危機感の喪失に対する対処(裏)
「ねぇ博士・・・私があんな風に色々と言ってきたことは博士の個人的な気持ち的な物も含めて、間違っていたと思うかしら?率直な意見が欲しいから正直に答えてほしいの」
「・・・それは、その・・・今までの新一だったりさっきの新一の事を見てきた分もあるから、言い過ぎなんじゃないかという気持ちもあるが・・・言っていることは間違っていないという気持ちがあるのも確かなんじゃ・・・哀ちゃんの言っていることは理屈として正しいけれど、新一は今まで大丈夫だったんじゃから杞憂になるのではないかとな・・・」
「そういった考えで板挟みになっているということね、博士は・・・」
その姿に灰原が素直な気持ちに考えを言ってほしいとまっすぐに告げると、複雑さを隠しきれずにどちらもあると返す阿笠の様子にそっと首を横に振る。
「・・・博士がそうなるのは工藤君との付き合いに今までの困難だったり危機を工藤君がなんだかんだで乗り越えてきたから、今度もそうなると思いたいんでしょう。でも私はもう今回の大殿さんの事で工藤君なら大丈夫なんて思えなくなったし、もしもの時・・・元に戻る事が出来る前に彼の事がマスコミに出るだったり、もし彼が組織に関わる関わらない関係無しに死ぬような事になったなら私はここを出るわ」
「なっ・・・こ、ここを出るじゃと・・・どういうことじゃ・・・!?」
そうして決意を固めたというように灰原が口にしたもしもの時の行動についてに、阿笠はたまらず驚き何故かと問い質した。いきなりの予想だにしていなかった言葉と決意に。
「一番の理由はあそこまで言ってもどうしたって工藤君はその時に事件があれば必要なことだったからと言い出して、後の事なんか考えずに公に顔を出しそうな可能性をどうしても捨てきれないからよ。そしてそうなったら工藤君の事が周知されると共に私の事も同じ小学校に通っていたことから、その近辺についてを調べる過程で私の事もバレかねない可能性があるわ・・・そしてそうなったら私の存在も周知されることもそうだけれど、ピスコの時のように私が小さくなったシェリーだなんて風に推測される事は決してないとは言えないわよ」
「なっ・・・ま、まさかそんなこと・・・!」
「有り得ないどころかむしろ私の顔と情報を見てジンがハッときて接触しにかかる可能性は大いに有り得ると思うわ・・・彼の私を是が非でも始末しようとする敵愾心の高さを考えれば、そうなのかどうかを確かめたら即座に始末すればいいと見てね。そしてそうなったら博士も確実に私を匿っていたことから、情報を吐かされた後で始末にかかられる可能性は確実でしょうね」
「っ!・・・だ、だから哀ちゃんはもし新一の事が明らかになったらここを離れると言ったのか・・・」
「言っておくけれど私は自分の命が惜しいとかそういう意味で言っている訳じゃないわ。その時にここを出ても『灰原哀』としての知り合いを頼るなんか歩美ちゃん達の安全の事を考えれば出来るわけがないし、かといって私がずっとここにいればそれだけの危険は確実に付きまとってくることになる・・・だから私は工藤君が迂闊な行動をしたり彼が死んだといったような事になったら、博士が止めようが私はここを出るわ。ただ組織が関わらず死んだ場合は別じゃないかみたいに思うかもしれないけど、工藤君が死んだとなった場合は私はもう薬を作るつもりも組織を追うつもりもないから、ここにいなければならない理由がないからよ。後の事を考えると私が成長して組織やジン達がまだ存在していたなら、下手にこの辺りにいること自体が危うくなることも考えると尚更にね」
「そ・・・そこまで哀ちゃんは考えたというのか・・・」
「えぇ。あそこまで言っても工藤君が懲りずにそうすると言うならね」
そう言った理由は何でなのか・・・それらを唖然とする阿笠に話していく灰原だが、淡々としながらもハッキリと新一に対しての信頼などもうないといった力強さが言葉にはこもっていた。
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「・・・それは、その・・・今までの新一だったりさっきの新一の事を見てきた分もあるから、言い過ぎなんじゃないかという気持ちもあるが・・・言っていることは間違っていないという気持ちがあるのも確かなんじゃ・・・哀ちゃんの言っていることは理屈として正しいけれど、新一は今まで大丈夫だったんじゃから杞憂になるのではないかとな・・・」
「そういった考えで板挟みになっているということね、博士は・・・」
その姿に灰原が素直な気持ちに考えを言ってほしいとまっすぐに告げると、複雑さを隠しきれずにどちらもあると返す阿笠の様子にそっと首を横に振る。
「・・・博士がそうなるのは工藤君との付き合いに今までの困難だったり危機を工藤君がなんだかんだで乗り越えてきたから、今度もそうなると思いたいんでしょう。でも私はもう今回の大殿さんの事で工藤君なら大丈夫なんて思えなくなったし、もしもの時・・・元に戻る事が出来る前に彼の事がマスコミに出るだったり、もし彼が組織に関わる関わらない関係無しに死ぬような事になったなら私はここを出るわ」
「なっ・・・こ、ここを出るじゃと・・・どういうことじゃ・・・!?」
そうして決意を固めたというように灰原が口にしたもしもの時の行動についてに、阿笠はたまらず驚き何故かと問い質した。いきなりの予想だにしていなかった言葉と決意に。
「一番の理由はあそこまで言ってもどうしたって工藤君はその時に事件があれば必要なことだったからと言い出して、後の事なんか考えずに公に顔を出しそうな可能性をどうしても捨てきれないからよ。そしてそうなったら工藤君の事が周知されると共に私の事も同じ小学校に通っていたことから、その近辺についてを調べる過程で私の事もバレかねない可能性があるわ・・・そしてそうなったら私の存在も周知されることもそうだけれど、ピスコの時のように私が小さくなったシェリーだなんて風に推測される事は決してないとは言えないわよ」
「なっ・・・ま、まさかそんなこと・・・!」
「有り得ないどころかむしろ私の顔と情報を見てジンがハッときて接触しにかかる可能性は大いに有り得ると思うわ・・・彼の私を是が非でも始末しようとする敵愾心の高さを考えれば、そうなのかどうかを確かめたら即座に始末すればいいと見てね。そしてそうなったら博士も確実に私を匿っていたことから、情報を吐かされた後で始末にかかられる可能性は確実でしょうね」
「っ!・・・だ、だから哀ちゃんはもし新一の事が明らかになったらここを離れると言ったのか・・・」
「言っておくけれど私は自分の命が惜しいとかそういう意味で言っている訳じゃないわ。その時にここを出ても『灰原哀』としての知り合いを頼るなんか歩美ちゃん達の安全の事を考えれば出来るわけがないし、かといって私がずっとここにいればそれだけの危険は確実に付きまとってくることになる・・・だから私は工藤君が迂闊な行動をしたり彼が死んだといったような事になったら、博士が止めようが私はここを出るわ。ただ組織が関わらず死んだ場合は別じゃないかみたいに思うかもしれないけど、工藤君が死んだとなった場合は私はもう薬を作るつもりも組織を追うつもりもないから、ここにいなければならない理由がないからよ。後の事を考えると私が成長して組織やジン達がまだ存在していたなら、下手にこの辺りにいること自体が危うくなることも考えると尚更にね」
「そ・・・そこまで哀ちゃんは考えたというのか・・・」
「えぇ。あそこまで言っても工藤君が懲りずにそうすると言うならね」
そう言った理由は何でなのか・・・それらを唖然とする阿笠に話していく灰原だが、淡々としながらもハッキリと新一に対しての信頼などもうないといった力強さが言葉にはこもっていた。
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