犯罪者だった男は探偵と自称する少年を何と見るか?

「少しは落ち着いたようですね?」
「えぇまぁ・・・ただそう聞いていった所で考えていたのだけれど、よく貴方私に今までの事を平然と話せたわね・・・」
・・・そうして遥一の話を聞き終わり問い掛けを向けられた少女は、呆れと共に何故話せると思ったのかと口にする。
「単純な話として、貴女と新一の状況が似ていたからですよ。見た目の背格好に似合ってないブカブカな服装を着ているという辺りに、この子も新一と同じ薬を飲んだ上でここからは私の推測も混じりますが・・・そんな人物が都合よくランダムにこの家の前に来て倒れるなんてまず有り得ないと思ったんですよ。そしてランダムでないなら何でこの工藤家に来たのかを考えた時、新一を小さくした薬を飲んだ事実を知っていると見たんです。そしてあのように家の前で無防備に力尽きて倒れていたことも併せて考えるなら、大方新一に薬を飲ませた男達と仲違いでもした上でその薬の正確な効能を知っていたからその薬を飲んで逃げてきたんではないかと思ったんです・・・新一に薬を飲ませたと報告に受けたのに死亡したとニュースにならないのはもしかして小さくなるというケースに当たったからであって、もしやまだ新一は隠れて生きているかもしれないからそれを確かめに来るためでもあったから話してもいいんではないかと見たんですよ。その男達と袂を別ったなら、別に話してもいいだろうとね」
「っ!?」
だが遥一が話せると思った根拠語りについてを聞いていくと、少女は驚愕の表情を浮かばせるしかなかった。
「その反応からして、私の言っていることは間違いではないようですね」
「っ・・・えぇ、認めたくはないけれど全部貴方の言った通りよ・・・」
そして遥一が反応についての確認を向けてきたことに、少女は苦々しいといった様子ながらも認めるしかなかった。態度から全て見抜かれたようなものだが、それでも言葉として正しいという事実を伝えるために。
「・・・貴方、何者なの?工藤新一に関してはよくニュースになっていたから私も知っているけれど、そこまでの推理力があってなんで貴方は注目されていないのかしら?」
「別に私は探偵になりたいと思っていませんし、これくらいなら工藤家で暮らしていく内に自然と身に付くというか身に付かざるを得ない技術ですが・・・まぁその辺りは深く気にせず、貴女の今後についてを話しましょう」
「私の今後って・・・」
ただそこまで来て少女は遥一に対して今更ながらに不審げな視線を向けるが、大したことないと返した上で逆に言うことがあると今後についてとの言葉に不安げに眉を寄せる。
「今お話ししましたよう私は新一がどこにいるのかに関しては全く把握していませんから、貴女が新一に会いたいというのであれば父さんを経由して新一の身を引き受けている方々へと連絡をするくらいしかありませんが・・・貴女が新一に会うかどうかを決めているかどうかは関係無く言わせてもらうなら、私は必要以上に新一や貴女方の事に関してを首を突っ込むつもりもありませんし、貴女の事も様々な事を考慮してここで引き受けるつもりもありません。ですので貴女の事は新一を預かっている方々への連絡が取れた上で引き渡しをするまでしかここに貴女を置くつもりはありませんが、それを了承していただきたいのですよ。そう了承していただくなら大人しくしていただくのを前提に迎えが来るまでの間はこの家でくつろいでいただいて構いませんし、新一を預かっている所に貴女を安全に受け入れてもらえるように父さんに口添えしてもらいますから」
「・・・そういうことね・・・」
ただ遥一が続けたその今後についての中身に関してを聞いて、少女は納得したように顔を落とした。遥一の立場からしてもそうだが、少女の立場からしても少女の身柄については色々と避けて通れない問題と認識して。









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