人の愛も仮面も変わるもの
「・・・成程。それで真田さん達もそうですがそういった事を勧めた美鶴さんに、今別居生活をしている蘭にすぐに別居生活を止めて新一と元のように暮らすように進言してほしいということですか」
「普通に蘭や子どもに会いに行けば会えるとは新一は言ってはいるが、やはりどうにか元の形に戻って欲しいと思っているんだ・・・だが話を聞いていくと、君達の話があったから蘭ちゃんが今の生活をすると決めて新一がこのままでいいだろうと言っても聞かないと言っていたから、君達の方から話をしてもらえれば何とかと思ったんだが・・・」
「お願い、どうにかならないかしら?蘭ちゃんが寂しいとかっていう話は分かるけれど、新ちゃんにもこれからはちゃんとするように言うから・・・」
・・・そうして一通り何が言いたいのかを聞いた湊に優作と有希子は揃って願い出るような声と顔を向けるが、呆れたように軽く頭に手を当てる。
「・・・俺は美鶴さんや真田さん達からどういった経緯でそうなったかについてを又聞きした程度ですが、それでも蘭が美鶴さん達の言葉をどうして受け入れたのかに関しての気持ちは分かります。だからこそ俺は言葉だけでは新一は変わらないだろうということもそうですが、貴方達にそんなことを言える資格はあるのか・・・と思っています」
「え・・・な、なんでいきなりそんなことを言うの湊君・・・?」
そうして湊の口から出てくるのは二人に資格についてを問う言葉であり、有希子はたまらず動揺に震えながらその言葉の意味を問う。優作も怪訝そうに見つめる中で。
「貴方達がいつから蘭や新一達の事についてを知ったのか自体には俺は意味はないと思っています。なら何が意味があるのかと言えば、貴方達が蘭達の事を知っても結局の所として傍観者としての立場にしかいようとしないことだと思います・・・二人というか優作さんが小説のアイデアを出す為という部分もあって海外での暮らしを続けているんでしょうし、新一からは自分達について心配いらないからみたいなことで今の状況だったりも含めて特に何も伝えられてなかったんだろうと見ますが・・・二人からしたら新一達の事に関して愛情といった物はない訳ではないと思います」
「そ、それは当然じゃない・・・新ちゃんもそうだし蘭ちゃんにその子どもは私達の家族なんだし・・・」
「ですが関心はないんじゃないんですか?勿論全くの無という訳じゃないし新一達を信頼しているという言い分はあるかもしれませんが、新一が高校になるくらいから始めていた今のような海外での生活を止めて同居とは言わなくても、新一達に近いところに居を構えて頻繁に新一や孫達と触れ合いたいし話したいといったような気持ちに関心に考えだったりは、全く浮かんではいなかったんじゃなかったんですか?」
「そ・・・それは・・・」
「っ・・・」
湊はそんな発言についてどういうことなのかを話していくのだが、そこで出てきた問い掛けの言葉に有希子もそうだが優作も視線をさ迷わせながら言葉を詰まらせた。
「・・・二人が新一達に対して悪意とか無関心だからなんて物からそんなことをしてたんじゃないことは重々承知しています。けれど今そうして何らかの言い分を返せない様子も踏まえて言わせてもらうなら」
「貴方達は面倒な人間関係を避けると共に、親としても祖父母としても楽をして楽しみたいだけなんじゃないかと俺は感じてしまうんですよ。蘭と新一の問題に関して元のようになってほしいというように言ってはいるけれど、その実は蘭と新一の間の考え方のズレがあってそれをどうにかしようということはなく、ただ二人に仲良くして欲しいからこうなった原因だと見ている美鶴さん達にどうにかと願うことで手早く済ませた上で、問題の無くなった二人やその子どもと気楽に接してから心置きなくまた今住んでいる所に帰りたいと思うようにしてると」
「「っ!?」」
・・・そうしてすかさず湊が続けた言葉に、二人はたまらずに絶句して息を呑むしかなかった。その言葉通りなら湊は二人の事をろくでもないといったようにしか思っていないということに。
.
「普通に蘭や子どもに会いに行けば会えるとは新一は言ってはいるが、やはりどうにか元の形に戻って欲しいと思っているんだ・・・だが話を聞いていくと、君達の話があったから蘭ちゃんが今の生活をすると決めて新一がこのままでいいだろうと言っても聞かないと言っていたから、君達の方から話をしてもらえれば何とかと思ったんだが・・・」
「お願い、どうにかならないかしら?蘭ちゃんが寂しいとかっていう話は分かるけれど、新ちゃんにもこれからはちゃんとするように言うから・・・」
・・・そうして一通り何が言いたいのかを聞いた湊に優作と有希子は揃って願い出るような声と顔を向けるが、呆れたように軽く頭に手を当てる。
「・・・俺は美鶴さんや真田さん達からどういった経緯でそうなったかについてを又聞きした程度ですが、それでも蘭が美鶴さん達の言葉をどうして受け入れたのかに関しての気持ちは分かります。だからこそ俺は言葉だけでは新一は変わらないだろうということもそうですが、貴方達にそんなことを言える資格はあるのか・・・と思っています」
「え・・・な、なんでいきなりそんなことを言うの湊君・・・?」
そうして湊の口から出てくるのは二人に資格についてを問う言葉であり、有希子はたまらず動揺に震えながらその言葉の意味を問う。優作も怪訝そうに見つめる中で。
「貴方達がいつから蘭や新一達の事についてを知ったのか自体には俺は意味はないと思っています。なら何が意味があるのかと言えば、貴方達が蘭達の事を知っても結局の所として傍観者としての立場にしかいようとしないことだと思います・・・二人というか優作さんが小説のアイデアを出す為という部分もあって海外での暮らしを続けているんでしょうし、新一からは自分達について心配いらないからみたいなことで今の状況だったりも含めて特に何も伝えられてなかったんだろうと見ますが・・・二人からしたら新一達の事に関して愛情といった物はない訳ではないと思います」
「そ、それは当然じゃない・・・新ちゃんもそうだし蘭ちゃんにその子どもは私達の家族なんだし・・・」
「ですが関心はないんじゃないんですか?勿論全くの無という訳じゃないし新一達を信頼しているという言い分はあるかもしれませんが、新一が高校になるくらいから始めていた今のような海外での生活を止めて同居とは言わなくても、新一達に近いところに居を構えて頻繁に新一や孫達と触れ合いたいし話したいといったような気持ちに関心に考えだったりは、全く浮かんではいなかったんじゃなかったんですか?」
「そ・・・それは・・・」
「っ・・・」
湊はそんな発言についてどういうことなのかを話していくのだが、そこで出てきた問い掛けの言葉に有希子もそうだが優作も視線をさ迷わせながら言葉を詰まらせた。
「・・・二人が新一達に対して悪意とか無関心だからなんて物からそんなことをしてたんじゃないことは重々承知しています。けれど今そうして何らかの言い分を返せない様子も踏まえて言わせてもらうなら」
「貴方達は面倒な人間関係を避けると共に、親としても祖父母としても楽をして楽しみたいだけなんじゃないかと俺は感じてしまうんですよ。蘭と新一の問題に関して元のようになってほしいというように言ってはいるけれど、その実は蘭と新一の間の考え方のズレがあってそれをどうにかしようということはなく、ただ二人に仲良くして欲しいからこうなった原因だと見ている美鶴さん達にどうにかと願うことで手早く済ませた上で、問題の無くなった二人やその子どもと気楽に接してから心置きなくまた今住んでいる所に帰りたいと思うようにしてると」
「「っ!?」」
・・・そうしてすかさず湊が続けた言葉に、二人はたまらずに絶句して息を呑むしかなかった。その言葉通りなら湊は二人の事をろくでもないといったようにしか思っていないということに。
.