ズレてこそ見える物があり、考え方は変わる

「・・・そんなことをその男の人と話したのね、蘭は・・・」
「うん・・・その人の言うことを考えていけばいく程、そんなことないって否定出来なくなっちゃったんだ・・・新一はそんなつもりなんてないんだろうけど、事件を追うために私を待たせる事を選んだって・・・」
・・・そうして話をしながら学校に着いて、教室に来て話をし終わった蘭の盛大に思い悩んでいるといった様子に、園子は複雑そうに表情を歪ませる。
「・・・ねぇ蘭。今の話っておじ様やあのガキンチョに話したの?」
「・・・ううん。お父さんはその時酔って寝てたし、コナン君は博士の所に泊まりに行ってたけど・・・それがどうしたの園子?」
「・・・私が感じたことだけど今の話、おじ様はまだいいかもしれないけどあのガキンチョには言わない方がいいわよ。理由はあのガキンチョに言ったら絶対に新一君の事を庇うような事ばかり言ってくると思うからだけど、多分今そんなこと言われ続けたら色々と良くない事になると思うからね」
「色々良くない事・・・?」
そんな表情のまま小五郎達に話したのかと聞く園子にどうしたのかと蘭は返すが、コナンに言うと良くないという中身に眉を寄せる。
「一番はこの話題に関してを流して終わらせたらいけないってことよ・・・私も今の話を聞いてこのままでいいのかってまず思ったの。昔からの関係もあるし新一君が悪い人だとは思ってはいないわ。でも新一君の事で悩む蘭の事やその話の中身から私も私でこう考えたの・・・蘭の今後の事を考えたら辛くはなっても、蘭がちゃんと納得して結論を出す為にじっくり考える時間を取るべきだってね」
「っ、それでコナン君は新一の事を庇ってきて、大丈夫だって言ってくるのが園子は想像が出来たってことなの・・・?」
「えぇ。あのガキンチョは新一君と仲がいいからこそそういう風に言うだろうけど、蘭の性格的にコナン君が言うんならそうよねって言いそうなのは想像がつくわ・・・でもそれって言っちゃなんだけど蘭がまた辛くなってもコナン君が言ったんだからとかってことで、ただそこから離れたらいけないみたいな気持ちとか考えにさせるんじゃないかって思っちゃったの。あの子が言うことなんだからそれを疑ってどうするんだって事を考えて、その考えから新一君とのズレの事から目を反らして我慢しないといけないんじゃないかってね」
「っ!!」
そこから園子が真剣にいかにコナンの話を聞いたら流されてしまう可能性があるのか・・・ということを語ると、蘭は盛大に息を呑んでしまった。否定出来ないことを聞かされたということを認めてしまうように。
「・・・蘭も今の反応からそんな流されて終わらせていいような問題じゃないって思ってるんだってのは伝わってきたし、私もそういう風に思ったの。新一君がそんな都合のいいことを平気で考える人じゃない事は分かるけれど、その人の言葉もあって新一君はそうすることが自分からすれば最善だって思ってるから蘭に自然に甘えてるとかみたいな感じでやってしまってるって思うと・・・そういったことも含めて新一君の事について蘭自身がちゃんと考えて決める事があるともね」
「私、自身が・・・?」
「今言ったガキンチョのように新一君の事を庇うだとか、逆にもう見放した方がいいなんてような事を言われたからみたいなことでそうするなんてしたら、自分が決めてない事で蘭が後悔するんじゃないかって思っちゃったの・・・本当にあの時あぁしてて良かったのかってなるんじゃないかって蘭の性格を考えると後悔する可能性が高いんじゃってね」
「っ・・・言われてみると、否定出来ないかも・・・」
園子が続けていかに考えることが大事かと様々に力説をしていくと、蘭も言い返せないといったように視線を下に向ける。特に今の状態から誰かの意見に流されても後々後悔するだけというのは自身で分かると。









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