危機感の喪失に対する対処(裏)
「・・・その事実が出てきたことには私も驚いたと同時に、貴殿方がそうしてコナン君を連れていくだけの理由は何なのかというように考えようと最初はしました・・・一体どういうことが起きてそんなことになったのかと。ただそう考えていく内にその真実を知ることに意味はあるのかというように思ったのですよ。むしろ貴殿方を追求して妙な事に巻き込まれ、小五郎達が以降も事件に立ち会い逃げられないという事態になる事の方を私は懸念したんです。万が一そんなことになったら私に相談した彼女の気持ちとは真逆の結末になることからね」
「・・・だからコナン君の事について何も追求しない代わりに、もう毛利さん達に関わるようなことにはさせないようにしてほしいと・・・?」
「えぇ、そうです。しかしそれを聞き入れられなかった場合の処置として今回の事を全て小五郎達に写真も付けて伝えた上で、江戸川家だけでなく貴殿方工藤家との付き合いについても止めるようにと言わせていただきます。まぁそこで私の言うことに従うかどうかに関しては小五郎達の自由ではありますが、貴殿方が正体不明のコナン君に影ながら関与してきたという事実を知ったなら、蘭ちゃんはまだしも小五郎は流石に貴殿方への不信を抱くのは避けられないでしょうけれどね」
「「「っ・・・!」」」
大殿はそんな事実に自分も驚いたと言うのだが、その後に続けられた微笑と共にのもしもの場合のシチュエーションについてに三人は一斉に苦い表情を浮かばせるしかなかった。不確定みたいなように言っているがその様子から確実に小五郎が不信を抱くだろうと見た上で、優作達三人が出せる結論など一つしかない・・・そう確信しているといった様子に。
・・・そうして大殿からどうするのかという選択を迫られた優作達だが、選べる選択肢などもうコナンを毛利家には近寄らせないようにするというように選ぶ以外になかった。それ以外を選んだ瞬間にどうなるかを大殿に言われたが為にだ。
それを確約させた大殿は以降に満足そうに頷き、もうやることはやり終わったから帰ると部屋を後にしていった。勿論自分も含めてもしもの何かがあったなら、即座に対応させてもらうと言い残した上でだ。
「・・・父さん・・・」
「・・・言いたいことは分かる・・・だがあそこで下手に大殿さんの言うことに反対するのもそうだが、金銭で解決出来ないかといったような取引を持ち掛けていたなら、確実に大殿さんは私達の事を毛利さん達に包み隠さず話すと選択していた上で新一の事を話すようにと詰め寄られることになるだろう。そうなったなら事実を言っても言わなくても、私達と毛利さん達との関係は間違いなく終わりを告げることになる・・・まだ蘭ちゃんは新一の事を庇うかもしれないが、毛利さんは確実に私達への拭えない不信を強く抱くだろうからな・・・」
「「っ・・・!」」
・・・そうして大殿がいなくなった後の室内で新一が優作に何故というように力なく漏らすが、同じように諦めの色が強い様子で返ってきた言葉に有希子共々辛そうに顔を歪めた。優作でもそう判断せざるを得なかったという事実を前にして。
「・・・ただ大殿さんの話を聞く限りでは唯一の救いとして、あの人の言うようにしていれば毛利さん達には何も言わないというのは確かなのだろうとは感じた・・・だからこそ新一が元に戻った後に元の場所に戻るためにも、ここはもう完全に元に戻るまでは毛利さんの所に行くのは止めておくんだ。そうでなければ新一が元に戻った後、百歩譲って蘭ちゃんはまだ許してくれるかもしれなくても毛利さんは許してくれず、元の関係になど戻れなくなるだろうからな」
「それって、小五郎ちゃんは私達の言葉は聞いてくれないのかしら・・・?」
「私達だからこそ聞かないとなる可能性の方が高いだろう。その時の私達は『江戸川コナン』の事を嘘をつく形で隠れて連れていった・・・そんな私達を大殿さんの言葉を受けた毛利さんは信用するかと言われると、まず無理としか言いようがないだろうな・・・」
「「っ・・・!」」
だからこそもう受け入れる以外にない・・・優作が後の事を思い有希子の希望にすがるような声にもハッキリと諦めながら否定を返す様子に、新一共々うつむく以外になかった。もう言うことに従うしかないと二人も考えるしかないと・・・
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「・・・だからコナン君の事について何も追求しない代わりに、もう毛利さん達に関わるようなことにはさせないようにしてほしいと・・・?」
「えぇ、そうです。しかしそれを聞き入れられなかった場合の処置として今回の事を全て小五郎達に写真も付けて伝えた上で、江戸川家だけでなく貴殿方工藤家との付き合いについても止めるようにと言わせていただきます。まぁそこで私の言うことに従うかどうかに関しては小五郎達の自由ではありますが、貴殿方が正体不明のコナン君に影ながら関与してきたという事実を知ったなら、蘭ちゃんはまだしも小五郎は流石に貴殿方への不信を抱くのは避けられないでしょうけれどね」
「「「っ・・・!」」」
大殿はそんな事実に自分も驚いたと言うのだが、その後に続けられた微笑と共にのもしもの場合のシチュエーションについてに三人は一斉に苦い表情を浮かばせるしかなかった。不確定みたいなように言っているがその様子から確実に小五郎が不信を抱くだろうと見た上で、優作達三人が出せる結論など一つしかない・・・そう確信しているといった様子に。
・・・そうして大殿からどうするのかという選択を迫られた優作達だが、選べる選択肢などもうコナンを毛利家には近寄らせないようにするというように選ぶ以外になかった。それ以外を選んだ瞬間にどうなるかを大殿に言われたが為にだ。
それを確約させた大殿は以降に満足そうに頷き、もうやることはやり終わったから帰ると部屋を後にしていった。勿論自分も含めてもしもの何かがあったなら、即座に対応させてもらうと言い残した上でだ。
「・・・父さん・・・」
「・・・言いたいことは分かる・・・だがあそこで下手に大殿さんの言うことに反対するのもそうだが、金銭で解決出来ないかといったような取引を持ち掛けていたなら、確実に大殿さんは私達の事を毛利さん達に包み隠さず話すと選択していた上で新一の事を話すようにと詰め寄られることになるだろう。そうなったなら事実を言っても言わなくても、私達と毛利さん達との関係は間違いなく終わりを告げることになる・・・まだ蘭ちゃんは新一の事を庇うかもしれないが、毛利さんは確実に私達への拭えない不信を強く抱くだろうからな・・・」
「「っ・・・!」」
・・・そうして大殿がいなくなった後の室内で新一が優作に何故というように力なく漏らすが、同じように諦めの色が強い様子で返ってきた言葉に有希子共々辛そうに顔を歪めた。優作でもそう判断せざるを得なかったという事実を前にして。
「・・・ただ大殿さんの話を聞く限りでは唯一の救いとして、あの人の言うようにしていれば毛利さん達には何も言わないというのは確かなのだろうとは感じた・・・だからこそ新一が元に戻った後に元の場所に戻るためにも、ここはもう完全に元に戻るまでは毛利さんの所に行くのは止めておくんだ。そうでなければ新一が元に戻った後、百歩譲って蘭ちゃんはまだ許してくれるかもしれなくても毛利さんは許してくれず、元の関係になど戻れなくなるだろうからな」
「それって、小五郎ちゃんは私達の言葉は聞いてくれないのかしら・・・?」
「私達だからこそ聞かないとなる可能性の方が高いだろう。その時の私達は『江戸川コナン』の事を嘘をつく形で隠れて連れていった・・・そんな私達を大殿さんの言葉を受けた毛利さんは信用するかと言われると、まず無理としか言いようがないだろうな・・・」
「「っ・・・!」」
だからこそもう受け入れる以外にない・・・優作が後の事を思い有希子の希望にすがるような声にもハッキリと諦めながら否定を返す様子に、新一共々うつむく以外になかった。もう言うことに従うしかないと二人も考えるしかないと・・・
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