死んで尚の恋が終わる時
「・・・私もそう聞いてたまらずにどういうことって言ってしまったわ。光太郎が言う言葉っぽくないんじゃないのってね。そんな風に言うと光太郎は苦笑いをしたような感じの声で言ったのよ・・・俺がよう我慢って言っとったから蘭にも我慢するべきやみたいに言われると思ったんかもしれんけど、我慢はせなならん時にするものやって俺は思っとるけど今の蘭はしたくない我慢をしてでもその彼氏といるべきなんかって迷ってるように思えたから、そんなことまではしなくてえぇってな・・・って」
「し、したくない我慢だと・・・!?」
「私もどういうことかって思ってたんだけど、光太郎はこうも言ったの・・・自分が我慢や言うてきたりそうしてきたのはロードを続けるだったり後を託せるもんがいるとか、仲間がいたからとか俺にとって我慢が出来るししたいって思える、いわば心の支えになる柱のような理由があったから出来たことなんや。多分そんな理由がなかったら俺も我慢出来へんこともあったけど、蘭はそんな理由はないいうより好きだったから何とかなるんじゃないかみたいな気持ちで迷っとるし、自分も我慢出来るんじゃないかって思っとるのかもしれんけど・・・我慢いうのはただただ痛みだったり苦しいことに耐えるだけやなく、そうまでした先にあるものに向き合う行為やと俺は思っとる。けどそれで我慢出来ることもあればそうでなくなることもあるんはよう聞くけど、蘭の話を聞いとった感想として素直に言わせてもらうなら我慢の先に何かあるんやなく、その男が好きだったっていう事実だったりまたうまく行くかもって気持ちにすがって囚われて、ただただズルズル行くだけの辛い時間になるんやないかって思ったから別れた方がえぇって言ったんや・・・ってね」
「なっ・・・!?」
更に蘭がいかに光太郎が真剣でいて自身がどう考えたのかということを余すことなく話していく様子に、新一は唖然とした表情を浮かばせるしかなかった。光太郎から出てきたそれらの言葉は蘭の事を考えているからこそ・・・新一との関係を本当に終わらせるべきと告げたことが分かったために。
・・・蘭も新一も見誤った部分が大きいが、そもそも光太郎は根性論から我慢我慢と口にして来た訳ではない。むしろ光太郎自身が出来ないことが多かったことや、誰かに望みを託したいという気持ちがあったことから我慢という言葉や行動に出る事が癖になってしまったのだ。そこに根性論や思想といったものが全く無いわけではないが、光太郎は我慢だけでどうにもならないことがあることに関しても何度も部活動の中で出会ってきたことからハッキリと理解していた。それで結果が伴わないことがあることも。
そしてだからこそ蘭から話を聞いた光太郎は真剣でいて、自分と違って我慢すべきではないという気持ちと考えを口にしていったのだ・・・我慢をしても蘭が報われる可能性は今までの話を聞いた事でかなり低いと見た上で、新一の事を好きだったんだからという気持ちですがってもいいことにならないどころか、蘭の性格もあって時間が経てば経つほどもう諦めろみたいな自分の言葉は聞かなくなるだろうから今言わねばならないと。
・・・そんなことを言われて蘭も否定を返したかったが、否定を返せない自分がいることに蘭自身も気付いてしまった。むしろ今ここで光太郎の言葉を受けて身を引くことが出来なかったら、それこそ時間が経てば経つほど引くに引けないと意地になるだろうと。
それで光太郎との電話に関してを一先ず切った上で蘭は数日の間を考える時間に費やし、その結果が・・・新一と別れるというものだったのである・・・
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「し、したくない我慢だと・・・!?」
「私もどういうことかって思ってたんだけど、光太郎はこうも言ったの・・・自分が我慢や言うてきたりそうしてきたのはロードを続けるだったり後を託せるもんがいるとか、仲間がいたからとか俺にとって我慢が出来るししたいって思える、いわば心の支えになる柱のような理由があったから出来たことなんや。多分そんな理由がなかったら俺も我慢出来へんこともあったけど、蘭はそんな理由はないいうより好きだったから何とかなるんじゃないかみたいな気持ちで迷っとるし、自分も我慢出来るんじゃないかって思っとるのかもしれんけど・・・我慢いうのはただただ痛みだったり苦しいことに耐えるだけやなく、そうまでした先にあるものに向き合う行為やと俺は思っとる。けどそれで我慢出来ることもあればそうでなくなることもあるんはよう聞くけど、蘭の話を聞いとった感想として素直に言わせてもらうなら我慢の先に何かあるんやなく、その男が好きだったっていう事実だったりまたうまく行くかもって気持ちにすがって囚われて、ただただズルズル行くだけの辛い時間になるんやないかって思ったから別れた方がえぇって言ったんや・・・ってね」
「なっ・・・!?」
更に蘭がいかに光太郎が真剣でいて自身がどう考えたのかということを余すことなく話していく様子に、新一は唖然とした表情を浮かばせるしかなかった。光太郎から出てきたそれらの言葉は蘭の事を考えているからこそ・・・新一との関係を本当に終わらせるべきと告げたことが分かったために。
・・・蘭も新一も見誤った部分が大きいが、そもそも光太郎は根性論から我慢我慢と口にして来た訳ではない。むしろ光太郎自身が出来ないことが多かったことや、誰かに望みを託したいという気持ちがあったことから我慢という言葉や行動に出る事が癖になってしまったのだ。そこに根性論や思想といったものが全く無いわけではないが、光太郎は我慢だけでどうにもならないことがあることに関しても何度も部活動の中で出会ってきたことからハッキリと理解していた。それで結果が伴わないことがあることも。
そしてだからこそ蘭から話を聞いた光太郎は真剣でいて、自分と違って我慢すべきではないという気持ちと考えを口にしていったのだ・・・我慢をしても蘭が報われる可能性は今までの話を聞いた事でかなり低いと見た上で、新一の事を好きだったんだからという気持ちですがってもいいことにならないどころか、蘭の性格もあって時間が経てば経つほどもう諦めろみたいな自分の言葉は聞かなくなるだろうから今言わねばならないと。
・・・そんなことを言われて蘭も否定を返したかったが、否定を返せない自分がいることに蘭自身も気付いてしまった。むしろ今ここで光太郎の言葉を受けて身を引くことが出来なかったら、それこそ時間が経てば経つほど引くに引けないと意地になるだろうと。
それで光太郎との電話に関してを一先ず切った上で蘭は数日の間を考える時間に費やし、その結果が・・・新一と別れるというものだったのである・・・
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