焔に触れお嬢様の目は変わる

ただ一応というか子ども達の事に関して、新一が小五郎の元に入り込む原因となった上で灰原を匿っていた阿笠には灰原を連れていく際に、園子が協力してもらうように約束してもらったというか・・・強制的に約束させた。これは小五郎の事を考えないばかりか、どれだけ取り繕おうが優作達と共謀して何も言わずに利用してきたことを盾にしてだ。

しかし最初は阿笠もどうにか新一の為にと言い訳を言おうとはしていたが、そこで園子の援護に入った灰原からの言葉もあって協力せざるを得ないということになった・・・『工藤君もだけど自分ももうここにいられない以上どうしたところで子ども達に事件に関わられるようなことは避けねばならないし、何よりおじさんの事もだけど歩美ちゃん達が工藤君が元に戻ったその後についてを考えずにいた事の責任を取らないといけない時が来た』・・・という言葉に。

だがそれでも阿笠がまだ微妙そうだったのを見た園子は、二人がいなくなった後の三人との交流と真剣に向き合えというように言った・・・全部が全部の三人の関わった事件に関係してはいなくても三人が事件に関わる事を止められなかったし、止めることもしなかったからこそ阿笠は新一達がいなくなった後の三人を危険に晒させないようにするために動かなければならないと。更にもう園子とルークは子ども達との交流はしないし、どこにも連れていく事はしないと告げたことでようやく阿笠も諦めたように頷くしかなかった。自分も子ども達を危険なことにならないようにしていくことを考えていくと。

・・・というかそもそも園子が事の発端となったペンションに誘ったのは蘭だけだったのだが、新一を連れていきたいと言ってきたこともだが話を聞いた子ども達も行きたいと言い出したから一緒にお願いと言ってきたからそうなったのだ。

以前から新一が付いてくる事に関しては難色を示してきたし、子ども達も含まれる事があった時は新一がいるなら事件が起きる確率が上がるからと尚更に嫌だと突っぱねたかった園子だが、それでも友達の頼みということに子ども達の経験になるからと連れていった訳であるが・・・今回のペンションの件でもう今後は子ども達とは距離を取ろうと園子も反省した上で決意をしたわけである。以降に事件が起きるかどうかは分からないがペンションのようなことが起きては良くないから、せめて自分達には関わらせないようにしていこうと・・・


















「・・・というか本当に今となったらって部分もあるけど、感じてしまうな・・・新一もそうだし優作さんもどんだけ事件に関わんのが普通に思ってるのかってのもそうだし、そんな姿勢に感化される人達が普通になっていくのがどれだけ危ないのかって事を・・・」
「そうね・・・子ども達や博士の認識の仕方もそうだったけど、何より蘭に関しちゃもう新一君に心底から好きだっていう気持ちを持っててそこを譲ろうとしなかったのがね・・・有希子おば様も優作おじ様に感化されたからあんな風になったんだと思うと、本当に影響力が凄いのねあの二人は・・・」
そんな子ども達についてからふとルークが新一に優作の事件に関する影響力について漏らした事に、園子も確かにというように脱力気味に漏らす。事件や危険なことに関わることのハードルがこれだけ低くなるということを実感する形で。









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