望むことばかりを望んできた末路

そういった活動の仕方にアリッサもそうだがその施設から関係が出来た上で以降もアンブレラが関わる時もだが、アンブレラが壊滅して以降もちょこちょことレオンも新一と関わってきた上で、アリッサと同じように感じたのである・・・新一が向かう際にバイオハザードという最悪のトラブルが起きやすかったということはまだ置いておくにしても、そこで出会うBOW達もそうだがやはりゾンビに対して迷うことなく銃を撃ちすぎではないかと。

これはバイオハザードに限らないが生きるか死ぬかの瀬戸際において、迷うことが自身の死に繋がることになるために迷わない方がいいというのは二人も分かってはいるが・・・普通は正当防衛でも人殺しどころか銃すら抜かないのにと思わずにはいられないのである。ここまで明確に区切りをつけられることに関してを。






「・・・まぁその辺りについては最早俺達は論じるつもりはない。さっきの話を踏まえて一応選択肢は提示するようにとはするが、それでもこちらにと言うなら遠慮なく使わせてもらうことにする。探偵となれないことや探偵稼業が出来ないことに対して不満はあるだろうが、なら日本に帰れで済ませることが出来るだろうからな」
「それでいいと思うわ。蘭は勿論だけど両親も話に加わらせた上でそう選ぶんなら、もう遠慮はしなくていいでしょうから」
しかしそんな新一の姿勢についてはもう深掘りはしないと空気を引き締めつつレオンは告げ、アリッサが頷いたことに満足そうに微笑を浮かべながら頷き返して背を向ける。
「・・・邪魔したな。これであんたはこれからも活動を続けていい」
「それはありがたいけど、新一達にはちゃんと私にはもう連絡だとか接触はするなと厳命しておいてちょうだい。特に両親に対しては私とのラインが残っているなら新一達の為になるだとか、私なら助けてくれるみたいに考えられても迷惑でしかないもの」
「分かった、その事についても進めておこう」
そうしてこれで帰ると言った言葉を口にするレオンにアリッサは最後にと繋がりを絶ってもらうようにと願い、すぐに了承が返した後にレオンは部屋を後にしていった。
「・・・行った、か・・・これで私は新一達とようやく縁を切れるのね・・・」
それで一人残ったアリッサは本当に疲れたというように椅子に背を預け、顔をしかめるように目を閉じた。






・・・アリッサからすれば新一やその周囲の存在は厄介というか、違う世界の人間だというようにしか思えなかった。特にバイオハザードに出会ったというのにそれまでの考え方が変わらなかったどころか、むしろ新一がやる気に満ちた姿を見たこともそうだが蘭達がそれらについてを聞いて最終的に止める事はなかった。

一応というかその事にアリッサは新一はもう説得はいいと考えたのだが、この期に及んでまだ新一にこのままでいいなどと思わせてはいけないしバイオハザードを甘く見られるのも良くないと思い、自身が撮った写真や映像についてを新一を抜かした三人を集める形で見せた。こういった時に新一は自分の周りに言う必要はないと反対して制止するだろうことが予想がついたから、始めから新一には秘密でという形でだ。

だからアリッサは写真や映像について流出させないことを前提に、三人にゾンビやBOW達の姿を見せていった・・・特にゾンビが人間の死体を貪っていて臓物などが見えているような姿を重点的にだ。その結果として有希子や蘭は瞬時に口に手を当てて視線を逸らし、新一同様死体を見慣れている筈の優作ですらもが映画の作り物ではないウィルスがもたらすあまりにもに残酷な現実に冷や汗を浮かばせていた。端から聞いていただけでも残酷と言える筈の事実だったが、写真や映像越しとは言えあまりにもな状態を前にして。

そしてそんな様子から施設での事を話して一度本気でこの辺りから引くかどうかを話し合えとアリッサは言ったのだが・・・その結果は結局は新一を説得は出来ないばかりか、むしろこれからもよろしくと言われたのである。新一が自分は大丈夫だしこんなことを許せないと言ったから、アリッサにはこれからも協力してもらってサポートしてほしいと。









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