「本来ならこの事に関しては僕がどうのこうのと言うような問題じゃないんじゃないかとお前なら思うかもしれないけど、これに関してはちょっと大河内君や内村君なんかからどうにか出来ないかって会った時に言われたんだ。特に内村君は工藤君を頼りにしている目暮班の体たらくを叱りつけたりしているようだが、それも最初の内は申し訳無いというように言いはしたけど、次第に呼び出される度に工藤君がいなかったら事件は解決出来なかったから仕方ない・・・というように返してきたらしく、それで懲りた様子もないばかりか工藤君に現場に来てもらうように迎えに出すとか連絡までしてるらしいんだ」
「それはまた・・・優作氏も若い頃に目暮警部との縁があってトリックを解明して事件解決をしていたとは聞いてますが、今度は工藤君に頼るようになったというわけてすか・・・」
「そう。そして大河内君も大河内君でそんな目暮班の様子についてを監察官として聴取したんだけれど、申し訳無いという気持ちはあれども工藤君を呼ばなかったら事件は解決しないと判断したからそうした・・・といった返しに大河内君としては自分達でどうにかしろとは言うものも、前と違ってやたらとトリックを用いた事件が起きるこの世界じゃそういったことに強い人物の擁立もそうだし、以降の事も考えればそう出来る人材の育成をするべきなのではないかというように考えたとのことらしいんだ」
「・・・だから僕にその役割を頼みたいということですか。事件解決もそうですが人材育成をするための代表にと」
「そういうことだ」
そうしていかな事があった上で特命係を発足したいと考え、杉下を呼び出したのか・・・それらを語っていく小野田に杉下もそういうことかと理解し、小野田の口元が不敵に笑う形で上がる。
「これに関してはお前にしか出来ないことだと僕は思っている。他にも能力的には出来るかもしれない人材はどこかにいるかもしれないが、僕の知る限り杉下右京以外にはいない」
「そこまで僕の事を評価していただけるのは光栄ですが、大河内さんに刑事部長といった方々は特命係のそのような形での発足を納得だったり認められますかねぇ？」
「そこについては先に話をしてみたら大河内君は勿論だが、内村君もその事には賛成するとのことだよ。この辺りは以前の特命係の在り方と違うことや僕が責任者になることもそうだが、何より内村君からしたら捜査権もないどころか警察ですらない工藤君が好き勝手をするのは気に入らなくて仕方無いらしくてね。それに一応民間人だから下手に呼び出して怒鳴りつけるということも出来ない上、マスコミに顔がきくこともあって民間の協力者という扱いにするしかない事はとても彼からしたら苛立ち以外浮かばないとのことらしいんだ。だからそれなら過去の事は過去のこととしてというように思うと共に、お前の事は警察の人間な上に前と違って捜査権を与えられるとの事だから断然にお前が事件を解決出来るならその方がマシだと思うことにすると言っていたよ」
「それはまた・・・刑事部長らしくないように思えますが、それだけ工藤君をどうにかしたいと思ったということですか」
そのままさも受けてくれるだろうというような声をかける小野田だが杉下から賛成が得られてるのかと疑問が返ってきた事に、既に話し済みである上に内村は苦い想いを抱きつつも優先順位を優先した判断だというように返すと、少々意外そうながらもその答えに納得した。内村がそれだけ新一を気に入らないのだということに。









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