犯罪者だった男は探偵と自称する少年を何と見るか?
「ただその前に新一にどうするかについてをこの三日ほどで話し合いましたが、その男達についてを追いたいという気持ちは変わりませんでした。その男達を捕まえたいし、何より元に戻れる可能性があるなら飲まされた薬をどうにか研究して解析するくらいしかないからと」
「そうなの、新ちゃん?」
「あぁ・・・あいつらを許せねぇってのもあるが、元の体に戻る事が出来るかどうかはやっぱり飲まされた薬の事をどうにかしなきゃいけないって思うからさ・・・だから俺はあいつらを捕まえたいんだ・・・この身体を元に戻すためにも・・・!」
「新ちゃん・・・」
それで遥一はまずというように新一の考えについてを述べ、有希子が新一に視線と声を向けるとやる気に満ちた表情と声にホッとしたような微笑を浮かべる。これこそが自分達の子どもである新一なのだというよう。
「・・・というように新一は言っていますが、追いたいという気持ちを諦めきれないのはともかくとしてもそういった新一の気持ちを押し進めるにはいくつかの問題点があります」
「・・・問題点?」
しかし遥一が水を差すように問題点と告げたことに、有希子もだが新一も疑問だというような顔を向ける。
「まず一つは単純にその体でどのように活動するのかということです。これに関してはその男達が新一が生きていると知ったならまず間違いなく良からぬ事態になると思われますから、自分はその男達に小さくされた工藤新一だなどと言って大々的に活動するのは様々な意味から望まれる事ではないでしょうね」
「・・・確かにそうだな。仮にそれで信じられたとしたならマスコミは確実に新一の事を取り上げ、その男達に情報が行くのは避けられんだろう。人の口に戸は立てられないというが、人の耳に都合のいい情報だけしか入らないなんて事もないだろうからな」
「うっ・・・」
それでまずは一つ目と人差し指を一本立てて語る遥一の話の中身に、優作が納得する中で新一は痛いところを突かれたというように苦い顔を浮かばせる。自分が元の体で活動した時のような行動はやらない方がいいといやが上にでも理解させられたことに。
「それで次に言えることとしては、仮に新一が体が小さくなる前のように不足なく動けるような体制を整えられたとしても、いずれつまずきかねない問題としてその男達が組織と言えるような規模にあると想像出来ることです」
「・・・組織の規模にあるって、どうしてそうなるの?」
「これは新一が自分一人の力でやると言い出したことにも繋がりますが、新一を小さくした男達に関してはどこをどう少なく見てもその男二人に恐らく薬を作ったであろう人物一人とこの時点で複数名存在することは確定しています。ですが話によれば毒の反応の出ない毒物のつもりで飲ませた薬が予想外の反応をして新一が小さくなったにしても、そんな薬を作れるような者達はそれなりに設備やら人員の整った組織があったから出来たことだとくらいはぼんやりとは推察出来ます。そんな常軌を逸した薬など少数でいて大した設備のない所で作れるとは思えませんからね」
「・・・まぁ確かに、それくらいは想像は出来るわね・・・」
「えぇ。ですが新一は独力でその男達を追うと言っているんです・・・怪しげな取引を見られたからと遠慮なく背後から殺しにかかるような人物達を一人で、です。これのどこに新一なら一人で大丈夫だ、などと言える要素がありますか?」
「「っ!?」」
更に続けてと中指を立てて二つ目の事を挙げていく遥一に、首を傾げていた有希子もだが新一も絶句するしかなかった。現実的に外から見て新一がどれだけ無茶をしかねなかったのかを、実際に言葉にされた事でだ。
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「そうなの、新ちゃん?」
「あぁ・・・あいつらを許せねぇってのもあるが、元の体に戻る事が出来るかどうかはやっぱり飲まされた薬の事をどうにかしなきゃいけないって思うからさ・・・だから俺はあいつらを捕まえたいんだ・・・この身体を元に戻すためにも・・・!」
「新ちゃん・・・」
それで遥一はまずというように新一の考えについてを述べ、有希子が新一に視線と声を向けるとやる気に満ちた表情と声にホッとしたような微笑を浮かべる。これこそが自分達の子どもである新一なのだというよう。
「・・・というように新一は言っていますが、追いたいという気持ちを諦めきれないのはともかくとしてもそういった新一の気持ちを押し進めるにはいくつかの問題点があります」
「・・・問題点?」
しかし遥一が水を差すように問題点と告げたことに、有希子もだが新一も疑問だというような顔を向ける。
「まず一つは単純にその体でどのように活動するのかということです。これに関してはその男達が新一が生きていると知ったならまず間違いなく良からぬ事態になると思われますから、自分はその男達に小さくされた工藤新一だなどと言って大々的に活動するのは様々な意味から望まれる事ではないでしょうね」
「・・・確かにそうだな。仮にそれで信じられたとしたならマスコミは確実に新一の事を取り上げ、その男達に情報が行くのは避けられんだろう。人の口に戸は立てられないというが、人の耳に都合のいい情報だけしか入らないなんて事もないだろうからな」
「うっ・・・」
それでまずは一つ目と人差し指を一本立てて語る遥一の話の中身に、優作が納得する中で新一は痛いところを突かれたというように苦い顔を浮かばせる。自分が元の体で活動した時のような行動はやらない方がいいといやが上にでも理解させられたことに。
「それで次に言えることとしては、仮に新一が体が小さくなる前のように不足なく動けるような体制を整えられたとしても、いずれつまずきかねない問題としてその男達が組織と言えるような規模にあると想像出来ることです」
「・・・組織の規模にあるって、どうしてそうなるの?」
「これは新一が自分一人の力でやると言い出したことにも繋がりますが、新一を小さくした男達に関してはどこをどう少なく見てもその男二人に恐らく薬を作ったであろう人物一人とこの時点で複数名存在することは確定しています。ですが話によれば毒の反応の出ない毒物のつもりで飲ませた薬が予想外の反応をして新一が小さくなったにしても、そんな薬を作れるような者達はそれなりに設備やら人員の整った組織があったから出来たことだとくらいはぼんやりとは推察出来ます。そんな常軌を逸した薬など少数でいて大した設備のない所で作れるとは思えませんからね」
「・・・まぁ確かに、それくらいは想像は出来るわね・・・」
「えぇ。ですが新一は独力でその男達を追うと言っているんです・・・怪しげな取引を見られたからと遠慮なく背後から殺しにかかるような人物達を一人で、です。これのどこに新一なら一人で大丈夫だ、などと言える要素がありますか?」
「「っ!?」」
更に続けてと中指を立てて二つ目の事を挙げていく遥一に、首を傾げていた有希子もだが新一も絶句するしかなかった。現実的に外から見て新一がどれだけ無茶をしかねなかったのかを、実際に言葉にされた事でだ。
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