かっさらわれる獲物と突き付けられる自分本意
・・・それからルパンは江戸川コナン、いやその正体である工藤新一についてを語っていった。とある事件でジンとウォッカの二人と関わり、ある取引現場を見たことにより工藤新一は襲われて昏倒した所を怪しい薬を呑まされ気付いたら体が縮んでしまい・・・自分で奴らを捕まえて元の体に戻るために江戸川コナンと名乗って動いてきた上で、言い方は悪いが周りを隠れ蓑にしてきたのだと。
「・・・そんでまぁ、そうやって奴らを追う中で安室は江戸川コナンっつーか工藤新一と出会って度々油断ならない形で事件やら時間を共にしていくわけだけど、そうした時間を過ごす内にハッキリとは自分はこうこうこう言うわけでこう小さくされた『工藤新一』だなんて言われなくても、そうなんじゃないかみたいな気持ちを抱きつついたらしいよ?それもとっつぁんとの話で自分達が工藤新一の推理力を小さくされたことを加味しても頼りにしてたことが、いかに情けないことだったのかって思って思い直したって言ってたけどね~」
「・・・奴らを追うために手段を問えるような状態でなかったからとは言え、そんな風に考えていた事をワシの話から悔いたからということか・・・」
・・・そうして安室がいかに考えていたかを粗方語り終えたルパンに銭形は納得すると共にそっと帽子に手をやるが、ふと手をどけてルパンに視線を向ける。
「待て・・・今まで普通に話を聞いていたが、貴様どうやってそこでの会話を聞いていた?話の中身もあるが、貴様が行くのに安室君が貴様を逮捕しようとせんのは有り得んだろう」
「その辺りは盗聴したのさ。どうせ話の中身もあって外でなんて話はしないだろうってのは予想は出来てたし、どこでそんな話をするってなると工藤新一の事を考えれば工藤邸くらいしかない・・・だからちょちょいと仕掛けをして工藤邸の中での音を全部聞いてたって訳よ。ま、その辺りは企業秘密って事で勘弁してね?」
「・・・そういうことか」
そこで出てきたのはそもそもから何故話を知っているのかという疑問だが、ルパンから返ってきたおどけるような笑みからの言葉に納得してまた帽子に手を当てて気持ちを収める・・・盗聴行為という犯罪行為を聞いたわけだが、それでも今は話の中身を聞くことを優先するために気持ちを集中させようと。
「そんでまぁ話を続けて、そっから安室がとっつぁん達と協力していったことに話が行くわけだけど・・・いやー、酷かった酷かった。そっからはこれが本題と言わんばかりに工藤新一が安室に言っていくわけよ。何で自分達に組織壊滅についての話を一緒にしようって持ち掛けなかった、俺達は目的を同じくしてた間柄だろうって非難するようなことばっかりを叫ぶようにね」
「何だそれは・・・規模はともかく、言っている事は仲間外れにされたことが許せないと怒る子どものような物ではないか」
「俺様も聞いててそう思っちゃった訳よ。その上で安室は静かに質問をしていくわけだけど、そこで返ってきた言葉が要はあいつらは俺の手で叩き潰したかったのに黙ってそんな事をやるなんて・・・ってな感じのまさにガキの癇癪さ。自分がそう出来なかった恨み節を安室にもそうだし、何よりとっつぁんにもぶつけたいんだろうなってのをその言葉から盛大に感じたね」
「・・・だから安室君はワシに江戸川コナンについての話をしない方がいいと判断したのか。全てが終わった後でワシがそんな一方的な因縁を吹っ掛けられない為にもと・・・」
「そういうことだろうね」
そうしてルパンが話を続けていく中でいかに新一が子どもらしいワガママ染みた事を漏らしていったのか・・・それらを聞いていって銭形は脱力気味に首を振るしかなかった。安室が気を遣うのが分かる程に新一のガキっぽさが際立つ様子に、確かに面倒だろうと。
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「・・・そんでまぁ、そうやって奴らを追う中で安室は江戸川コナンっつーか工藤新一と出会って度々油断ならない形で事件やら時間を共にしていくわけだけど、そうした時間を過ごす内にハッキリとは自分はこうこうこう言うわけでこう小さくされた『工藤新一』だなんて言われなくても、そうなんじゃないかみたいな気持ちを抱きつついたらしいよ?それもとっつぁんとの話で自分達が工藤新一の推理力を小さくされたことを加味しても頼りにしてたことが、いかに情けないことだったのかって思って思い直したって言ってたけどね~」
「・・・奴らを追うために手段を問えるような状態でなかったからとは言え、そんな風に考えていた事をワシの話から悔いたからということか・・・」
・・・そうして安室がいかに考えていたかを粗方語り終えたルパンに銭形は納得すると共にそっと帽子に手をやるが、ふと手をどけてルパンに視線を向ける。
「待て・・・今まで普通に話を聞いていたが、貴様どうやってそこでの会話を聞いていた?話の中身もあるが、貴様が行くのに安室君が貴様を逮捕しようとせんのは有り得んだろう」
「その辺りは盗聴したのさ。どうせ話の中身もあって外でなんて話はしないだろうってのは予想は出来てたし、どこでそんな話をするってなると工藤新一の事を考えれば工藤邸くらいしかない・・・だからちょちょいと仕掛けをして工藤邸の中での音を全部聞いてたって訳よ。ま、その辺りは企業秘密って事で勘弁してね?」
「・・・そういうことか」
そこで出てきたのはそもそもから何故話を知っているのかという疑問だが、ルパンから返ってきたおどけるような笑みからの言葉に納得してまた帽子に手を当てて気持ちを収める・・・盗聴行為という犯罪行為を聞いたわけだが、それでも今は話の中身を聞くことを優先するために気持ちを集中させようと。
「そんでまぁ話を続けて、そっから安室がとっつぁん達と協力していったことに話が行くわけだけど・・・いやー、酷かった酷かった。そっからはこれが本題と言わんばかりに工藤新一が安室に言っていくわけよ。何で自分達に組織壊滅についての話を一緒にしようって持ち掛けなかった、俺達は目的を同じくしてた間柄だろうって非難するようなことばっかりを叫ぶようにね」
「何だそれは・・・規模はともかく、言っている事は仲間外れにされたことが許せないと怒る子どものような物ではないか」
「俺様も聞いててそう思っちゃった訳よ。その上で安室は静かに質問をしていくわけだけど、そこで返ってきた言葉が要はあいつらは俺の手で叩き潰したかったのに黙ってそんな事をやるなんて・・・ってな感じのまさにガキの癇癪さ。自分がそう出来なかった恨み節を安室にもそうだし、何よりとっつぁんにもぶつけたいんだろうなってのをその言葉から盛大に感じたね」
「・・・だから安室君はワシに江戸川コナンについての話をしない方がいいと判断したのか。全てが終わった後でワシがそんな一方的な因縁を吹っ掛けられない為にもと・・・」
「そういうことだろうね」
そうしてルパンが話を続けていく中でいかに新一が子どもらしいワガママ染みた事を漏らしていったのか・・・それらを聞いていって銭形は脱力気味に首を振るしかなかった。安室が気を遣うのが分かる程に新一のガキっぽさが際立つ様子に、確かに面倒だろうと。
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