こだわり変えられない物に囚われ、様々な物がこぼれ落ちていく

『・・・蘭がウチに来てから何が起きたのかについてを聞いてこの数日、どうするかについてを考えていたわ・・・今回のこの件に関して中途半端な事をして終わらせるようなことをしたら、一時は良くても同じような事が起きれば私だけで済むならまだしも、恭弥やあの人にまで蘭は自分の不満をぶちまけに行く可能性は十分に有り得るだろうということを・・・』
「・・・そしてそこに僕に父さんが接触してきたよう、仲直りの仲立ちを願ってくる可能性を考えれば、僕もですがそれ以上に小五郎のお爺様の気分は良くないでしょうね」
『流石にあの人を頼るのは余程でなければないとは思いたいけれど、絶対に有り得ないとは言いきれない・・・だからこの際だから今回のこの件に関してをキッチリ終わらせると共に、私達に今後同じような事が起きても蘭達だけで話を済ませろというようにするための話し合いをしたいと思って電話をしたのよ』
「そういうことでしたか」
それで英理がどうして電話をしたいと思ったのかについての理由を受けて、恭弥もその中身に納得した・・・自分や恭弥の迷惑になることもそうだがそれ以上に小五郎という蘭と新一達の事を快く思ってない存在の為にも、今回で色々としておきたいという考えを。




















・・・そうして恭弥と英理は数日程空いた時間を用いる形でどうしたらいいかについてを話し合った上で、新一と蘭の二人を同席することを互いに了承してもらった上で呼び出した。尚その際には新一もだが蘭も今回のこの問題に関して解決の糸口が見付かったんだなと、互いが互いに自分にとっての都合のいいような展開になることを期待していた。

しかし恭弥達二人が切り出した話は蘭達にとっては全く予想外の物だった・・・どちらからも話を聞いた上で自分達が感じたことは今の生活をすることを選んだのは二人であるということから、そこで起きたことは自己責任で済ませてほしいし今後は自分達もだが小五郎も巻き込まずに済ませるようにしろ・・・という問題の解決とは到底かけ離れたどころか、自分達はもう関わりたくないと強烈に突き放すための物だった。

そんな答えに蘭は何でそんな冷たいことを言うのと怒りを浮かばせるのだが、英理が返していった言葉を受けていくにつれて新一も共に言葉を失い詰まらせる以外に出来なくなった・・・そもそも私は今の活動や生活の仕方を認めた訳ではないのに知ったことかとばかりに強行しておいて、時間が経ったらさも私達が貴方達の判断や行動を認めた物と考えたのかもしれないが、今も別にそれを認めた訳じゃなく単に二人の間で起きたことは二人の間での出来事だから恭弥が困るなら恭弥は助けるが、二人が困っても助ける義理などないと本気で思っていた・・・との言葉に。

そうして言葉を失っていた二人だが、英理からすればそういったように考えていたのは恭弥と示し合わせての話ではなく、本当の事であった。恭弥の事から二人の印象はハッキリと悪いものへと落ちてしまったし、実際に九年以上の時間でまともに恭弥の近くというか工藤の家にいた時間は長期休みや必要な事があるからという時だけで、トータルにして言ってしまえば半年あるかどうか程度しかなかったのだ。

そして肝心の新一に蘭は恭弥はしっかりしてたしこれで良かったとばかりにたまに英理と会った時に接していたのだが、そんな様子が英理からして癇に障る物であったのである。そしてそんなことを自分勝手にしてきたのにも関わらず自分が不満に思ったら、それが拾い上げられるのが当然といったような態度を見せた事から尚更に英理の癇に障ったのである。









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