望むことばかりを望んできた末路

だからアリッサは新一の事を信用しないようにしていったし、何なら協力関係の破棄をしたいという気持ちを強烈に抱くようになっていた。だがそれをしないでいた理由に関してはそうしたいくつかの事件で新一との関わりが出来たと周囲に認識されたことと、新一と話し合って離れないかというように言ったがそれを新一が拒否したからである。新一からすれば何だかんだでアンブレラを追うことに関してのエキスパートであり頼れる人物は異国の地にいる事からアリッサしかおらず、ここで離れられてはたまらないとなったからだ。

だからアリッサは追加の条件として得た情報は共有するようにするから、普段の生活に行動ではアリッサの元に近付かずに来ないようにした上で事件が起きても自分の名前を出すこともだし、自分へ連絡して手伝いをしてほしいというのは止めろというようにした・・・これに関してはそれくらいいいだろとかあんたの情報網があれば事件解決は簡単なのにみたいに愚痴愚痴言われたが、今の時点でも新一は看過出来ないくらいに目立ってる事を自覚出来てないなら本当に関係を打ち切るとアリッサは強く告げた。妥協点を提示してるのにそれすら出来ないなら本当に手を切ると。

そこまで言われてさしもの新一も頷くしかなくてそれで済ませるしかなかったのだが、それでも直に顔を合わせる時には狙い済ましたかのように事件が起きることが常だった為、アリッサは早く新一と関係を切りたいと思っていくのだが・・・結果として二人の関係の無いところでアンブレラは潰れることになった上で、その頃にはガッツリとアメリカから目をつけられることになったのである。そしてレオンとも知り合いになる形でだ。






「・・・つまりアリッサから見れば誰か常に隣につけるか、何処か誰かと関わることのない場にすし詰めにしてそこから極力出さないようにするくらいしかないと見ているということか」
「えぇ。確かに彼の推理能力に関しては目を見張るものはあるし、起きた事件に関してをことごとく解決はしてきたわ。けれど貴方達もよく知ってるように彼の周りで事件が起きることはそれこそ日常生活レベルよ。彼は自分が事件を起こしている訳ではないと頑なに否定したけれど、彼の周りで事件が起きるのは日常茶飯事と言ってもいいくらい・・・そしていくら言われようとも目立たないようになんて出来なかった。それらを踏まえた上で彼をうまく使う事を考えるなら監視役兼後始末役をつけるか、人がいない場所に押し込めて誰も近付けないような形にして事件自体彼の周りで起きないようにするかよ。その上で私のオススメは断然に後者ね」
「・・・俺も工藤新一の周りで事件がどれだけ起きてきたかは聞いてはいるが、それだけ工藤新一の周りで事件が起こる事をアリッサは面倒だと思ったというわけか」
「えぇ・・・あれの周りで事件が起こる頻度は貴方達も感じてるでしょうけど、異常としか言いようがないわ。それも複雑なトリックが用いられていたりして推理をしなければ解決しないような事件ばかりが起きるという、あまりにもおあつらえな事件ばかりが起きることはね」
「あぁ・・・俺もそれらの事件の資料もだが、日本で起きたという事件についても取り寄せたものを見てみたが・・・俺から見ても異常としか言いようがない。事件の解決の為にトリックを解くための推理が無ければならない事件ばかりが起きるなどな」
・・・そうしてアリッサはレオンに新一についてを話していくのだが、その中身は共にハッキリと新一が出会う事件の数もだが推理を必要とするその異質性のすごさになっていった。共に掛け値抜きにあれはおかしいと。









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