焔と渦巻く忍法帖 第十話
モースからの言葉にインゴベルトとクリムゾンは突然に告げられたルークの末路を聞いて凄まじく驚いた表情になっている。ナルトはあぁこれが老け髭の言っていたと思われるルークの使い道なのだと確認し、同時に馬鹿げた預言ごときにルークを簡単に殺してもいいというモースと老け髭に対して言いようのない怒りを改めて感じていた。
「これは出来る限り言いたくはなかったのですが・・・」
そういうモースの表情には隠しもしない苦々しさがありありと見て取れる。余程この情報は話したくはなかったのが本当にわかる。
「ルーク様がキムラスカを新たなる繁栄に導く存在だということはお話いたしましたな?その預言の続きにはこう詠まれているのです。『ND2018、ローレライの力を継ぐ若者、人々を引き連れ鉱山の街へ向かう。そこで若者は力を災いとし、キムラスカの武器となって街と共に消滅す。しかる後にルグニカの大地は戦乱に包まれマルクトは領土を失うだろう。結果キムラスカ・ランバルディアは栄えそれが未曾有の繁栄の第一歩となる。ND2019、キムラスカ・ランバルディアの陣営は、ルグニカ平野を北上するだろう。軍は近隣の村を蹂躙し、要塞の都市を囲む。やがて半月を要して、これを陥落したキムラスカ軍は玉座を最後の皇帝の血で汚し、高々と勝利の雄叫びをあげるだろう』・・・というものです」
モースは言葉終わりに、懐から譜石を取り出す。
「戦争はこの譜石、つまりユリアによって詠まれているのです」
「つまり・・・預言のために大詠師はバチカルまで来られたのですな?」
「その通りです。ですが、このまま和平を結ばれたらそれはユリアの意志に反する行為になります。それにルーク様を今まで屋敷に軟禁してきたのはこのためですぞ、公爵」
「むぅ・・・」
とは言われたものの、クリムゾンはまさかこのような預言が詠まれていたからルークを屋敷に縛り付けていたのかという感じの様子だ。
「悩む必要などございません、お二方。譜石には繁栄が詠まれているのですぞ。アクゼリュスとルーク様を消滅させてマルクトを滅ぼせばキムラスカには未曾有の繁栄が訪れるのです」
腐っている、預言のためならば人を殺すことなど些細な事だと公言しているようなモースの言い分にナルトは若干呆れてながらそう思っていた。
「・・・ううむ・・・だがしかしもう親書は受け取ってしまっている。どうしたものか・・・」
モースの言葉に、インゴベルトはもう預言の実現に向けてどうするべきかと策を言いにくそうながらも練ろうとしている。
「・・・それにルークもアクゼリュスに向かわせる必要がありますな」
それに加えルークの父親でもあるはずの、クリムゾンまでもがインゴベルトと同じような顔で策を練ろうと会話に加わる。
「・・・では預言通りに行くように考えましょう」
二人の会話を受け、モースは若干嬉しそうに表情を綻ばせながら二人に話し掛ける。
(・・・胸糞悪いってばよ)
人を殺すことに躊躇うことはナルトはない。しかしナルトは殺人を快楽とするようなタイプでもない。今モースが嬉々として語ろうとしているのは、大量殺人の相談にほかならない。見たところモースはただ、預言さえ実現すれば人の命などどうでもいいとすらいう態度である。
(命の重さを知らないやつは罰が当たるってばよ)
こいつの始末は自らがつけてやる、何も知らない馬鹿への制裁は自分がつけるとナルトはモースをターゲットとして認定しながら企みの中身をいらつきながらも一言一句逃さないように覚えていった。
.
「これは出来る限り言いたくはなかったのですが・・・」
そういうモースの表情には隠しもしない苦々しさがありありと見て取れる。余程この情報は話したくはなかったのが本当にわかる。
「ルーク様がキムラスカを新たなる繁栄に導く存在だということはお話いたしましたな?その預言の続きにはこう詠まれているのです。『ND2018、ローレライの力を継ぐ若者、人々を引き連れ鉱山の街へ向かう。そこで若者は力を災いとし、キムラスカの武器となって街と共に消滅す。しかる後にルグニカの大地は戦乱に包まれマルクトは領土を失うだろう。結果キムラスカ・ランバルディアは栄えそれが未曾有の繁栄の第一歩となる。ND2019、キムラスカ・ランバルディアの陣営は、ルグニカ平野を北上するだろう。軍は近隣の村を蹂躙し、要塞の都市を囲む。やがて半月を要して、これを陥落したキムラスカ軍は玉座を最後の皇帝の血で汚し、高々と勝利の雄叫びをあげるだろう』・・・というものです」
モースは言葉終わりに、懐から譜石を取り出す。
「戦争はこの譜石、つまりユリアによって詠まれているのです」
「つまり・・・預言のために大詠師はバチカルまで来られたのですな?」
「その通りです。ですが、このまま和平を結ばれたらそれはユリアの意志に反する行為になります。それにルーク様を今まで屋敷に軟禁してきたのはこのためですぞ、公爵」
「むぅ・・・」
とは言われたものの、クリムゾンはまさかこのような預言が詠まれていたからルークを屋敷に縛り付けていたのかという感じの様子だ。
「悩む必要などございません、お二方。譜石には繁栄が詠まれているのですぞ。アクゼリュスとルーク様を消滅させてマルクトを滅ぼせばキムラスカには未曾有の繁栄が訪れるのです」
腐っている、預言のためならば人を殺すことなど些細な事だと公言しているようなモースの言い分にナルトは若干呆れてながらそう思っていた。
「・・・ううむ・・・だがしかしもう親書は受け取ってしまっている。どうしたものか・・・」
モースの言葉に、インゴベルトはもう預言の実現に向けてどうするべきかと策を言いにくそうながらも練ろうとしている。
「・・・それにルークもアクゼリュスに向かわせる必要がありますな」
それに加えルークの父親でもあるはずの、クリムゾンまでもがインゴベルトと同じような顔で策を練ろうと会話に加わる。
「・・・では預言通りに行くように考えましょう」
二人の会話を受け、モースは若干嬉しそうに表情を綻ばせながら二人に話し掛ける。
(・・・胸糞悪いってばよ)
人を殺すことに躊躇うことはナルトはない。しかしナルトは殺人を快楽とするようなタイプでもない。今モースが嬉々として語ろうとしているのは、大量殺人の相談にほかならない。見たところモースはただ、預言さえ実現すれば人の命などどうでもいいとすらいう態度である。
(命の重さを知らないやつは罰が当たるってばよ)
こいつの始末は自らがつけてやる、何も知らない馬鹿への制裁は自分がつけるとナルトはモースをターゲットとして認定しながら企みの中身をいらつきながらも一言一句逃さないように覚えていった。
.