危機感の喪失に対する対処(表)
「あのお父さん、お母さん・・・今更なんだけどおばあちゃんが資金的な援助を打ち切るとかって言ってたけど、そんなことって出来るのっていうかしてもらってたの?そこに関しては私あんまり聞いたことないんだけど・・・」
「あぁ、その辺りはお前に話したことが無かったか・・・つっても話は簡単で、俺らが住んでるあのビルは俺が買ったものじゃなくておふくろっつーか・・・そもそもの金の大本は大殿さんが援助してくれたもんなんだよ」
「えっ!?そうなの!?」
ただそこで蘭が気になっていた所で資金援助に関しての部分が引っ掛かっていたというのだが、小五郎から返ってきた答えに新一と共に驚きに目を丸くした。
「これに関しちゃ俺が個人で探偵事務所を持ちたいから金をどうにかしてくれねーかっておふくろに頼んだ結果だよ。でなけりゃ小さいっつってもあんな場所にまだ二十代で警察を辞めた俺が一人で探偵事務所を持てるような金を捻出出来るわけねーだろ」
「まぁ最初は彼女もどうしようかと悩んでいたようだが、そこで私に相談をしてきたから私がその為の資金援助をすると決めたわけだよ。目的としては邪な物ではないと思ったのもあるし、あまり会わないからこそこういった形での支援を小五郎にしてもいいのではと思ってね」
「まぁその辺りについちゃおふくろも俺が引かねーって思ったってことから、一応は援助はしようって思ったらしいが・・・まぁどっちだったにしてもあそこに関しちゃ俺一人で金を出したものじゃない上で援助をしないって言われりゃ、もし蘭じゃなくて俺に何かあった場合はお前はまず探偵事務所もそうだが、あの住居を維持するための金だったりは話の流れもあって一銭も払っちゃくれないってことになんだろうな」
「そ、そんな・・・」
「そんなとかって言うが探偵を続けたとして、もしもの事がありゃそれだけの覚悟をしろってのがおふくろ達からの言葉なんだよ。それなのに探偵を続けますなんて言っといて色々と困ったことがあればそんなこと関係無いだろとか、血縁関係を無視するのかなんて都合のいい言葉を言われても気持ち良くないっつーか・・・その時に言われんのは間違いなく言うことを聞かなかったお前らが悪い、なんだぞ。昨日今日と散々念を押されたのにそれを聞かなかったのはお前らの方なんだからってな。そしてそれは金の事だけ取ってもそうだってことだ」
「うっ・・・!」
小五郎はそんな反応に大殿からの補足も交えつつ大きな借りがあると言った上でもしもの事があったなら自分達は甘えられる立場にはない・・・そういったように話をしていくと、蘭も流石に都合のいい言葉は言えないと理解出来たように唸るしか出来なかった。言っている事は道理として何一つ間違ってないと思える物だったために。
「ちなみに今の話のようになったら私は蘭やコナン君は引き取るけど、探偵事務所や住居に関しての援助はしないわよ・・・その時の私からしたならあそこに蘭をずっと住まわせる意味もないし、維持するためのお金を払う理由もないというのもそうだけど、何よりその時の蘭にコナン君を保護者も無しにあそこに住まわせるなんかしたらどういうことだとなるのは目に見えているわ。毛利小五郎という親が事件に巻き込まれて死んだのに何で親の貴女は二人を庇護下に置かないのかと言われるでしょうし、貴女達も貴女達でこの人を悼む気持ちがあるからなのかもしれないけど私の元に行かないのは私との不仲からなのかと色々と勘繰られたりして、心をすり減らすような生活をするだろう事からそれを避けるためにね」
「そ、そんなことが・・・」
「今のはあくまでも一例よ。他にも色々と問題は出てくるでしょうけど、もしこの人が探偵を続ける事を選んでそうなったとしたなら私はそうする事を躊躇わず選ぶわ。貴女達からしたらあそこを失いたくないと思うかもしれないけど、それ以上に辛い目にあってほしくないと思うからこそね」
「っ・・・!」
続けて英理がそのもしもについての自分の考えを毅然としながら口にしていくと、辛いというように蘭は歯を噛み締めるしかなかった。英理の言うことは分かるが、だからこそそれらを跳ね返したいという気持ちもあるのにそれを可能にするための論理が蘭にはなかった為に。
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「あぁ、その辺りはお前に話したことが無かったか・・・つっても話は簡単で、俺らが住んでるあのビルは俺が買ったものじゃなくておふくろっつーか・・・そもそもの金の大本は大殿さんが援助してくれたもんなんだよ」
「えっ!?そうなの!?」
ただそこで蘭が気になっていた所で資金援助に関しての部分が引っ掛かっていたというのだが、小五郎から返ってきた答えに新一と共に驚きに目を丸くした。
「これに関しちゃ俺が個人で探偵事務所を持ちたいから金をどうにかしてくれねーかっておふくろに頼んだ結果だよ。でなけりゃ小さいっつってもあんな場所にまだ二十代で警察を辞めた俺が一人で探偵事務所を持てるような金を捻出出来るわけねーだろ」
「まぁ最初は彼女もどうしようかと悩んでいたようだが、そこで私に相談をしてきたから私がその為の資金援助をすると決めたわけだよ。目的としては邪な物ではないと思ったのもあるし、あまり会わないからこそこういった形での支援を小五郎にしてもいいのではと思ってね」
「まぁその辺りについちゃおふくろも俺が引かねーって思ったってことから、一応は援助はしようって思ったらしいが・・・まぁどっちだったにしてもあそこに関しちゃ俺一人で金を出したものじゃない上で援助をしないって言われりゃ、もし蘭じゃなくて俺に何かあった場合はお前はまず探偵事務所もそうだが、あの住居を維持するための金だったりは話の流れもあって一銭も払っちゃくれないってことになんだろうな」
「そ、そんな・・・」
「そんなとかって言うが探偵を続けたとして、もしもの事がありゃそれだけの覚悟をしろってのがおふくろ達からの言葉なんだよ。それなのに探偵を続けますなんて言っといて色々と困ったことがあればそんなこと関係無いだろとか、血縁関係を無視するのかなんて都合のいい言葉を言われても気持ち良くないっつーか・・・その時に言われんのは間違いなく言うことを聞かなかったお前らが悪い、なんだぞ。昨日今日と散々念を押されたのにそれを聞かなかったのはお前らの方なんだからってな。そしてそれは金の事だけ取ってもそうだってことだ」
「うっ・・・!」
小五郎はそんな反応に大殿からの補足も交えつつ大きな借りがあると言った上でもしもの事があったなら自分達は甘えられる立場にはない・・・そういったように話をしていくと、蘭も流石に都合のいい言葉は言えないと理解出来たように唸るしか出来なかった。言っている事は道理として何一つ間違ってないと思える物だったために。
「ちなみに今の話のようになったら私は蘭やコナン君は引き取るけど、探偵事務所や住居に関しての援助はしないわよ・・・その時の私からしたならあそこに蘭をずっと住まわせる意味もないし、維持するためのお金を払う理由もないというのもそうだけど、何よりその時の蘭にコナン君を保護者も無しにあそこに住まわせるなんかしたらどういうことだとなるのは目に見えているわ。毛利小五郎という親が事件に巻き込まれて死んだのに何で親の貴女は二人を庇護下に置かないのかと言われるでしょうし、貴女達も貴女達でこの人を悼む気持ちがあるからなのかもしれないけど私の元に行かないのは私との不仲からなのかと色々と勘繰られたりして、心をすり減らすような生活をするだろう事からそれを避けるためにね」
「そ、そんなことが・・・」
「今のはあくまでも一例よ。他にも色々と問題は出てくるでしょうけど、もしこの人が探偵を続ける事を選んでそうなったとしたなら私はそうする事を躊躇わず選ぶわ。貴女達からしたらあそこを失いたくないと思うかもしれないけど、それ以上に辛い目にあってほしくないと思うからこそね」
「っ・・・!」
続けて英理がそのもしもについての自分の考えを毅然としながら口にしていくと、辛いというように蘭は歯を噛み締めるしかなかった。英理の言うことは分かるが、だからこそそれらを跳ね返したいという気持ちもあるのにそれを可能にするための論理が蘭にはなかった為に。
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