塗り固められた嘘が暴かれた時

「・・・今言った事はあくまでも一例だが、君がそうして自分の責任だとしたいというようにすることは、却って他の面々にとって良くない結果を招きかねない。だから僕は僕として責任を取って、赤井や水無達も同じように責任を取るのが正しいというようにするのがいいとなるから、下手にそうしないでほしいんだよ」
「あ、赤井さん達も責任を取るっていうのか・・・!?」
「私はCIAという立場で組織にスパイに入っていながらアナウンサーという立場にいた事から、それらについてを謝罪した上で何か理由がないなら日本に戻ることなくずっと離れて活動するという予定よ。これは私が一応アナウンサーとしてテレビに出ていたこととCIAまで辞めるというのは流石にということから、今後は顔出しはすることなく海外でCIAの活動に専念するという意味でね」
「俺も基本的には日本に戻ることはないようにされる予定だ。今回の件で組織を壊滅させることには成功はしたが、俺達が日本に捜査の許可を取らずに色々と勝手なことをした事・・・特に俺の死亡を誤魔化した上でその死亡届けを撤回させたことに関しては色々と日本側もそうだがFBI側からしても厄介なことだったと言われてな。だから俺も組織を壊滅させた功績を差し引いて、余程の事情が無ければ日本への渡航は許されないという事でケリがついた」
「そ、そんな・・・」
ただそれで責任問題について話が移る中で降谷だけでなく水無に赤井も処分が下った旨についてを話していき、新一は愕然とする。新一としては組織関連で濃い付き合いをして仲良くなったと思っていた二人なのに、揃って日本にはもうまず来れないという事に。
「・・・ということで僕達三人が三つの機関を代表する形で記者会見と共に話をしていくことになるが、新一君にも出席してもらいたい。ただ今の君の様子もあったからこそ言わせてもらうが、君が言いたいように言うなんて事はやめてもらう形でだ」
「そ、それはその・・・今の話に出たように俺のせいだなんていう発言をされたらまずいからですか・・・?」
「そんな部分からというのは確かにあるが、同時に君のやったことを正論化させすぎないためでもある・・・君は自分のやったことだという罪悪感は確かにあるのだろう。だが同時に君の中に組織を壊滅させたことを功績であったり誇らしい事だと思っているだろう部分もあると見たからだ。これに関しては君が探偵としての自負があるからこそというように見ているが、僕達が危惧しているのは君が記者会見を行う際にマスコミから君を煽るような事を言われた際の事だ」
「えっ・・・?」
そうして降谷が記者会見を行うと切り出す中で新一にも参加をと持ち出す中で条件がつくとの事に理由はさっきのかと聞くが、それだけじゃないとの答えに不安げに新一は眉を寄せる。



「・・・あまり僕としてもこういうことは言いたくないが、マスコミが君を怒らせる為にわざと嫌らしい言い方をしてくる可能性があると見ているんだよ。敢えて例を出すなら・・・毛利探偵はもう君からしたら用済みの存在なんですか、といったようにね」



「「「「っ!?」」」」
・・・そんな新一に降谷がいかなことをマスコミが言ってくる可能性があるのか・・・その例を一つ挙げるのだが、その中身に新一だけじゃなく優作達夫妻に蘭に加えて阿笠や英理までもが一斉に目を見開いた。煽りで言うにはあまりにも酷すぎる事だと思える中身に。









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