危機感の喪失に対する対処(裏)
「・・・いけないな。この辺りで蘭ちゃんの事に関しては終わらせよう。君は表向きは事情は何も知らないままにいることにするし、あちらは余程の打開策を思い付くか君や蘭ちゃんを無理矢理にでも抱き込むといった事をしにくるくらいしかないだろうが、私の話から向こうは余程切羽詰まるような事態にならなければそうはしないだろうからね」
「確かにそうなるでしょうね。やはりその辺りは大殿さんが言ったように私が何も知らないということが効いてくる上で、蘭に話をすることが解決の糸口になるかというと余程の事じゃなければまずそうなることはないでしょうからね・・・ただそれでも全くないという訳ではないかとは言えないでしょうが、その可能性に関してはそうなった時にしましょう」
ただ大殿はそこで蘭について考えることは止めるようにしようと表情を改めて引き締めてから首を横に振り、小五郎も同じように表情を変えてその意見に賛成して頷く。小五郎が言ったが散々大殿から言われた中身を考えれば優作達が簡単に打開策など出せる筈ないと見て。
「そうしてくれ・・・では私はそろそろここを出て阿笠さんの家に向かうことにするよ。小五郎は一応工藤さん達を警戒しつつ家に戻ってくれ。蘭ちゃんに知られないよう、何事も無かったかのようにね」
「それは分かっていますが、やっぱり大殿さんに全部任せるのは少し申し訳無いと思いますね・・・」
「そこはしょうがないと言っただろう。下手に阿笠さんならちゃんと言えば大丈夫だなどと信用して小五郎が話をしに行っても、それを工藤さん達の為にと裏切る可能性は否定出来ないからね。現にこうして工藤さんの方から訪れたのは、私達の来訪を受けた阿笠さんが工藤さん達に一刻も早く逃げるようになどというような連絡をされない為になのだから」
「今となってはそうなるだろうってのは確かだろうって思いますよ・・・優作さん達があんな風な声色だったことを思い返すと、博士はそういうようにしそうだというのが・・・」
そのまま大殿は以降の流れを話すのだが、小五郎はそこで出てきた阿笠という名にまた表情を複雑だと歪めた。
・・・ここで阿笠の名前が出てきたが、阿笠も関わっていることから阿笠に対しても行動をしなければならないと大殿は考えた。これは阿笠にも話をすることでちゃんと優作達だけじゃなく阿笠も見逃していないというように告げ、下手な行動をさせないためだ。阿笠だけノーマークだと考えられる可能性は低いが、それでも念には念を入れてである。
しかしそれで阿笠の家が近いからといって阿笠から先にということをしたら、連絡が出来る機器などを没収した上で優作達の元まで連行するくらいしなければ確実に阿笠は優作達に事の経緯を連絡するだろうが、小五郎にすぐに来てもらうことを考えれば何も知らないという体を取らなければならない以上鉢合わせは避けねばならない・・・そういったことから阿笠については後に回し、優作達が急いで逃げられない状況にすることを優先させたのだ。
そしてそういった事に関してを合流した小五郎にも話をすると阿笠もそうだということを改めて認識して表情を暗くした。この辺りは優作達もそうだが阿笠も付き合いがあって親しい存在だと思っていたのが、優作達共々利用されて裏切られたも同然の事を仕出かしてきたことが明らかになったためだ。そしてそんな小五郎をなだめた後に優作達の事に大殿は挑んだ訳であり、阿笠に話をすることは変えないと大殿は告げたのである。優作達の事を考えれば決して阿笠の事は小さな事ではないと。
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「確かにそうなるでしょうね。やはりその辺りは大殿さんが言ったように私が何も知らないということが効いてくる上で、蘭に話をすることが解決の糸口になるかというと余程の事じゃなければまずそうなることはないでしょうからね・・・ただそれでも全くないという訳ではないかとは言えないでしょうが、その可能性に関してはそうなった時にしましょう」
ただ大殿はそこで蘭について考えることは止めるようにしようと表情を改めて引き締めてから首を横に振り、小五郎も同じように表情を変えてその意見に賛成して頷く。小五郎が言ったが散々大殿から言われた中身を考えれば優作達が簡単に打開策など出せる筈ないと見て。
「そうしてくれ・・・では私はそろそろここを出て阿笠さんの家に向かうことにするよ。小五郎は一応工藤さん達を警戒しつつ家に戻ってくれ。蘭ちゃんに知られないよう、何事も無かったかのようにね」
「それは分かっていますが、やっぱり大殿さんに全部任せるのは少し申し訳無いと思いますね・・・」
「そこはしょうがないと言っただろう。下手に阿笠さんならちゃんと言えば大丈夫だなどと信用して小五郎が話をしに行っても、それを工藤さん達の為にと裏切る可能性は否定出来ないからね。現にこうして工藤さんの方から訪れたのは、私達の来訪を受けた阿笠さんが工藤さん達に一刻も早く逃げるようになどというような連絡をされない為になのだから」
「今となってはそうなるだろうってのは確かだろうって思いますよ・・・優作さん達があんな風な声色だったことを思い返すと、博士はそういうようにしそうだというのが・・・」
そのまま大殿は以降の流れを話すのだが、小五郎はそこで出てきた阿笠という名にまた表情を複雑だと歪めた。
・・・ここで阿笠の名前が出てきたが、阿笠も関わっていることから阿笠に対しても行動をしなければならないと大殿は考えた。これは阿笠にも話をすることでちゃんと優作達だけじゃなく阿笠も見逃していないというように告げ、下手な行動をさせないためだ。阿笠だけノーマークだと考えられる可能性は低いが、それでも念には念を入れてである。
しかしそれで阿笠の家が近いからといって阿笠から先にということをしたら、連絡が出来る機器などを没収した上で優作達の元まで連行するくらいしなければ確実に阿笠は優作達に事の経緯を連絡するだろうが、小五郎にすぐに来てもらうことを考えれば何も知らないという体を取らなければならない以上鉢合わせは避けねばならない・・・そういったことから阿笠については後に回し、優作達が急いで逃げられない状況にすることを優先させたのだ。
そしてそういった事に関してを合流した小五郎にも話をすると阿笠もそうだということを改めて認識して表情を暗くした。この辺りは優作達もそうだが阿笠も付き合いがあって親しい存在だと思っていたのが、優作達共々利用されて裏切られたも同然の事を仕出かしてきたことが明らかになったためだ。そしてそんな小五郎をなだめた後に優作達の事に大殿は挑んだ訳であり、阿笠に話をすることは変えないと大殿は告げたのである。優作達の事を考えれば決して阿笠の事は小さな事ではないと。
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