危機感の喪失に対する対処(後日譚)

そういった考えが浮かんだ小五郎は蘭に改めてちゃんと説明をする・・・と考えた時に英理や新一も交えて話をしようというように考え、英理に新一と共に話をするぞと切り出した。これは自分一人だけで話をしてもそんなことおかしいと言い出しかねない蘭の性格を考え、英理には同意をしてもらいたいということもそうだが小五郎の言っていることはこういうことだという役を担ってもらいたいと考えたからだ。そして新一に関しては結婚式の招待状を送るというのは夫婦での共同作業ということもあって、新一はそういったことを聞いたかに承知した上で招待状を送ったのかと聞くためである。

それで蘭もどういうことからそんな考えになったかの理由を先に聞きたいという様子ながらも同意したことで四人という形で会うことになり、そこで母親の結婚式の出席のことについて何故断りを入れたのかという事について話した・・・小五郎が探偵を辞めたことからこれで全部安心だとイコールで繋がる訳じゃなく、むしろ注意喚起をしたのに小五郎と何度も言い合いになった上でそれでも事件に関わることを止めなかったことから、もう蘭にそれらを言っても意味がないという気持ちが芽生えると共にそんな母親の気持ちに心中を考えないままに済んだことだからというよう結婚式に呼んだことから、母親は蘭の事を素直に祝えるような気持ちになれなかったから父親と共に出席の拒否をしたのだと。

そんな話の中身に新一と蘭は愕然とした表情を浮かべたが、英理は難しいといった表情を浮かべながらも小五郎の母親の言っていることは理解出来ると口にした。そもそも小五郎が探偵を辞めたのは蘭も含めて事件に関わること及び実際にかなりの危険があったことに難色を示したことからであって、蘭がその辺りを理解しないというか考えた様子もないと見れるように動いていった上で度々小五郎と言い合っていたことを母親が連絡しあう中で聞いていたら・・・特にわざわざ事件現場に小五郎を呼んでこき下ろそうとして散々な事になったのに、それで懲りずに事件に関わるのを止めなかったことを聞いていたなら、蘭の事をよく思わないのもそうだが何か実際に注意する気持ちすら失うのは当然だろうと。

そんな英理の言葉に流石に酷いと蘭は言うが、だったら直に会って話をされて止めるように言われたところで大丈夫という気持ちで押し通す以外で話に挑んでいたと思うのか・・・と英理に聞かれると、すぐさまに蘭は言葉を詰まらせるしかなかった。本当に自分は大丈夫だというように言うしかなかっただろうことが、蘭当人もその言い方から考えてしまい。

そしてそこで小五郎が新一に対しておふくろの事を聞いていた上で招待状を出したのかと聞くと、一応聞いてはいたけれど親戚一同に招待状を送るのは当然だと思って・・・と目線をさ迷わせながら返した様子に、ろくに考えもせずに出したんだなと小五郎にもすぐに見当がついた。実際聞いてはいたが時間が経っている上で蘭がもう大丈夫だよと軽く言ったことに、新一もそうだよなというようにすぐに大したことないというように考えたのだろうと。

ただそう聞いたからこそ小五郎は下手に出席してほしいというだけでこれ以上おふくろ達を引っ張り出すのは止めろと言った。二人としては折角の晴れの舞台に親戚一同揃わないのは嫌だという気持ちがあるのだろうが、結婚式という祝いの場に普通なら断ることのないおふくろ達が自分達が我慢すればそれで丸く収まるという考えを持たずに断るという選択肢を取ったことが、どれだけおふくろ達からして主に蘭に何かを言いたいかと同時に、それで結婚式に味噌をつけるような事をしたくないという気持ちもあるからこそ出席しないという選択肢を選んだのだから、無理矢理に話を通せばそれこそどうなるか分からなくなるから止めろ・・・というように。

そんな言葉に二人は表情を歪めるのだが、英理も小五郎に同意をした上で水を差されたという気持ちはあるかもしれないけれど、我慢して式に来てとしても顔の合わせ方や会話の中身次第では式そのものが台無しになるような惨事になりかねない可能性もあるから、それを避けるために二人が出席しないことを選んだと思うようにしろ・・・と言われて二人もようやく複雑そうながらも頷くしかなかった。この問題は新一達が軽く見ていたことも加えて、一朝一夕にどうにも出来るものではないと理解させられた為に。









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