あるべき形とは何かを見失う者達と見定める者達

・・・とある存在がマスコミを賑わせるように存在を見せ出した。その名も工藤新一で超売れっ子小説家である工藤優作の子どもであり、将来探偵になるというか自分は探偵だと既に名乗る形で事件を解決していっている存在である。

マスコミはまだ高校にも入ってない新一の事をこぞって現代のホームズだなどと持ち上げ、事件を新一が解決する度にその中身を特集していった。また新一が事件を解決したのだと。

そんな様子に現代のホームズという異名もそうだがまた別の異名が付けられた。それは警察が解決出来ない事件を解決することから警察の救世主だというような異名もだ。そしてその警察も度々事件が起きる度に新一を現場に呼んで事件を解決してもらっていることもあって、新一と協力関係を結んでいるし関係も良好だというように見られていた。

だが周囲や新一と仲良くしている警察もだが、新一もまだその時には理解どころか考えもしていなかった。実はそうして新一と仲良くやっている者達もいるが、それらを快く思っていないだったりどうにかそれらを解決したいと思っている者達が動き出しているということを・・・


















「・・・来てくれたか、杉下」
「どのような御用でしょうか、官房長」
・・・官房長に割り振られた部屋の中にて。
呼び出された杉下という中年の紳士は机の椅子に座る人物に用向きは何なのかと淡々と問い掛ける。
「じゃあ早速まずは本題に入らせてもらうけれど、僕はまた特命係を作ろうと思っているんだが、お前に特命係の長にまたなってもらいたいんだ」
「・・・はい?」
「あぁ、分かっているよ。何でわざわざまた特命係を作る必要があるのかと言いたいんだろうが、今回に関しては以前の最初の役割のような形ではないし以降の陸の孤島のような形にするつもりでそうするというわけじゃない。そこに関しては先に言っておく」
「・・・そうですか」
そこで官房長・・・小野田は淡々と目的について話すと杉下は何故というような声を上げるが、すぐに返ってきた以前とは違うといった旨の言葉に一先ずそれらを受け入れる。
「まぁ取り敢えず何の為に特命係を作るのかと言えば、お前が事件現場に向かう体制を整えるというのもそうだが警視庁の刑事達に推理のイロハを教える事が一番の目的なんだ。ホラ、最近工藤優作氏の息子である工藤新一君・・・最近彼が探偵だって風に活躍しだしてるのは知ってるだろ?」
「えぇ、知っていますよ。彼が活躍しだした頃から伊丹警部達・・・というか工藤君を容認する派閥と否定する派閥の二つが出てきていると、警視庁内でも話題になっていることは僕も耳にしましたからね」
「そう、そこなんだよ・・・現在その二つの派閥が出来ている事は僕の耳にも入っているが、普通なら工藤君の活躍に関してを否定したい派閥の方が普通なんだが彼の関わる事件のことごとくが頭を使ったトリックの用いられている事件ばかりでね・・・それらを鮮やかに解決する工藤君の事を頼りにする形で容認する派閥が出来ている上で、否定したい派閥の声をならお前達は工藤君の解決した事件を解決出来るのかと言われたことで、その派閥が強く出れない原因になっているんだ。一応警察の役割として未解決事件など残さない方が色々といいのは確かなんだけれど、容認する派閥も否定したい派閥もトリックを解明出来ない状態にあるのに工藤君はそれらのことごとくを解決していくんだからね」
「ですがそうして工藤君がトリックを推理して事件を解決するといった流れをどうにかしたいから、僕に事件解決もそうですが推理の仕方を教える役目を負ってもらう為に特命係を設立したい・・・ということですか」
「うん、そういうこと」
それで小野田が杉下と話し合う形で特命係の設立についてを考えたのかについてを話し、理解したという声に頷き返す。









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