「怒るか・・・そういう態度を見せるならばこそお前達、特に新一は知らないと言っているようなものだ。お前の両親が俺もそうだが、毛利さんにも頭を下げていたことをな」
「「・・・え？」」
だがそんな怒りに全く意を介してないとばかりに目を閉じながらセフィロスが口にした優作達の行動についてに、二人は共に全くそんなこと聞いたことないとばかりのキョトンとした顔と声を漏らした。
「俺に頭を下げたことに関しては捜査上の情報については一応事情を知る関係者であるとは言っても、二人は公安の人間ではない事から組織の事に関しては全てが終わるまでは何も報せないというようになっていた。ただ俺は一応公安の協力者という点から公安には関わってはいたが、だからこそ時折会ったり電話する度々で新一を頼むというように言われていたんだ。俺の立場からは新一にはこういう状況にいるだとか話題にすることは秘密にしなければならないことの観点から言えないという事を承知の上でだ」
「なっ・・・と、父さん達がそんなことを言ってたなんてそんなの聞いてないぞ・・・！？」
「それは当然だろう。二人の立場からすれば分かりやすくお前を心配するなんて姿勢を見せるということは、お前がこうしたいという気持ちを押し切ってまでお前をあそこに押し込んだのはお前の行動からなのに、容易にお前を心配するような顔や行動を見せたら確実にお前は言ったことだろう・・・そんな事をするくらいなら俺を元に戻して好きなようにやらせろといったようにな」
「っ！！」
そんな中でセフィロスは目を開くことなく淡々と二人の立場やら取っていた行動についてを語り、新一はすぐさま反論するが即座に返ってきた返答に言葉を詰まらせた。その言葉通りそんなことするくらいなら俺を元に戻せと憤慨していただろうと自身で考え。
「その上で二人が毛利さんに頭を下げたということに関してだが、これは単純に新一の勝手の為にそれまで何も知らされないままに利用したことを詫びる為だ。流石に毛利さんを利用したことを仕方無いだとか当然のことだと言い切れる程お前も厚顔じゃないだろう？」
「ま、待ってください・・・それは新一の事を説明された時に謝ってましたよね・・・？」
「そこに関しては俺の立場から改まって毛利さんに話さなければならないことがあった上で、二人もその時に同席して謝りたいと言い出したことから君がいない平日の昼間に毛利さんの元を訪れたからだ。これはその時に君がいたなら俺に新一の事で何らかの要望をしてくるのではないかという事から、その話し合いは平日の昼間となったんだが・・・そこで二人は毛利さんに心底から頭を下げていたよ。新一がやったこともそうだが自分達が新一を自由にさせてしまったことは本当にすみませんでしたと、何度も言う形でだ」
「「っ！！」」
そんな反応を見た上でセフィロスは続けて小五郎との事に関してを言葉にしていくと、蘭はそんなことは知らないと不安げに漏らすのだが・・・理由の後に続いた優作達が取った行動に愕然とした表情を新一共々浮かばせた。自分達が知らない間にそんなことが起きていたというあまりにもな衝撃に。



(予想はしていたが、やはりそういった事についてを何も考えていなかったか・・・余程新一が受けた仕打ちが我慢ならないと思っていたんだろうが、だからこそこうも周りが見えなくなったんだろうな)
そんな二人の様子をゆっくり目を開けて見たセフィロスは、内心で感じていた。二人は新一からして不当と思える事柄に対する不満を持つばかりで、その不満により目が曇って本来やるべき事や目を向ける事について一切考えてなかったのだと。









.