子を持てば親として、大人として成長するか?
・・・確かに新一は赤ん坊の頃から物分かりがよく、面倒がかからない子どもだったことに関しては優作達も周りの子ども達の様子を見ていたから分かってはいる。だがそれはあくまで普通の赤ん坊にしてはだし、何より新一が新一自身の面倒を見るというようなことなど不可能だというのにまるで実際に自分で見て接してきたかのような言い分は、あまりにも優作達からもだが蘭から聞いても子どもの事など考えていない上で、今の自分と赤ん坊の頃の自分を利口な存在だと同一視し過ぎてるとしか思えなかった。自分なんだから優作達には迷惑をかけてないと。
だが現実は言ってしまえば今ですら子どもの面倒を見ることを避けようとして、仕事に専念する事が皆の為になると言い張るようなワガママのオンパレードでしかなかった・・・こんな新一の事を親として大丈夫なんて優作達も蘭も見ることは出来なくなった。放っておけばそれこそ蘭達に全部任せて仕事にかまけるようにしか動かないだろうと。
そしてそんな風に思うようになってから時間は経ち、楓が三歳の誕生日という時になるのだが・・・
「・・・お父さん、お母さん。優作さん達とはもう話したことなんだけど私、新一との間に子どもは作らないようにするわ」
「そうか・・・まぁ当然だろ、新一の様子を見りゃな」
「えぇ、私もそれでいいと思うわ」
・・・場は小五郎のマンションの部屋にて、楓の誕生日を祝う為にと蘭に小五郎に英理に楓の四人が集まった。
そこで傍らで疲れたように眠る楓の姿を横目に蘭が子どもはこれ以上は作らないと真剣に宣言する様子に、二人もすぐに頷いた。反論する材料など一切ないとばかりに。
「でもいきなりどうしたの?子どもを作らないという宣言をするなんて」
しかし英理が何故と理由を問い掛ける。言ってはなんだがもう新一を旦那として信頼出来てないということに関しては、小五郎も英理も今までの事からよく理解している為に。
「・・・新一が夜の営みをしようって言ってきたの。もう楓も三歳で落ち着いてきたし、二人目を考えるならそろそろだし早い内にしようってね・・・ただそう聞いた瞬間、二人目の面倒を見れるのって返して終わらせたの。確かに前に比べたら楓の面倒は見るけれど、それでも少し目を離したら推理小説を読む事に集中してしまう新一に楓も含めて面倒見れるのって」
「それで新一は言葉を詰まらせた辺りで終わったんだろうが、あいつの口からまさか二人目なんて言葉が出るとはな・・・」
「・・・もう夫婦としての営みが無くなっちゃったからだと思う。楓が産まれてから忙しかったこともそうだけれど、ここ最近で私が新一の事を異性として見なくなってるっていうのを新一自身感じたからなんじゃないかって・・・」
「あー・・・要は男として危機感を感じたんじゃねーかってことか。蘭の気持ちが離れていってるんじゃねーかって事で、ここらで二人目を作ってまた前のようにってな」
「だと思うけれど、もう私は新一の事を信じて大丈夫だなんて思えない・・・だから二人目なんて考えられないって断ったのよ。楓の事をちゃんと見ようとしてない新一じゃ二人目が出来ても、同じような事になるって思ってね」
蘭はその声に新一に対して最早夫として見れないといった気持ちとは真逆に新一は自身を女性として求めるような気持ちのズレがあると答えていき、小五郎が納得する中で蘭は楓の方を見る・・・正確には楓が抱き抱えるようにしている小さなバスケットボールを。
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だが現実は言ってしまえば今ですら子どもの面倒を見ることを避けようとして、仕事に専念する事が皆の為になると言い張るようなワガママのオンパレードでしかなかった・・・こんな新一の事を親として大丈夫なんて優作達も蘭も見ることは出来なくなった。放っておけばそれこそ蘭達に全部任せて仕事にかまけるようにしか動かないだろうと。
そしてそんな風に思うようになってから時間は経ち、楓が三歳の誕生日という時になるのだが・・・
「・・・お父さん、お母さん。優作さん達とはもう話したことなんだけど私、新一との間に子どもは作らないようにするわ」
「そうか・・・まぁ当然だろ、新一の様子を見りゃな」
「えぇ、私もそれでいいと思うわ」
・・・場は小五郎のマンションの部屋にて、楓の誕生日を祝う為にと蘭に小五郎に英理に楓の四人が集まった。
そこで傍らで疲れたように眠る楓の姿を横目に蘭が子どもはこれ以上は作らないと真剣に宣言する様子に、二人もすぐに頷いた。反論する材料など一切ないとばかりに。
「でもいきなりどうしたの?子どもを作らないという宣言をするなんて」
しかし英理が何故と理由を問い掛ける。言ってはなんだがもう新一を旦那として信頼出来てないということに関しては、小五郎も英理も今までの事からよく理解している為に。
「・・・新一が夜の営みをしようって言ってきたの。もう楓も三歳で落ち着いてきたし、二人目を考えるならそろそろだし早い内にしようってね・・・ただそう聞いた瞬間、二人目の面倒を見れるのって返して終わらせたの。確かに前に比べたら楓の面倒は見るけれど、それでも少し目を離したら推理小説を読む事に集中してしまう新一に楓も含めて面倒見れるのって」
「それで新一は言葉を詰まらせた辺りで終わったんだろうが、あいつの口からまさか二人目なんて言葉が出るとはな・・・」
「・・・もう夫婦としての営みが無くなっちゃったからだと思う。楓が産まれてから忙しかったこともそうだけれど、ここ最近で私が新一の事を異性として見なくなってるっていうのを新一自身感じたからなんじゃないかって・・・」
「あー・・・要は男として危機感を感じたんじゃねーかってことか。蘭の気持ちが離れていってるんじゃねーかって事で、ここらで二人目を作ってまた前のようにってな」
「だと思うけれど、もう私は新一の事を信じて大丈夫だなんて思えない・・・だから二人目なんて考えられないって断ったのよ。楓の事をちゃんと見ようとしてない新一じゃ二人目が出来ても、同じような事になるって思ってね」
蘭はその声に新一に対して最早夫として見れないといった気持ちとは真逆に新一は自身を女性として求めるような気持ちのズレがあると答えていき、小五郎が納得する中で蘭は楓の方を見る・・・正確には楓が抱き抱えるようにしている小さなバスケットボールを。
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