望むことばかりを望んできた末路
『・・・それにしても、言わなかったのね・・・これから新一君や蘭達に降りかかる事になるだろう事態についてを・・・』
「・・・言っちゃいけねーことだって言われたのもあるが、あの二人に言った所でどうにもならないっつーか、余計にこんがらがるのが話をしてて余計に確信出来たからだよ。特に俺らがこれからあいつらに起こるだろう事を事前に聞かされてたって言ったら、何で言わなかったんだってしつこく言ってきたり巻き込もうとしてくるような形でな・・・」
『まず有希子は間違いなくそう言うでしょうし、優作さんは優作さんでそんなこと許すものかと自分のツテをフルに活用して新一君や自分達の状態の打開に動くでしょうね・・・』
しかし英理がよく我慢出来たというように漏らした声に、小五郎はすぐに表情と声を重くして英理も同じように重い声で返してくる。
「・・・そっから先のことはもう新一達がどう動くか次第だ・・・もう事はアメリカって国が動くって時点で俺達にはどうしようもなくなってて、俺達は新一達に巻き込まれないようにしようって決めたんだからな・・・」
『えぇ・・・そして蘭の事だからまず間違いなく新一君に寄った判断をするだろうから、もう蘭の事を諦めることもね・・・』
そしてもう決めたことなのだと二人は力無く、残念そうに漏らしていく・・・アメリカという単語もだが、蘭を諦めるという言葉を・・・
・・・小五郎と英理が蘭達に対して何故諦めると決めたのかというのかと言えば、数ヶ月程前に二人に揃って秘密裏に会えるようにしたいとアポイントメントしてきた者達がいたからだ。そしてその者達とは誰かと言うと、アメリカの大統領のエージェントの者達でありその中の代表であるイングリッド=ハニガンという女性から、アメリカからの言葉だととあるホテルの一室内で伝えられたからである・・・要約すれば工藤新一の活動の仕方は到底一個人の範囲内で収まる物ではなく、このまま行けばアメリカとしては工藤新一もそうだがその親である工藤夫妻に妻である蘭についてもこちらは動かざるを得ない・・・と。
その動かざるを得ないという部分に明確に何をするのかというような事は言われはしなかったが、それでも二人は新一が何かアンブレラの関係で触れてはならない事に触れたのではないかということにはすぐに思い至った・・・何せアンブレラがやったことは表向きに出ているだけでも人を始めとした生物を化け物に変えるウィルス兵器を作っていたというものなのだ。そんなアンブレラについて潰れたからはい終わり、なんていうような簡単な背景ではない事は容易に想像はついた。だからアンブレラが潰れた後でも二人は帰ってくる事はないのだと。
ただそういった事に関しては既に話していた二人はもう蘭が新一に付いていった事に関しては当人が決めたことであって、どのような結果・・・例え生きて自分達の元に戻ることはなくても、受け入れるつもりでいると返した。そして自分達は新一達も含めてこれまで何をしているのか知らされてもいないし、これからも自分達は何か口出しする気は一切ないとも。
そんな二人からの真剣な言葉にハニガン達は納得したように頷いた上で決して安くない金額が書かれた小切手を添えた書類を取り出し、そういった答えをもらえたならもうこちらから二人に接触する事はしないけれど、今日ここでの話し合いも含めて秘密を守るとの旨のサインをしてほしいと告げた・・・元々の話としての目的は蘭についてを是が非でも連れ戻すか、それかもう完全に見放すかのどちらかの選択をしてほしいという為に来たのだが、見放すと固く決意をしているならもうこれから蘭達に何かあっても関与しないでほしいし、発言もしないでほしいという要求にそうすると約束して、それを破った場合に相応の対価を払ってもらうとの書類へのサインを。
・・・ここまで念を押すという行動で二人は共に蘭達がそれだけの事になってると容易に察しがついた上で、二人はすぐにハニガンにここでの事は新一達には内密にすることを確認した上で書類にサインをした。今どこまでの事態になっているかは分からないがどう少なく見ても二人はロクな事にはなっておらず、例え助けの手を出そうとしてももうどうにもならない状態にまでなってるのだろうから、端から見たなら残酷であろうがもう新一達についてはスルーを決め込もうと・・・
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「・・・言っちゃいけねーことだって言われたのもあるが、あの二人に言った所でどうにもならないっつーか、余計にこんがらがるのが話をしてて余計に確信出来たからだよ。特に俺らがこれからあいつらに起こるだろう事を事前に聞かされてたって言ったら、何で言わなかったんだってしつこく言ってきたり巻き込もうとしてくるような形でな・・・」
『まず有希子は間違いなくそう言うでしょうし、優作さんは優作さんでそんなこと許すものかと自分のツテをフルに活用して新一君や自分達の状態の打開に動くでしょうね・・・』
しかし英理がよく我慢出来たというように漏らした声に、小五郎はすぐに表情と声を重くして英理も同じように重い声で返してくる。
「・・・そっから先のことはもう新一達がどう動くか次第だ・・・もう事はアメリカって国が動くって時点で俺達にはどうしようもなくなってて、俺達は新一達に巻き込まれないようにしようって決めたんだからな・・・」
『えぇ・・・そして蘭の事だからまず間違いなく新一君に寄った判断をするだろうから、もう蘭の事を諦めることもね・・・』
そしてもう決めたことなのだと二人は力無く、残念そうに漏らしていく・・・アメリカという単語もだが、蘭を諦めるという言葉を・・・
・・・小五郎と英理が蘭達に対して何故諦めると決めたのかというのかと言えば、数ヶ月程前に二人に揃って秘密裏に会えるようにしたいとアポイントメントしてきた者達がいたからだ。そしてその者達とは誰かと言うと、アメリカの大統領のエージェントの者達でありその中の代表であるイングリッド=ハニガンという女性から、アメリカからの言葉だととあるホテルの一室内で伝えられたからである・・・要約すれば工藤新一の活動の仕方は到底一個人の範囲内で収まる物ではなく、このまま行けばアメリカとしては工藤新一もそうだがその親である工藤夫妻に妻である蘭についてもこちらは動かざるを得ない・・・と。
その動かざるを得ないという部分に明確に何をするのかというような事は言われはしなかったが、それでも二人は新一が何かアンブレラの関係で触れてはならない事に触れたのではないかということにはすぐに思い至った・・・何せアンブレラがやったことは表向きに出ているだけでも人を始めとした生物を化け物に変えるウィルス兵器を作っていたというものなのだ。そんなアンブレラについて潰れたからはい終わり、なんていうような簡単な背景ではない事は容易に想像はついた。だからアンブレラが潰れた後でも二人は帰ってくる事はないのだと。
ただそういった事に関しては既に話していた二人はもう蘭が新一に付いていった事に関しては当人が決めたことであって、どのような結果・・・例え生きて自分達の元に戻ることはなくても、受け入れるつもりでいると返した。そして自分達は新一達も含めてこれまで何をしているのか知らされてもいないし、これからも自分達は何か口出しする気は一切ないとも。
そんな二人からの真剣な言葉にハニガン達は納得したように頷いた上で決して安くない金額が書かれた小切手を添えた書類を取り出し、そういった答えをもらえたならもうこちらから二人に接触する事はしないけれど、今日ここでの話し合いも含めて秘密を守るとの旨のサインをしてほしいと告げた・・・元々の話としての目的は蘭についてを是が非でも連れ戻すか、それかもう完全に見放すかのどちらかの選択をしてほしいという為に来たのだが、見放すと固く決意をしているならもうこれから蘭達に何かあっても関与しないでほしいし、発言もしないでほしいという要求にそうすると約束して、それを破った場合に相応の対価を払ってもらうとの書類へのサインを。
・・・ここまで念を押すという行動で二人は共に蘭達がそれだけの事になってると容易に察しがついた上で、二人はすぐにハニガンにここでの事は新一達には内密にすることを確認した上で書類にサインをした。今どこまでの事態になっているかは分からないがどう少なく見ても二人はロクな事にはなっておらず、例え助けの手を出そうとしてももうどうにもならない状態にまでなってるのだろうから、端から見たなら残酷であろうがもう新一達についてはスルーを決め込もうと・・・
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