危機感の喪失に対する対処(表)

「ただこう考えはしたものの、実際に話をしなければどうにもならないから今日ここに来て先に小五郎に話をしたが・・・実際にどうなるかに関してはやはり蘭ちゃんと話してからになるとの事だったよ。小五郎には一応探偵を辞めるなら私のツテで仕事を紹介出来るとは言ったが、蘭ちゃんへの話もせずに自分だけで全てを決めるのは流石に・・・との事でね」
「そ、そうなんだ・・・おじさんは蘭ねーちゃんとどういったように話をするつもりでいるの?探偵を辞めるの?それとも続けるの・・・?(つーかヤバい・・・驚いてしまって忘れかけてたけど、今ここでおっちゃんに探偵を辞められたら俺があいつらを追うのにかなり支障が出るんだ・・・だからおばあさんの事とかかなり問題になるとは思うけど、それは後でどうにかなだめる形にしておっちゃんには是が非でも探偵を続けてもらわないと・・・!)」
しかし大殿は話はしたが小五郎はまだ決まってないと言ったことに、新一は不安な様子を見せながら内心で焦ったように探偵を続けさせることに思考を移行させていた。言っていることは理解出来たが、自分の目的の為に探偵を辞めさせる訳にはいかない・・・そういった自分本意でいて後の事など楽観的というか、後でどうにかすればいいという都合など気にした考えなど持たず。
「・・・そこに関しちゃ蘭と話し合ってからどうするかってのは俺の考えを決める予定だ。言っちゃなんだが俺一人でこうするみたいな事で方針を決めて話をしたら、なんで勝手にそんな風にするのって怒った時にその逆の方を取って話がこじれるかもしれねーって思ったからな。だから俺がどっちにするかってのは蘭の気持ちを聞いてからだ」
「そ、そうなんだ・・・(確かに蘭の性格を考えるとおっちゃんが先に勝手に決めたってなったら、あんまりいい顔をしねーだろうな・・・そう考えるとあんまりこっちにって誘導するのは良くないか・・・)」
だが小五郎も何とも言いがたそうに頭をかきながら蘭の事を出すと、新一も内外共に何とも微妙な気持ちを抱くしかなかった。蘭の性格からして重要な事を先決めして押し付けをしたら反発をしかねない可能性を十分に感じて。
「・・・まぁそういうことだから蘭が帰ってきたら、少し腰を据えて話す時間を取ろうと思うが・・・明日辺りに英理も呼ぶかあいつの所に行って話をするようにする予定だ」
「えっ・・・なんで・・・?」
「別居はしてるっつったって、俺らがまだ夫婦であることに変わりはねーって大殿さんに言われたからだよ。それに事後報告だけして後はよろしくとか言ったらあいつとしても気持ち良くねーだろうからな。だからこの後で蘭とは話すが今日すぐには結論を出さないようにして、経緯を伝えた上での英理の所でどうするかに関してを決めるようにするつもりだ。今までの話に関しての結論を出す形でな」
「そ、そうなんだ・・・(やべぇ・・・おっちゃんがいつにもなくまともっつーか、冷静に考えてる・・・大殿さんからのアドバイスがあるからなんだろうけど、これじゃおっちゃんに大丈夫だなんて言って持ち上げて勢いでの説得なんて出来そうにねぇ・・・!)」
だからこそ英理も交えてちゃんと時間を取り、話をする・・・そう真面目に語っていく小五郎に新一は内心ではまずいという焦りに満ちていた。大殿により小五郎が冷静になっていることから、場の勢いに任させて調子に乗らせて探偵を続けさせることが難しいと見て。









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