死んで尚の恋が終わる時
「・・・そういった言葉を聞いて何とかそんなことにはならないって返したかった。けどそこまで聞いて少し自分だけで考えたいって言って光太郎との電話を切ってどうするべきなのかって考えていった結果として・・・光太郎が本当に私の事を心配してたって言うのもそうだし、私自身ここで引かないとどうにもならないんじゃないのかって事に加えて・・・今の話を聞いても貴方の近くに私がいたなら最初はもうそんな風にはしないなんて言葉を口にしてもらっても、次第にどうしようもない気持ちを新一はまた抱いていくんじゃないかって思ったのよ。また前のようにやっていきたくてその気持ちが沸き上がってきたんだから、また私も共にそういう風にしていこうって持ち掛けてくるようになるんじゃないかなってね・・・」
「そ・・・それ、は・・・」
「否定したいとかそんな話じゃないでしょう、新一?というか今ですら貴方は何も返せないじゃない・・・もう前世のようにって望まないだとかって風に、私がそうしてほしくないって思ってる言葉にそうするみたいな言葉すら・・・」
「っ!」
そんな光太郎の言葉があった上で自分も真剣に考えていって、何よりも新一がどうしようもないだろう・・・そう結論が出たとの言葉に否定したそうにモゴモゴとしていたが、そんな行動すら悲しいし今の言葉が証拠に他ならないと悲痛だと言葉にする蘭に、新一は息を呑むと共にたまらず身を引いてしまった。理解させられたというか、それこそ今の自分の中に事件や推理に対する執着に関して、それらを全く変えたいとすら思ってないことをハッキリ突き付けられた事に。
・・・光太郎から話を聞いていって考えをまとめていくにつれて、蘭の考えはハッキリと新一と別れる方向へと傾いた。以前の自分ならそれこそ別れろと言われたならむしろ意地になって別れてたまるもんかというように言って、新一と一緒にいることに固執して反対意見に耳を傾ける気など一切なかった事だろう・・・それで不幸というか新一とギクシャクするようなことになってもいずれうまく行くようにするとか、意地を口にしてしまったからもう後には引けないと。
そこまで考えて昔の自分とは本当に違う物だという考えになった蘭であったが、そういった違う考えというか見方をしたからこそ新一との今回の将来に関してを不安に思うと共に、その気持ちの粗を考えてしまうようになっていった。その代表的な粗が何かと言えばこちらで出来た兄弟である山岳を始めとした家族への無関心さだ。
その時になってこれまでの二ヶ月近くの間で新一が話した真波家関連での話題について、ほとんど何も無かったことを思い出した。精々が山岳とは歳が近くて度々必要な書類などを書くために来訪することはあったが、高校を卒業して以来全く音沙汰も何もなく新一から連絡を取りもしないという状態だとも。
この事に関して最初こそはあまり興味を抱いていなかったが、今となっては蘭もどういうことなのかと考えた上でこういうことなのかという考えが浮かんだ・・・新一は真波という家に生まれてその家族に対しての悪感情は無いものの、同時に以前の工藤の両親程関わりになろうと思うような気持ちは家族が事件に関わることがないことから、実質的には必要な時以外に関わる気になれないし言葉こそ飾りはするが無関心に近い状態にあるのだろうと。
これに関しては前世の両親が新一が高校に上がって以降に一年に家に帰ってくることも家族として会話をすることも半月あればいい程度にしか交流が無かったのもあって、小説家となってお金を稼ぎたいというのも相まって今生での真波という家族と距離を取って関心を持たないようになったのだと蘭は考えたが・・・そんな新一が今のこの事件に関わらない世界で自分と付き合い結婚したとして、それを変えられるとは今となっては思えないと感じてしまったのだ。それこそ事件に関わらない時間が増えれば増えるほど、その執心が強くなっていって気持ちや態度はおざなりというか自分と同じだろうという考えになり、自身への気持ちや思いは無関心に変わっていく可能性が高いだろうと。
そういったことを考えていけばいくほど、蘭の中には新一なら大丈夫だと信じるであったり気持ちを奮い立たせる事が出来なくなっていき・・・他のこともあって別れを決断するに至ったというわけである。
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「そ・・・それ、は・・・」
「否定したいとかそんな話じゃないでしょう、新一?というか今ですら貴方は何も返せないじゃない・・・もう前世のようにって望まないだとかって風に、私がそうしてほしくないって思ってる言葉にそうするみたいな言葉すら・・・」
「っ!」
そんな光太郎の言葉があった上で自分も真剣に考えていって、何よりも新一がどうしようもないだろう・・・そう結論が出たとの言葉に否定したそうにモゴモゴとしていたが、そんな行動すら悲しいし今の言葉が証拠に他ならないと悲痛だと言葉にする蘭に、新一は息を呑むと共にたまらず身を引いてしまった。理解させられたというか、それこそ今の自分の中に事件や推理に対する執着に関して、それらを全く変えたいとすら思ってないことをハッキリ突き付けられた事に。
・・・光太郎から話を聞いていって考えをまとめていくにつれて、蘭の考えはハッキリと新一と別れる方向へと傾いた。以前の自分ならそれこそ別れろと言われたならむしろ意地になって別れてたまるもんかというように言って、新一と一緒にいることに固執して反対意見に耳を傾ける気など一切なかった事だろう・・・それで不幸というか新一とギクシャクするようなことになってもいずれうまく行くようにするとか、意地を口にしてしまったからもう後には引けないと。
そこまで考えて昔の自分とは本当に違う物だという考えになった蘭であったが、そういった違う考えというか見方をしたからこそ新一との今回の将来に関してを不安に思うと共に、その気持ちの粗を考えてしまうようになっていった。その代表的な粗が何かと言えばこちらで出来た兄弟である山岳を始めとした家族への無関心さだ。
その時になってこれまでの二ヶ月近くの間で新一が話した真波家関連での話題について、ほとんど何も無かったことを思い出した。精々が山岳とは歳が近くて度々必要な書類などを書くために来訪することはあったが、高校を卒業して以来全く音沙汰も何もなく新一から連絡を取りもしないという状態だとも。
この事に関して最初こそはあまり興味を抱いていなかったが、今となっては蘭もどういうことなのかと考えた上でこういうことなのかという考えが浮かんだ・・・新一は真波という家に生まれてその家族に対しての悪感情は無いものの、同時に以前の工藤の両親程関わりになろうと思うような気持ちは家族が事件に関わることがないことから、実質的には必要な時以外に関わる気になれないし言葉こそ飾りはするが無関心に近い状態にあるのだろうと。
これに関しては前世の両親が新一が高校に上がって以降に一年に家に帰ってくることも家族として会話をすることも半月あればいい程度にしか交流が無かったのもあって、小説家となってお金を稼ぎたいというのも相まって今生での真波という家族と距離を取って関心を持たないようになったのだと蘭は考えたが・・・そんな新一が今のこの事件に関わらない世界で自分と付き合い結婚したとして、それを変えられるとは今となっては思えないと感じてしまったのだ。それこそ事件に関わらない時間が増えれば増えるほど、その執心が強くなっていって気持ちや態度はおざなりというか自分と同じだろうという考えになり、自身への気持ちや思いは無関心に変わっていく可能性が高いだろうと。
そういったことを考えていけばいくほど、蘭の中には新一なら大丈夫だと信じるであったり気持ちを奮い立たせる事が出来なくなっていき・・・他のこともあって別れを決断するに至ったというわけである。
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