隣の芝が青いことの意味
また、謎を解いた後のアフターケアが無いということの意味については、二人が新一と会った時の印象からその後の事について抱いた考えからである。
小五郎と交流するようになってからしばらくする内、二人は蘭に会いに来た新一と会うことになった。ただその時には二人は色々複雑な家庭の事情を流石に同じ年頃の子どもに聞かせるような事は望ましくないと、両親については当たり障りのないことをいって誤魔化していたのだが・・・その頃から子どもにしてはやたらと鋭い上に好奇心旺盛だった新一は何かを隠していると見て、二人の事についてをやたらと探ってきた。
その結果として二人の両親についてを知られることになって同情めいた言葉を送られることになったのだが、その際に二人は新一に対していい感情を持てなかったと共に忠告としてこういった言葉を送った。人の事情についてを無遠慮に探ろうとするな、と。
・・・ルルーシュもカミーユも、別に両親の事についてを是が非でも黙っておきたいという訳ではないし秘密にしているわけでもない。現に小五郎には心配されたということもあって素直に話をした。だがだからと言って進んでは言いたくないし知られたくもないことを無遠慮に、そして勝手に知られてしまって気持ちがいい訳もない。
そういった気持ちも含めて新一に言ったのだが、多少申し訳なさそうな顔をされて謝られはしたものの、以降もそれなりに付き合いがあったが改善するつもりの一切ない行動を見ていって、二人は新一に自分達から関わるのを止めていった。探偵として疑問に思ったなら、それを解決するために動くべきと言った姿勢を変えなかった為に。
・・・探偵。新一が自らが何なのかと口にし、その名に恥じぬようにと事件があれば解決をしようと常から動いている。そしてその類い稀な推理力による様々な事件を解決してきて、人の役に大いに立っていることは二人も知っている。
だが探偵ならば誰かが怪しいと思えば人を探っていいのか?やましいことではないが人に言いたくない類いの秘密を知ったとしても、探偵ならば許されるのか?・・・二人からしてみれば答えはNOとハッキリ言える物であるし、一般常識からしてもそうだと言える物だ。
一般的に探偵という職種は依頼者からあまり公にしたくない事を人に知られないように探る仕事という見られ方をする職種だ。新一のように事件であったり謎を推理するためだけの存在ではないし、ましてや何かが怪しいからと勝手にその怪しいと思うものを自分の判断で調べれる権利を持った存在でもない。
だが新一はそう言ったことを全く分かっていないどころか、そういうものだといったように見ている節が多々ある。いや、もっと言えば『自分だから許される』と自覚なしに思っているとすら考えられる部分がある。
それで事件解決という意味で成功してきたという事実があるのは百歩譲って良しとしても、無遠慮に人の領域にズカズカと入り込むその姿はそれこそ二人のように事情はあれど、何も悪くない人物からしてみれば不愉快極まりない事でしかない。
そしてそれを指摘してようやく謝るくらいな上に改善する気がない態度を見てきた二人からすれば、事件が起こるたびに同じように人の事情の内を探るために土足で踏み荒らすような事をしていって、事件が解決したなら記憶力のいい記憶の片隅に知った事実を置いてその当人に何も謝りの言葉もなく黙っておくとの言質も与えずに終わっていい・・・と言ったことなど、有り得てはいけないことだ。
ここまで来てしまえば新一は探偵をしたいのではなく、単に謎を解きたいし推理をしたいというだけで行動しているような物に思えてならないと二人は思っている。いくらまだ歳が二十歳に満たない子どもの身とは言え、あまりにも自分の起こしたことに対しての責任感が無さすぎる。いや、新一からすれば謎を解いて事件を解決した時点で自分の責任を果たしたつもりでいるのだろう。後は警察に任せるべきことだとか、自分は正しいことをしたんだといった考えに満足する形でだ。
・・・だがそんな自己満足に酔いしれる新一の姿は探偵を職業としてこなしてきて、地道にアフターケアもしてきた大人の姿を見せる小五郎を見てきた二人からすれば、能力の差はあっても人間的な魅力で大きな差がある・・・贔屓目があったりすることは否定はしないが、そう二人からすれば思えてならなかった。
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小五郎と交流するようになってからしばらくする内、二人は蘭に会いに来た新一と会うことになった。ただその時には二人は色々複雑な家庭の事情を流石に同じ年頃の子どもに聞かせるような事は望ましくないと、両親については当たり障りのないことをいって誤魔化していたのだが・・・その頃から子どもにしてはやたらと鋭い上に好奇心旺盛だった新一は何かを隠していると見て、二人の事についてをやたらと探ってきた。
その結果として二人の両親についてを知られることになって同情めいた言葉を送られることになったのだが、その際に二人は新一に対していい感情を持てなかったと共に忠告としてこういった言葉を送った。人の事情についてを無遠慮に探ろうとするな、と。
・・・ルルーシュもカミーユも、別に両親の事についてを是が非でも黙っておきたいという訳ではないし秘密にしているわけでもない。現に小五郎には心配されたということもあって素直に話をした。だがだからと言って進んでは言いたくないし知られたくもないことを無遠慮に、そして勝手に知られてしまって気持ちがいい訳もない。
そういった気持ちも含めて新一に言ったのだが、多少申し訳なさそうな顔をされて謝られはしたものの、以降もそれなりに付き合いがあったが改善するつもりの一切ない行動を見ていって、二人は新一に自分達から関わるのを止めていった。探偵として疑問に思ったなら、それを解決するために動くべきと言った姿勢を変えなかった為に。
・・・探偵。新一が自らが何なのかと口にし、その名に恥じぬようにと事件があれば解決をしようと常から動いている。そしてその類い稀な推理力による様々な事件を解決してきて、人の役に大いに立っていることは二人も知っている。
だが探偵ならば誰かが怪しいと思えば人を探っていいのか?やましいことではないが人に言いたくない類いの秘密を知ったとしても、探偵ならば許されるのか?・・・二人からしてみれば答えはNOとハッキリ言える物であるし、一般常識からしてもそうだと言える物だ。
一般的に探偵という職種は依頼者からあまり公にしたくない事を人に知られないように探る仕事という見られ方をする職種だ。新一のように事件であったり謎を推理するためだけの存在ではないし、ましてや何かが怪しいからと勝手にその怪しいと思うものを自分の判断で調べれる権利を持った存在でもない。
だが新一はそう言ったことを全く分かっていないどころか、そういうものだといったように見ている節が多々ある。いや、もっと言えば『自分だから許される』と自覚なしに思っているとすら考えられる部分がある。
それで事件解決という意味で成功してきたという事実があるのは百歩譲って良しとしても、無遠慮に人の領域にズカズカと入り込むその姿はそれこそ二人のように事情はあれど、何も悪くない人物からしてみれば不愉快極まりない事でしかない。
そしてそれを指摘してようやく謝るくらいな上に改善する気がない態度を見てきた二人からすれば、事件が起こるたびに同じように人の事情の内を探るために土足で踏み荒らすような事をしていって、事件が解決したなら記憶力のいい記憶の片隅に知った事実を置いてその当人に何も謝りの言葉もなく黙っておくとの言質も与えずに終わっていい・・・と言ったことなど、有り得てはいけないことだ。
ここまで来てしまえば新一は探偵をしたいのではなく、単に謎を解きたいし推理をしたいというだけで行動しているような物に思えてならないと二人は思っている。いくらまだ歳が二十歳に満たない子どもの身とは言え、あまりにも自分の起こしたことに対しての責任感が無さすぎる。いや、新一からすれば謎を解いて事件を解決した時点で自分の責任を果たしたつもりでいるのだろう。後は警察に任せるべきことだとか、自分は正しいことをしたんだといった考えに満足する形でだ。
・・・だがそんな自己満足に酔いしれる新一の姿は探偵を職業としてこなしてきて、地道にアフターケアもしてきた大人の姿を見せる小五郎を見てきた二人からすれば、能力の差はあっても人間的な魅力で大きな差がある・・・贔屓目があったりすることは否定はしないが、そう二人からすれば思えてならなかった。
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