望むことばかりを望んできた末路
「・・・まぁ、百歩譲って蘭がそんな風にキツいっつってんのは俺に英理が許そうとしないのが悪いって事で構わねぇ。ただ目的だったっつーアンブレラが潰れたってのに、海外から戻るなんて連絡もしてこねぇしそんな予定があるかどうかすら言ってこねぇ奴を許すも許さないもねぇと思うんだがな」
「そ、それは・・・」
「ま、新一の性格から考えてみりゃアンブレラがいなくなったけどまた何か別の厄介事を見付けてそいつをどうにかするまで日本に帰らねぇ・・・なんて思った上でそれで蘭が新一を止められずっつーか、惚れた弱味で止められないけどそれはそれで寂しいみたいな感じなんだろうよ。新一と結ばれたはいいがそれ以外はこんな風に海外で暮らすだとか、俺達に嫌われたりとか顔を合わせない生活をするなんてみたいな不満は確実に持つだろうしよ」
「「っ・・・!」」
そうして更に小五郎が皮肉げな笑みを浮かばせながら蘭の精神がまずくなった理由を口にしていく中で、優作に有希子の二人は揃って苦さを押し殺すような声を漏らした・・・意図して出した訳ではないにしても、小五郎の言ったことは間違っていない事であると共に、そうだと口にしてはいけないことも含まれていたために。
「・・・ま、今更こっちに帰ってこられた所で英理も英理で何でこっちにって言うだろうが、俺も蘭と一緒に生活なんて気にはならないんだよ。一応新一と結婚してるってこともあるが、あいつももう歳にしたら23なんて年齢だ。例え新一と日本で暮らすってなったって離婚してないならそっちの家で暮らせってなるし、離婚したならしたで俺らのどっちかの家で暮らすってのは俺もだが英理も受け入れねぇだろ。精々仕事が見付かってある程度金が稼げるくらいまでは置いておくくらいで、それからは自分の稼ぎで家も借りて一人で暮らしていけって俺もだが英理も言うだろうしな」
「そ、それは結構酷くない小五郎ちゃん・・・?」
「あくまで離婚して日本に帰ってくるならの事を言ってるだけだよ。ただあんだけ俺らに啖呵を切っておいてそんな形で帰ってきといて働きもせず、俺らのどっちかの所でヌクヌク暮らすなんてのは許されることじゃねぇ・・・それともそんな時になったら自分達が働かなくても養うようにするのが正しいとでも思ってるのか?あんたらは」
「「っ・・・」」
ただそんな様子など気にせず小五郎はもしものことについてを話していった上で、そうなったら甘やかすのかと言われて二人はまた揃って言葉を詰まらせるしかなかった。一般常識から話をされてしまえば成人した出戻りの子どもを何もさせずに養うのは当然だ、とは流石に二人も言えないとなった為に。
「・・・つーか今更ながらにこっちから聞きたいこととしちゃ新一はどう思ってるかもそうだけど、あんたらは蘭が俺らに関しての気持ちがどうこう言っちゃいたけどそれなら忙しそうな新一はともかく、蘭と一緒に自分達がいて慰めてやろうくらいの考えはなかったのか?そこまで心配みたいに言ってるんだし、そういうことなら自分達はある程度自由が効くからって事でな」
「っ・・・そ、それは・・・その・・・」
「・・・す、すまない毛利さん・・・有希子もそうだと思うが、言われて今初めて私達もそうする事についてを思い至った・・・」
「・・・はぁ・・・」
だがそこで小五郎から逆に自分達でどうにかという考えがあったのかと問い掛けるが、二人が揃って動揺して考えてなかったと取り繕うことも出来ない様子にたまらず頭に手を当ててタメ息を吐いた。全く隠す様子もなく呆れたという姿を見せる形で。
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「そ、それは・・・」
「ま、新一の性格から考えてみりゃアンブレラがいなくなったけどまた何か別の厄介事を見付けてそいつをどうにかするまで日本に帰らねぇ・・・なんて思った上でそれで蘭が新一を止められずっつーか、惚れた弱味で止められないけどそれはそれで寂しいみたいな感じなんだろうよ。新一と結ばれたはいいがそれ以外はこんな風に海外で暮らすだとか、俺達に嫌われたりとか顔を合わせない生活をするなんてみたいな不満は確実に持つだろうしよ」
「「っ・・・!」」
そうして更に小五郎が皮肉げな笑みを浮かばせながら蘭の精神がまずくなった理由を口にしていく中で、優作に有希子の二人は揃って苦さを押し殺すような声を漏らした・・・意図して出した訳ではないにしても、小五郎の言ったことは間違っていない事であると共に、そうだと口にしてはいけないことも含まれていたために。
「・・・ま、今更こっちに帰ってこられた所で英理も英理で何でこっちにって言うだろうが、俺も蘭と一緒に生活なんて気にはならないんだよ。一応新一と結婚してるってこともあるが、あいつももう歳にしたら23なんて年齢だ。例え新一と日本で暮らすってなったって離婚してないならそっちの家で暮らせってなるし、離婚したならしたで俺らのどっちかの家で暮らすってのは俺もだが英理も受け入れねぇだろ。精々仕事が見付かってある程度金が稼げるくらいまでは置いておくくらいで、それからは自分の稼ぎで家も借りて一人で暮らしていけって俺もだが英理も言うだろうしな」
「そ、それは結構酷くない小五郎ちゃん・・・?」
「あくまで離婚して日本に帰ってくるならの事を言ってるだけだよ。ただあんだけ俺らに啖呵を切っておいてそんな形で帰ってきといて働きもせず、俺らのどっちかの所でヌクヌク暮らすなんてのは許されることじゃねぇ・・・それともそんな時になったら自分達が働かなくても養うようにするのが正しいとでも思ってるのか?あんたらは」
「「っ・・・」」
ただそんな様子など気にせず小五郎はもしものことについてを話していった上で、そうなったら甘やかすのかと言われて二人はまた揃って言葉を詰まらせるしかなかった。一般常識から話をされてしまえば成人した出戻りの子どもを何もさせずに養うのは当然だ、とは流石に二人も言えないとなった為に。
「・・・つーか今更ながらにこっちから聞きたいこととしちゃ新一はどう思ってるかもそうだけど、あんたらは蘭が俺らに関しての気持ちがどうこう言っちゃいたけどそれなら忙しそうな新一はともかく、蘭と一緒に自分達がいて慰めてやろうくらいの考えはなかったのか?そこまで心配みたいに言ってるんだし、そういうことなら自分達はある程度自由が効くからって事でな」
「っ・・・そ、それは・・・その・・・」
「・・・す、すまない毛利さん・・・有希子もそうだと思うが、言われて今初めて私達もそうする事についてを思い至った・・・」
「・・・はぁ・・・」
だがそこで小五郎から逆に自分達でどうにかという考えがあったのかと問い掛けるが、二人が揃って動揺して考えてなかったと取り繕うことも出来ない様子にたまらず頭に手を当ててタメ息を吐いた。全く隠す様子もなく呆れたという姿を見せる形で。
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