危機感の喪失に対する対処(裏)

「だから工藤君達にはそういった事に関してもこの後に伝えておくべきよ。彼に優作さん達も今回の事で今までのようにいかなくなることくらいは感じてはいるでしょうけど、何も言わなかったら工藤君は有希子さんか誰かの助けを借りつつ今までのような感じに動きかねないわ。でもそれをやったらおじさんの元を出たことから、どうしてそんなになったのかっていう興味から今言ったようなことになりかねない・・・」
「だから哀ちゃんはその辺りを言っておかねばならないというんじゃな・・・もしもの事が起きないようにする為に・・・」
「そうよ・・・ただこの話をする上でちゃんとこれからは危機感を持って行動するようにとは言う予定だけれど、博士にもしっかり協力というか言い含める役目は負ってもらうわよ。工藤君の性格を考えると今までの話を軽く言うような感じで言ったら、ほぼ確実に確かに大殿さんが来てから色々あったけど自分なら大丈夫だって自信満々に言うだろうから、それをちゃんと言い含める役目はね」
「・・・分かっておる・・・わしもそんなことにならないようにしたいと思うから、ちゃんと説得しよう・・・」
そして強調するようちゃんと話を一緒にすることを口にしていく灰原に、阿笠ももうこれ以上気力もないというように頷くしかなかった。反論しようにも出来ない程に色々言われてきた上で、阿笠も否定はしたくてもそんな未来になってほしくないという気持ちは持ち合わせていた為に・・・


















・・・それでそうしてその後に灰原達は新一達に電話をしたわけであるが、その時にまだ大殿からの話を受けて意気消沈していたということから落ち着くためにホテルを離れずに過ごしていたというように聞き、その上で話をしていった・・・だが話が進むにつれてラチがあかないという事から灰原達はそのホテルに直接言って話をすることになった。それは何故かと言えば、予想はしていたが話が進んでいくにつれて新一が徐々に調子を取り戻していった上で、灰原達の話はそんなに心配いらないだろうと言い出したことだ。

そんな新一の様子に電話越しに話してはラチがあかないと見たことから阿笠と共にホテルに行くことにして、新一へと説明という名を借りた強い注意喚起の言葉を灰原はぶつけていった。それで楽観的な物の見方からの行動を取られ続けてもしもの事が起きたら、今度こそ自分達は終わりになるというよう。

そんな灰原の強い言葉達にさしもの新一もだが大丈夫よとなだめようとした有希子も圧されるように言葉を失わせていくと共に、優作が間に入った上でちゃんとこれから時間をかけて自分達で話をするようにすると言ったことで一応の終わりとなって灰原達はホテルを出ていった。楽観的に物を見て判断せずにちゃんとその辺りを話すようにと、優作相手でも強い言葉と視線を念入りに向けてから去る形でだ。






「・・・全く、もう・・・少しは懲りてはいたようだけど、時間があって前向きになった分もあって本当に少しだったわね・・・」
「・・・やっぱり新一の様子は哀ちゃんから見て信頼出来なかったか・・・」
「えぇ、今となってはもうね」
「・・・むぅ・・・」
・・・そうして阿笠邸に戻ってきた二人だが、灰原が完全に新一への信頼など見せず突き放すような言葉を返す様子に阿笠は複雑そうに声を漏らすしかなかった。









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