かっさらわれる獲物と突き付けられる自分本意
「んで、これからどうすんだ?いくらとっつぁんに情報を渡したからっつったって、そんな一日やそこらであの組織が壊滅する訳ねーのくらいは分かってるだろ?」
「まぁそこんとこは陰ながら様子を見ていく感じだな。情報を渡したっつってもICPO所属のとっつぁんが行動をするんなら、日本じゃ公安の手を借りなきゃどうしようもねーだろうからさ」
「公安?普通の警察じゃ駄目なのか?」
「組織に関しちゃ普通の警察じゃなく公安預かりの事案だってのも調べてる内に分かったんだよ。組織に入り込んでるスパイの中に公安の人物がいるってのが分かってな。なもんだからその辺りで警察に協力を願ったら公安が後始末やら揉み消しをしようとするだろう傍らで組織に情報が行きかねないから、最初から公安に協力を願うようにしろってあの資料に書いといたんだよ」
「成程・・・そういうことなら確かに公安に最初から話を通した方がいいだろうし、いつものとっつぁんなら地元の警察に協力を願ってただろうからその方が良かっただろうな」
それで次元がこれからどうするのかと言うと待つ傍らで公安の話をしていくルパンに、納得した声を漏らす。いつもの銭形の行動パターンからして公安ではなく普通の警察に協力を願うから、慎重にいかせるために注釈をつけて公安へ連絡するのは当然だと。
「そういうことよ。だから後はとっつぁんが公安とどう動いていくかを確認していけばいいだけだけど、まぁそれなりに時間がかかるのは承知の上さ」
「了解。んじゃ俺はその間はゆっくりしとくから、終わったら連絡してくれ」
「あいよ~」
ルパンはそれで後は経過に時間がかかることを口にし、次元がはその間待つからというように普通に返した事にこれまた普通に笑顔で返した・・・ちゃんとした言葉にこそされていないが、ルパンが銭形の件が片付くのを見届けるまでは本業に戻らないということは次元も付き合いの長さからやり取りを経て理解した為に・・・
・・・そんな風にルパンと次元が話をした後、銭形はICPOにルパンからこういった形で情報を押し付けられたということを報告した上で、今後の行動についてを話し合った。尚その際のICPO側の反応は複雑極まりないといったような様子でしかなかった・・・確かにICPO側からしても組織の壊滅に繋がる情報は欲しいのは事実ではあるが、それをもたらしたのはまさかのルパンであって銭形を早く組織の壊滅の任から解き放つ為のような物だったからだ。
その上でそんなルパンからの情報を無条件に本当に信じてもいいのかだったり、一応公的な機関であるICPOが犯罪者からの情報で動いていいのかというような話し合いもなされたのだが、そこは組織に入り込んでいたスパイとも話し合った上でかなり信憑性は高い情報だという言葉が出てきた事を強調された上で・・・ラムはまだNo.2とは言っても幹部止まりで活動をしているからまだ捕捉出来る可能性は見出だせるが、ボスの正体や居所は活動らしい活動をしていないどころか本当にいるかどうかすら疑わしいくらいに出てこないため、資料の中身通りの正体なら姿を見せることすら様々な意味で危険だから動かずにいるしかないのでは・・・というような声が上がったことから、一気に情報が嘘偽りではないのではないかという信憑性が強まることになった。特に姿を見せることすら危険という部分に関しては、ボスとされる人物のとある身体的な理由からだ。
その上で銭形がこういうように言ったことで、ICPO側もルパンの情報を一度信じてみるのも良いかと断じて思い切って動くことにした・・・ルパンの情報を信じるか信じないかはともかく、地道に動いていっても足元を切り崩されていっている事を感じれば、ボスやラムを始めとした幹部連中は下っ端達を切り捨てて逃げるだけになるだろうし、何よりボスが危険だと感じれば今の場所に留まり続けているという保証もない。ならばボスが自分の事に気付いていないと思わせている内に人知れずボスを急襲し、ラムも同時進行で捕まえる事が出来れば組織を一気に壊滅させる事が出来るのではないか・・・との言葉に。
そんな言葉にICPOが頷いたのはスパイからの報告で、幹部連中の話し口からして全てはボスの為に組織は回っているといったような口振りがあるというように報告した中身を聞いた銭形が、こう推測したからでもあった・・・あくまで組織は何らかの理由からボスが造り上げたのであって、ボスが目指しているのはあくまでボス個人が望む何かのみである可能性が高く、そこに組織の発展や維持もそうだがボスがいなくなっても誰かがその跡を引き継いで欲しいというような心構えなどないから、ボスもそうだが近しい幹部であるラムがいなくなれば一気に勢いを失う可能性が高い・・・と。
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「まぁそこんとこは陰ながら様子を見ていく感じだな。情報を渡したっつってもICPO所属のとっつぁんが行動をするんなら、日本じゃ公安の手を借りなきゃどうしようもねーだろうからさ」
「公安?普通の警察じゃ駄目なのか?」
「組織に関しちゃ普通の警察じゃなく公安預かりの事案だってのも調べてる内に分かったんだよ。組織に入り込んでるスパイの中に公安の人物がいるってのが分かってな。なもんだからその辺りで警察に協力を願ったら公安が後始末やら揉み消しをしようとするだろう傍らで組織に情報が行きかねないから、最初から公安に協力を願うようにしろってあの資料に書いといたんだよ」
「成程・・・そういうことなら確かに公安に最初から話を通した方がいいだろうし、いつものとっつぁんなら地元の警察に協力を願ってただろうからその方が良かっただろうな」
それで次元がこれからどうするのかと言うと待つ傍らで公安の話をしていくルパンに、納得した声を漏らす。いつもの銭形の行動パターンからして公安ではなく普通の警察に協力を願うから、慎重にいかせるために注釈をつけて公安へ連絡するのは当然だと。
「そういうことよ。だから後はとっつぁんが公安とどう動いていくかを確認していけばいいだけだけど、まぁそれなりに時間がかかるのは承知の上さ」
「了解。んじゃ俺はその間はゆっくりしとくから、終わったら連絡してくれ」
「あいよ~」
ルパンはそれで後は経過に時間がかかることを口にし、次元がはその間待つからというように普通に返した事にこれまた普通に笑顔で返した・・・ちゃんとした言葉にこそされていないが、ルパンが銭形の件が片付くのを見届けるまでは本業に戻らないということは次元も付き合いの長さからやり取りを経て理解した為に・・・
・・・そんな風にルパンと次元が話をした後、銭形はICPOにルパンからこういった形で情報を押し付けられたということを報告した上で、今後の行動についてを話し合った。尚その際のICPO側の反応は複雑極まりないといったような様子でしかなかった・・・確かにICPO側からしても組織の壊滅に繋がる情報は欲しいのは事実ではあるが、それをもたらしたのはまさかのルパンであって銭形を早く組織の壊滅の任から解き放つ為のような物だったからだ。
その上でそんなルパンからの情報を無条件に本当に信じてもいいのかだったり、一応公的な機関であるICPOが犯罪者からの情報で動いていいのかというような話し合いもなされたのだが、そこは組織に入り込んでいたスパイとも話し合った上でかなり信憑性は高い情報だという言葉が出てきた事を強調された上で・・・ラムはまだNo.2とは言っても幹部止まりで活動をしているからまだ捕捉出来る可能性は見出だせるが、ボスの正体や居所は活動らしい活動をしていないどころか本当にいるかどうかすら疑わしいくらいに出てこないため、資料の中身通りの正体なら姿を見せることすら様々な意味で危険だから動かずにいるしかないのでは・・・というような声が上がったことから、一気に情報が嘘偽りではないのではないかという信憑性が強まることになった。特に姿を見せることすら危険という部分に関しては、ボスとされる人物のとある身体的な理由からだ。
その上で銭形がこういうように言ったことで、ICPO側もルパンの情報を一度信じてみるのも良いかと断じて思い切って動くことにした・・・ルパンの情報を信じるか信じないかはともかく、地道に動いていっても足元を切り崩されていっている事を感じれば、ボスやラムを始めとした幹部連中は下っ端達を切り捨てて逃げるだけになるだろうし、何よりボスが危険だと感じれば今の場所に留まり続けているという保証もない。ならばボスが自分の事に気付いていないと思わせている内に人知れずボスを急襲し、ラムも同時進行で捕まえる事が出来れば組織を一気に壊滅させる事が出来るのではないか・・・との言葉に。
そんな言葉にICPOが頷いたのはスパイからの報告で、幹部連中の話し口からして全てはボスの為に組織は回っているといったような口振りがあるというように報告した中身を聞いた銭形が、こう推測したからでもあった・・・あくまで組織は何らかの理由からボスが造り上げたのであって、ボスが目指しているのはあくまでボス個人が望む何かのみである可能性が高く、そこに組織の発展や維持もそうだがボスがいなくなっても誰かがその跡を引き継いで欲しいというような心構えなどないから、ボスもそうだが近しい幹部であるラムがいなくなれば一気に勢いを失う可能性が高い・・・と。
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