こだわり変えられない物に囚われ、様々な物がこぼれ落ちていく

・・・今二人が当然の流れというよう電話で話している事についてだが、これは恭弥が新一から会いたいという連絡をされた後で英理へと連絡したのである。新一からこういった連絡が来たから少し話し合いをしてくると。その時は英理が自分が対応すると言ったのだが、恭弥は自分でやると言ったのである。英理が信頼出来ないと言うのではなく面倒と思う部分はあれども直接言いたいこともあった上で、新一の性格を考えると異性である英理に話をしろと言われてもしようとは思わないだろうから自分がやった方がいいと。

そういった恭弥の言葉に英理も納得をするのだが、その話の中身に対応次第で今後の自分達に関わってくる可能性があるから終わったら自分に連絡をしてほしい・・・そう英理から言われたことから恭弥はそうすることにしたのである。






『・・・ねぇ恭弥。貴方からの言葉を受けて新一君はどういう結論を出すと思うかしら?』
「それはまだ予想はつきませんが、少なくとも母さんにもある程度は今日の事は話をするべきかと思います。特に離婚をするかどうかを選択肢に挙げることについては、例え母さんが有り得ないと否定しようとも言っておくべきかと」
『・・・離婚をすることを選択肢にね・・・あの子の事だから確かに否定はするでしょうけれど、新一君に貴方がそう言ったことから全く新一君から離婚を切り出されない可能性はないとは言えないから、確かにそれは言っておかないといけないでしょうね・・・』
「はい。あの二人が顔を付き合わせて話し合いをする予定があるのかは聞いてませんが、父さんの性格として僕と話した中身に関してを自身の胸の内に秘めて離婚の事についてを言わないで進めることは有り得ると思います。離婚をすることを選択肢にするようにと言いましたが、あの人は母さんと別れることを自分から選ぶとは思いませんし万が一にも母さんからそうするなんて言い出される可能性を避けようとする形でです」
『あぁ・・・新一君自身は相手に対してはあぁしろこうしろは平気で言えるけれど、いざ自分が言われたり改善しろと言われてもそう出来ないから今の蘭との関係なのよね・・・』
そうして話は新一はどうするのかという方向に行くのだが、恭弥が口にした言葉に英理も脱力するような声で納得した・・・人に対しては色々口達者に言える新一ではあるが、自分が不利だったり言われて不快だということややりたくないことに対して耳を塞ぐであったり拒否する癖があるから、今の状態になっていると英理も感じて。
『・・・取り敢えず今日の事は蘭には私から伝えるわ。そして蘭がどう思うかに答えるかは一先ずとして、一月の内に私が立ち会いの元で二人にどうするかについての会合を開くようにするわ』
「・・・それはその会合であの二人の事についてを決めるためですか?」
『えぇ。それと同時にそこでの会合でまともな結論に辿り着かなかった場合には、もう私達もそうだけれど恭弥を巻き込まず後は自分達だけでどうにかしろと無理矢理にでも約束させるわ・・・もう貴方達の成長しないラブコメに付き合わせようとするのは止めろとね』
だがそれで英理は意を決したといったように会合を開く事にすると切り出し、結果次第で二人に向けて痛烈な言葉を向けると告げる。









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