子を持てば親として、大人として成長するか? 後日談

そういった蘭の返しに小五郎もだが英理も納得したと頷いた上で話を進ませ、後に優作達と共に話し合ってこういうような段取りでどうかといった話を進ませていき・・・時間が進んで小五郎が亡くなる前くらいに話し合った中身を元にある程度こうしようといった中身を元に蘭が新一の思考を誘導し、叩き伏せる形で一人で生きていく形にすることを押し付けていったのである。小五郎達と話をしてからの期間で予想されていたことではあるが、やはり一切新一は仕事の仕方を変えていなかったのもあってだ。






「ただまだ完全に安心しちゃいけないわね。自分の事は自分でやらせるようにちゃんと言うのもそうだけど、何より私の所に気軽に来させないようにしないといけないんだから・・・」
ただ蘭はこれで終わったことではなく、まだ後の事があるからと油断をしないようにと自身で口にする。






・・・一応というかもう蘭は工藤邸についてどういう結論を新一が出そうが、それでまた同居なんて結論を下すなんて事をする気はないし、引っ越し先のマンションについても場所を教えること自体も出来る限りは避けた上で、合鍵だとかオートロックの解除の為の番号は渡すつもりは一切なかった。

これはもう新一を一人にするために当然と言える処置であるのだが、出来る限りマンションの場所すらも教えたくないというのは新一の性格というか行動パターンからまずそうそうないことだったが、新一が蘭とたまには一緒にいたいと切り出すような事を避けたいと思ってだ。

現に新一がたまに工藤邸に帰ってきた時は仕事がないという事は前提だったが、その時は大抵蘭に会いたいとか料理を食べたいというのをキザな言葉で飾り立てた言葉であって、蘭と会わなかった分を補充だとか何だかんだで蘭と長い間会ってないから、実際に会って気持ちを繋ぎ止めようとする為に帰ってくる事がほとんどだった。

だが家族を省みない新一に対して恋愛的な気持ちでも家族愛的な気持ちでもそんな風な物はとっくの昔に無くなっていることから、勝手に好きなようにしてどうぞと冷ややかになるだけならまだしも、自分の家だからいつ帰ってきてもいいだろうという考えをずっと持っていることから連絡無しに帰ってくる事がほとんどだったのもあり、楓に会いにだとか試合を見にアメリカに行っていたりを始めとして留守な時に来られて文句を言われるだとか、いても急に帰る物だから新一の分のご飯が足りないとなる場面がほとんどで帰るならちゃんと連絡してと逆に怒って返すことが多々あったのである。新一が早めに連絡しておけばまだ行き違いがなくて済んだ場面は。

ただマンションに引っ越す、それもオートロック付きで鍵も何も渡さないとなればどうしたってそういったことは出来なくなる・・・一応というかマンションの場所についてだけならどうしてもと言われれば、どうせ頻繁に来ることも無いだろうから出来るだけ知られるのは遅らせたいとは思っているが、そう言い出したら教えることは仕方無いとは思ってはいる。

だがまだ蘭達が結婚した当初はともかくとしても、何十年も経った今となっては多少古いくらいのマンションタイプの家にオートロックはもうどこに行っても付いていて当然の機能になっていて、蘭も当然オートロックがあるマンションを選んで購入していた・・・それもこれも気付いたら新一が勝手に我が物顔で帰ってきたら家にいるだとか訪れてくる、なんて展開を避けるためであった。









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