隣の芝が青いことの意味
「・・・毛利さんのお気持ちは分かりました。ですがそれなら蘭はどうしたんですか?」
「・・・今日は英理の所に行くことになった。つっても俺が切り出したことに怒ってとかってより、戸惑いが大きかったからな。英理共々・・・そんなだから英理が今日は自分の所に来いって言ってそれに蘭が頷いたんだ。だから明日から蘭は英理の所に行く準備をするだろうが、しばらくは俺もそうだがお前らにもきつく言ってくるだろうから注意するかあんまり来ない方がいいぞ」
「大丈夫ですよ、それくらいは」
ルルーシュはその流れから蘭が一緒に帰ってきてない事を聞くと、小五郎が理由を返すと共に注意を促すと笑顔で大丈夫と返す・・・この辺りでそうすると断定して言わない辺り、ルルーシュに引く気がないのは明らかだった。
・・・それで翌日から蘭の引っ越し作業が始まった。ただ帝丹高校に合格が決まったのを見届けた後の事だったため、朝から準備をしたり手続きをしたりと準備に時間をかける時間は沢山あった。
その為に蘭はてんやわんやしていたのだが、同時にやけにピリピリしているということからとある人物にルルーシュとカミーユは呼び出される事になる。
「・・・おっちゃんから話は聞いたが、蘭がおばさんの所に行くようにって切り出したのはお前達の言葉からなんだよな?」
「あぁ、それがどうした?」
「どうしてそんなことを言い出した?そのせいでめちゃめちゃ蘭は怒ってんだぞ・・・!」
「「・・・」」
・・・蘭の同い年の幼馴染み兼友達以上、恋人未満な付き合いをしている男・・・工藤新一。二人との仲は悪いとは言わないが、いいとも言えない人物である。
そんな新一により工藤邸に呼ばれた二人だが、テーブル越しにまるで悪事を働いた犯人を睨み付けるかのような強い視線を向けてくる新一に揃って目を閉じる・・・お前達が蘭を苦しませたなら許さないと、明らかに蘭の口車に乗ったような新一の様子に呆れを隠すよう。
「・・・確かに俺は毛利さんにそうするようにとは進言はした。そしてそれは毛利さんと妃弁護士の仲についての決着をつけてもらいたいと思ってだ」
「おっちゃんと、おばさんの・・・?」
だが話をしないわけにもいかないと目を開けたルルーシュが口にした言葉に、新一は眉を寄せる。予想外の答えが返ってきたといったように。
「もう何年にもなるのだろう?妃弁護士が毛利さんと離れてから・・・その間何度二人の間で話をされてきたかは二人の間の事の為に俺達も把握はしてないし、お前も分からないんじゃないか?」
「それはっ・・・て言うか、おばさんの顔がパッと思い浮かばねぇ・・・」
その姿にルルーシュが二人がどれだけ会っていたかについて知ってるかを聞くのだが、そこで新一がハッとしたように顔が思い出せないと呟く。
・・・新一の頭はルルーシュと比肩出来るかどうかはともかくとしても、一般人に比べれば遥かにいいと言えるレベルにこそはある。そしてその頭の中身に伴うように記憶力もいいのだが、そんな人物が顔を忘れかけるほどに長い間顔を合わせていないという状態であるのだ。蘭の幼馴染みであるというのに、小五郎と英理が一緒にいない期間は。
それだけの時間が空いていると言うこともそうだが、小五郎の所にほぼ毎日入り浸ってるも同然のルルーシュにカミーユですら英理と会った時が一回二回レベルでしかないのだ。そんな風に英理の顔を思い出せない新一が、小五郎達がこの数年に何度会ったかどうかなどまず知っているはずがない・・・だからこそルルーシュにはそこが隙となって見えた。新一の隙だと。
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「・・・今日は英理の所に行くことになった。つっても俺が切り出したことに怒ってとかってより、戸惑いが大きかったからな。英理共々・・・そんなだから英理が今日は自分の所に来いって言ってそれに蘭が頷いたんだ。だから明日から蘭は英理の所に行く準備をするだろうが、しばらくは俺もそうだがお前らにもきつく言ってくるだろうから注意するかあんまり来ない方がいいぞ」
「大丈夫ですよ、それくらいは」
ルルーシュはその流れから蘭が一緒に帰ってきてない事を聞くと、小五郎が理由を返すと共に注意を促すと笑顔で大丈夫と返す・・・この辺りでそうすると断定して言わない辺り、ルルーシュに引く気がないのは明らかだった。
・・・それで翌日から蘭の引っ越し作業が始まった。ただ帝丹高校に合格が決まったのを見届けた後の事だったため、朝から準備をしたり手続きをしたりと準備に時間をかける時間は沢山あった。
その為に蘭はてんやわんやしていたのだが、同時にやけにピリピリしているということからとある人物にルルーシュとカミーユは呼び出される事になる。
「・・・おっちゃんから話は聞いたが、蘭がおばさんの所に行くようにって切り出したのはお前達の言葉からなんだよな?」
「あぁ、それがどうした?」
「どうしてそんなことを言い出した?そのせいでめちゃめちゃ蘭は怒ってんだぞ・・・!」
「「・・・」」
・・・蘭の同い年の幼馴染み兼友達以上、恋人未満な付き合いをしている男・・・工藤新一。二人との仲は悪いとは言わないが、いいとも言えない人物である。
そんな新一により工藤邸に呼ばれた二人だが、テーブル越しにまるで悪事を働いた犯人を睨み付けるかのような強い視線を向けてくる新一に揃って目を閉じる・・・お前達が蘭を苦しませたなら許さないと、明らかに蘭の口車に乗ったような新一の様子に呆れを隠すよう。
「・・・確かに俺は毛利さんにそうするようにとは進言はした。そしてそれは毛利さんと妃弁護士の仲についての決着をつけてもらいたいと思ってだ」
「おっちゃんと、おばさんの・・・?」
だが話をしないわけにもいかないと目を開けたルルーシュが口にした言葉に、新一は眉を寄せる。予想外の答えが返ってきたといったように。
「もう何年にもなるのだろう?妃弁護士が毛利さんと離れてから・・・その間何度二人の間で話をされてきたかは二人の間の事の為に俺達も把握はしてないし、お前も分からないんじゃないか?」
「それはっ・・・て言うか、おばさんの顔がパッと思い浮かばねぇ・・・」
その姿にルルーシュが二人がどれだけ会っていたかについて知ってるかを聞くのだが、そこで新一がハッとしたように顔が思い出せないと呟く。
・・・新一の頭はルルーシュと比肩出来るかどうかはともかくとしても、一般人に比べれば遥かにいいと言えるレベルにこそはある。そしてその頭の中身に伴うように記憶力もいいのだが、そんな人物が顔を忘れかけるほどに長い間顔を合わせていないという状態であるのだ。蘭の幼馴染みであるというのに、小五郎と英理が一緒にいない期間は。
それだけの時間が空いていると言うこともそうだが、小五郎の所にほぼ毎日入り浸ってるも同然のルルーシュにカミーユですら英理と会った時が一回二回レベルでしかないのだ。そんな風に英理の顔を思い出せない新一が、小五郎達がこの数年に何度会ったかどうかなどまず知っているはずがない・・・だからこそルルーシュにはそこが隙となって見えた。新一の隙だと。
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