・・・ラクーン事件。この事件を皮切りに世界は大きく動くことになった。とあるウィルスの蔓延により十万規模の人々が住む街を隔離し、街ごと核で消し飛ばし滅菌するという前代未聞の事件により。

ただこの事件は後にアンブレラという企業のせいだったと正式に認識されるまで、かなりの時間がかかることになった。何故ならアンブレラはアメリカにおいても巨大と言える企業であると共に、様々な分野の者達をその潤沢な資金により抱き込んでいたのだ。そのせいでアンブレラがやったことだという情報やニュースは表に出されず握り潰されるであるとか、出てもアンブレラのせいではないというように擁護及び誘導といったような行動をされたことで、アンブレラが潰れるまでにかなりの時間を費やしたのである。

その上でアンブレラや買収された者達が打った手の中に、別の分野にいた者達からとある犯罪組織の情報の開示があった。これはラクーン事件のゴタゴタがあったことで埋もれるかと思われたが、組織の人員の中にシャロン＝ヴィンヤードという世界的にも有名な女優が所属しているという衝撃的な部分が取り沙汰されたことで、相当に話題となった。まさかの世界的な女優がそんな組織に所属していると出てきたことでだ。

ただ最初の内はそんな話はデマだなんだと言われていたが、それが嘘ではないことは組織により情報を発したメディアに対しての報復行動が取られた事もだが・・・そこで撮影された組織の人間達の行動により、組織がいかに悪辣であるかを報道したことで一気に組織は紙面を賑わせることになった。組織の人間は揃って黒ずくめの服に身を包んでいるという情報があったのだが、その通りの服装のまま襲撃を行う映像があったために。

そういった映像が出た事にアンブレラの話題から全部すり変わった訳ではないが、組織の事は一気に表立った問題として認知される事になった・・・アンブレラの息のかかった者達が自分達に被害が及ばないならいくらでも話題にすればいいと、組織から報復を取られる事など問題ではないとだ。

ただ流石に組織にそのように暴れさせるばかりでは良からぬ事態になりかねないことから様々な機関を動かし、組織の壊滅をさせるようにしていった。これは元々から様々な機関が組織を追っていたことから特に問題はないというより、むしろ降って湧いたように組織を潰す為の有力な情報の数々に機を逃すまいとなったのである。

・・・ただそういった数々の機関も全くの無能という訳ではないから、アンブレラやアンブレラに買収された者達が動いてきたからそういったことになっているとは把握はしていた。ラクーン事件を始めとしたアンブレラの暗躍があるからこそということは。しかし元々組織を追っていた機関からすればいきなり組織をほっぽりだしてアンブレラを追求するのは、今までの労力や犠牲を踏まえれば到底やっていい事ではなかっただけに放置するしかなかった。

故に組織に関してを様々な機関の面々は早く解決し、アンブレラの問題についてを取り組もうと動いていくのだが・・・組織は様々に抵抗する形で被害を出すことはあるが、次第に組織はその規模を縮小させることになっていった。様々な機関が動いたこともあるが、アンブレラからこういった情報があるというように横流しをされていったことからだ。

故に組織は時間だったりはかかったりしたものの、様々な機関により壊滅の一途を辿ることになっていったのだが・・・その流れの中で日本警察の救世主と呼ばれている高校生探偵が動き始めていた。











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