犯罪者だった男は探偵と自称する少年を何と見るか?

「・・・う・・・んん・・・」
「気付きましたか?」
「貴方は・・・というか、ここはって、何で裸なの!?」
・・・そうして少しして、リビングのソファーに毛布をかけられる形で寝かされていた少女は気を取り直したというように身を起こす・・・が、そこで体に衣服がないことに気付いた少女は毛布を見にまとうようにしながら慌てて対面上にいた微笑を浮かべる遥一に警戒の表情を浮かべる。
「すみません。濡れた衣服に身を包まれたままでいさせるのは色々と良くないと思いましたから、失礼かとは思いますが気を失っている間に服を脱がせて体を拭かせてもらいました。誓って邪な事はしていませんよ」
「・・・分かったわ。一先ずその言葉を信じるけれど、どうして私はこの家にいるのかしら?私の気を失うまでの記憶が確かなら、私は外で倒れていたのだから普通救急車を呼ぶのが正しいと思うのだけれど・・・」
ただ遥一は全く揺るがず自身のやったことを口にしていき、少女は疑いを残しつつも何故という疑問を遥一に向ける。自分を家に上げる理由が分からないと。
「・・・そこに関しては今から荒唐無稽な質問をしますが、違うというなら違うと明確に否定してください。まずはその質問に答えてくれれば私も話をさせていただきますよ」
「・・・分かったわ。それで何を聞きたいのかしら?」



「貴女、ここに来る前に何らかの薬を飲まされたか飲んだかで体が小さくなった状態でここに来たのではないですか?」



「っ!?」
・・・そんな少女に前置きをした上で遥一は質問を繰り出すのだが、その中身に少女はたまらず驚愕に息を呑んだ。
「成程・・・予想は出来ていましたが、そのリアクションは間違いではないようですね。そしてそんな貴女がこの家の前で倒れていたということは、目的も何もなくさすらっていたのではなくこの工藤家・・・いえ、新一を探しに来たといった辺りですか?自分と同じ小さくされた薬を飲まされたと聞いた貴女は、もしかしたならここに新一がいるのではないかと思ってね」
「なっ・・・あ、貴方一体・・・!?」
すかさず遥一が確信を得られたと共に推測を口にしていくと、それが当たりだとばかりに動揺を隠せない少女は目を見開き声を震わせる。
「取り敢えず今からの私の話を聞いてください・・・貴女の様子も併せて考えるとこちらの事を話しておいた方がいいと見ましたからね」
「・・・分かったわ・・・」
しかし尚も遥一が様子を変えることなく話をしていくと言ったことに、少女は何も反論することも出来ず力のない肯定を返すしかなかった。まだどういうことかと驚きが抜けきれてないというように・・・


















・・・それで遥一は新一に何が起こったのかについてに、自分も含めた工藤家がどのように新一に関して決めて動いたのかを話していき、その中身を聞いていって少女は納得しつつも冷静さを取り戻していった。



「・・・というわけで、新一はここから離れて今頃は少なくとも日本のどこかで保護されていると思いますよ。私も新一の居場所については把握していませんし、少なくとも父さん達に連れられていってからは一度も会っていませんからどこにいるかは答えられませんがね」
「・・・そういうことだったのね・・・」
・・・そうして一通りの説明をし終わった所で、少女も納得といった様子を浮かべた。そんなことがあって今新一はこの工藤家にいないのだと。









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