だから流石に新一ももうこれからはそんなことはしないというように二人に言って、残りの学校内での生活態度やら補修やらに関して真面目にしていった。そしてそのおかげで本当に何とかギリギリ進級出来たが、その頃には新一の周りには味方などいないレベルにまで落ち込んでいた。蘭や園子に学校側は勿論そうだが、かつては名探偵として持て囃したりしていた関わりの薄い在校生達までもが新一とは関わる事を無くして遠巻きに見る形でだ。

これに関しては単純に探偵活動を優先するために度々授業を抜け出したり学校に来ないということを繰り返した上で、それが無くなったと思ったら学校からのペナルティの補修課題を休み時間のほとんどを使う形で机に向かい合い・・・その上で放課後やら休みの日やらを探偵活動をすることに費やしていたことからだ。

この辺りで流石に学校側は生徒のプライバシーもあるからこんな理由があって補修しているといったことは公言はしないが、それでも今までやってきたことの積み重ねとその態度からもう関わりの薄い人達からも言葉にはされないが、そういったことから補修していると察されるのと共にこう思われるようになっていったのである・・・補修やらで苦しんででも探偵として動こうとし過ぎてる姿はもうカッコいいと思えないどころか、むしろ気味の悪さすら感じると。

これは単純に光と闇の対比みたいな形になって、学校内の笑顔がなく誰かと話すこともほとんどない姿を在校生達が見てきたからであった。カメラの前で見せる以前のままに変わらない探偵としての決め顔でコメントをしていく様子は、学校内の様子とかけ離れすぎていて最早同一人物とは思えないというように見られるようになるといった形でだ。

だからそんな二つの顔の変貌振りが気味が悪いと言われるようになるわけだが、それは新一が三年の時になって進級に追われなくなっても変わることはなかった。これは単純にもうその時には帝丹高校内では払拭が出来ない程にイメージが定着した上で、出席日数に余裕が出来て進級に追われなくなったことからまた度々学校を抜け出す姿が見え出したことからであった。だから今となっては実態を知らないまま一年生となった存在達も新一の学校生活を知り、探偵としての活動に憧れを抱いていた者達ももうそんな気持ちはなくなっていた。

そしてそんな状況に尚拍車をかけていたのは蘭にだけは振り向いてほしいと笑顔で話し掛けているのに、愛想笑いで大して気持ちの入ってない返ししかされないのを分かっているのかいないのか、それでもとすがるように話し掛ける姿が度々見られていたことだった。だからその執着と言える姿がより気味が悪いと言われる様相を強調しているのだが・・・






「・・・でもまぁ、もうこんな風に活動出来るのもそろそろって所かな？もう端から見たら精神的にヤバいんじゃないかってなりだして、両親も動いてるってことだしねぇ・・・」
だがここで男は少しテンションを落ち着かせてもう終わるだろうと、シルクハットで顔を隠すようにするが口元はギザギザの歯を見せるようにニヤついていた。









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