危機感の喪失に対する対処(裏)
ただここで蘭を何故大殿は自分達の側に入れて事に挑まなかったのかと言えば、まだ小五郎は娘の将来もかかってくるのもあるから真面目に取り組んでくれると見たからだが・・・小五郎から話を聞いていったのもあって、蘭は途中でコナン君を追い詰めるようなことをするのは可哀想だよといったようなことを言い出し、ボロを出しかねないという懸念が多大にあると感じたからだ。
蘭当人が聞けば反論をすることにお父さんの方が信用出来ないと言うのは間違いないだろうが、大殿からすれば小五郎の方が理屈で考えてくれるだろうことに蘭が感情を抑えきれない可能性は高いと見たのだ。そしてその予測を聞いた小五郎もそうなる可能性を否定出来ないと見たのだ・・・いくら理屈で考えろと言っても蘭は途中でコナン君が可哀想だよと言い出して演技が出来なくなり、なし崩しに江戸川家側に寄って理由を聞いたらその中身次第ではこのままコナン君をここに置こうと言い出す可能性を。
・・・だから二人は蘭にもそうだし英理にも敢えて何も言わずに事を進めた上で新一を追い出すようにしたのだが、結果だけを言うなら確かに新一は離れることになった。だが諦めがいいというような性格ではないことは小五郎の話から把握していたのに一夜明けたらすぐに吹っ切ったような様子だということや、阿笠の家で待つからと切り出してきたということに大殿は新一の事を怪しむと共に一つの可能性を考えた。それが親という存在と共に何も言わず、姿を消すという選択をするのではないかということだ。
これは戸籍が無い存在という事を先に分かっていたからこそ出てきた考えだった。何か秘密があることは分かるから親にあたる人物達は顔を見せるような事は避けたいだろうし、コナン自身もボロを出るのを避けるためにも親の顔を見せたくないから、わざわざ元々は滞在する予定だった阿笠の家に行って出ていく時の事を誤魔化すつもりなのではないかと。
だから大殿はそれらの考えについてを小五郎に話した上で、小五郎と共に交代という形で阿笠邸を見張っていったのである。小五郎の探偵としての経験から阿笠邸の入口辺りを遠目から見れてカメラに撮せるポイントを確保し、日中は小五郎で日が落ちれば大殿が交代するという形で監視をすることでだ。これは日が落ちても小五郎が帰らない事を受けた蘭や新一が怪しまないようにするための処置であると共に、大殿がずっと見張りのポイントに居続けるのも年齢による体の負担を考えたが故の物だ。
そして数日程見張りをしていた所で新一が阿笠邸から連れられていく光景を確認した上で写真を撮ったのだが、そこにいたのは優作と有希子だった事で大殿もどういう事かと思ったものだが・・・電話を受けて蘭に誤魔化しを入れてから家を抜け出てきてホテルまで追跡を終えた大殿と合流をした小五郎の困惑はそれは相当な物だった。『江戸川コナン』の事に阿笠という知り合いが関わっていた事にも複雑さを滲ませた物だが、そこに更に優作達までもが関わっていたことを写真という動かぬ証拠として突き付けられたこともあってだ。
そんな様子を見た大殿は少し考えた後に、小五郎に直接優作達の元に自分が単身乗り込んで話をすることを切り出した。当然小五郎は何故そんなことをと切り出したのだが、小五郎の気持ちを振り切る為というのもそうだが優作達がどれだけ『江戸川コナン』の事に関わっているのかを知らなければ、また別の手を使って小五郎達に関わってくる可能性があると見たからと大殿は告げた。有り体に言うならば今度は夫妻も協力する形で、何らかの手段を用いて『江戸川コナン』を毛利家にねじ込んでくることも無いとは言えないのではないかと。
そう聞いて小五郎も今までが今までだからとそうでない可能性を苦い顔を浮かべながら否定出来なかったが、ならばこそもし優作さん達が形振り構わず行動してきたら大殿さんが危なくなるのではないかと危惧をした。もう手放しで優作達を信用出来ない以上、何かを仕出かしてくる可能性もまた否定出来ないと。
そんな大殿が打開策はあると言って切り出したのが小五郎ではない別の血縁者の協力者がいると示した上で、下手に手を出せばその協力者が全てを小五郎達にぶちまけるといった手筈になっていると言うという物だった。
.
蘭当人が聞けば反論をすることにお父さんの方が信用出来ないと言うのは間違いないだろうが、大殿からすれば小五郎の方が理屈で考えてくれるだろうことに蘭が感情を抑えきれない可能性は高いと見たのだ。そしてその予測を聞いた小五郎もそうなる可能性を否定出来ないと見たのだ・・・いくら理屈で考えろと言っても蘭は途中でコナン君が可哀想だよと言い出して演技が出来なくなり、なし崩しに江戸川家側に寄って理由を聞いたらその中身次第ではこのままコナン君をここに置こうと言い出す可能性を。
・・・だから二人は蘭にもそうだし英理にも敢えて何も言わずに事を進めた上で新一を追い出すようにしたのだが、結果だけを言うなら確かに新一は離れることになった。だが諦めがいいというような性格ではないことは小五郎の話から把握していたのに一夜明けたらすぐに吹っ切ったような様子だということや、阿笠の家で待つからと切り出してきたということに大殿は新一の事を怪しむと共に一つの可能性を考えた。それが親という存在と共に何も言わず、姿を消すという選択をするのではないかということだ。
これは戸籍が無い存在という事を先に分かっていたからこそ出てきた考えだった。何か秘密があることは分かるから親にあたる人物達は顔を見せるような事は避けたいだろうし、コナン自身もボロを出るのを避けるためにも親の顔を見せたくないから、わざわざ元々は滞在する予定だった阿笠の家に行って出ていく時の事を誤魔化すつもりなのではないかと。
だから大殿はそれらの考えについてを小五郎に話した上で、小五郎と共に交代という形で阿笠邸を見張っていったのである。小五郎の探偵としての経験から阿笠邸の入口辺りを遠目から見れてカメラに撮せるポイントを確保し、日中は小五郎で日が落ちれば大殿が交代するという形で監視をすることでだ。これは日が落ちても小五郎が帰らない事を受けた蘭や新一が怪しまないようにするための処置であると共に、大殿がずっと見張りのポイントに居続けるのも年齢による体の負担を考えたが故の物だ。
そして数日程見張りをしていた所で新一が阿笠邸から連れられていく光景を確認した上で写真を撮ったのだが、そこにいたのは優作と有希子だった事で大殿もどういう事かと思ったものだが・・・電話を受けて蘭に誤魔化しを入れてから家を抜け出てきてホテルまで追跡を終えた大殿と合流をした小五郎の困惑はそれは相当な物だった。『江戸川コナン』の事に阿笠という知り合いが関わっていた事にも複雑さを滲ませた物だが、そこに更に優作達までもが関わっていたことを写真という動かぬ証拠として突き付けられたこともあってだ。
そんな様子を見た大殿は少し考えた後に、小五郎に直接優作達の元に自分が単身乗り込んで話をすることを切り出した。当然小五郎は何故そんなことをと切り出したのだが、小五郎の気持ちを振り切る為というのもそうだが優作達がどれだけ『江戸川コナン』の事に関わっているのかを知らなければ、また別の手を使って小五郎達に関わってくる可能性があると見たからと大殿は告げた。有り体に言うならば今度は夫妻も協力する形で、何らかの手段を用いて『江戸川コナン』を毛利家にねじ込んでくることも無いとは言えないのではないかと。
そう聞いて小五郎も今までが今までだからとそうでない可能性を苦い顔を浮かべながら否定出来なかったが、ならばこそもし優作さん達が形振り構わず行動してきたら大殿さんが危なくなるのではないかと危惧をした。もう手放しで優作達を信用出来ない以上、何かを仕出かしてくる可能性もまた否定出来ないと。
そんな大殿が打開策はあると言って切り出したのが小五郎ではない別の血縁者の協力者がいると示した上で、下手に手を出せばその協力者が全てを小五郎達にぶちまけるといった手筈になっていると言うという物だった。
.