焔に触れお嬢様の目は変わる

・・・そうして園子にルーク達は動いていった。様々な事を円滑にだったり、こちらの思うように進ませる為にだ。そうして数日程が経ち、結果を先に言うならば成功という結果になった。

まず新一に灰原とオマケに蘭は携帯を取り上げた上で鈴木財閥からとある機関に送り渡したというように、担当した人物から園子達は報告を受けた。その機関についてはどこなのかに関しては探りを入れない方がいいと言われた上で、情報を拡げないことを前提とするならこちらにも何もしないというようにすると言われたとも・・・この辺りは流石に鈴木財閥とのトラブルをその機関が考えての慎重さからだろう。

そしてその上で工藤夫妻と英理の三人を一同に介する形に出来るようホテルの個室を使える形でセッティングして、園子とルークは小五郎と共にいた・・・のではなく、敢えて小五郎の強い希望から二人はその場から席を外した。この件に関しては二人からの手伝いを受けてきたが、三人とは自分が向き合わねばならないと思ったからと。

それで四人だけとなった場で話が進み、終わったと連絡を受けてその場に行けば・・・もう工藤夫妻はそこにはおらずに小五郎は英理と二人だけで共にいた為にどうなったのかと結果を聞けば、工藤家との交流は本当に必要最低限程度にしなければならないくらいにしかせず、蘭についてももう戻ってくるならそれでいいと留めるくらいにすることに決めたと言った。

それでどうしてそんな風になったのかと聞けば、色々ありはしたが決定打はやはり二人をこちらに戻した上で金を出すから今まで通りに見せ掛ける形で協力してくれないかと言い出したことにあったと小五郎は言った。そして英理も自分も何も言われずに騙された身でもあることもそうだが、そんな都合がいい言葉を新一の望みだからということから自分達はすぐには駆け付けない位置にいるのに、そうしてくれと願うだけの形しか取らないということに、そんな親としての責任をどこかに放り投げた上で新一を小五郎に押し付けようとする姿勢に協力する気にはならないと言ったと。

そしてそれでしばらくの間夫婦同士の間で言葉のやり取りが交わされたが、決め手となったのはやはりもう小五郎は普通の探偵としての生活に戻れず園子の厚意から出来たこととは言え、近々探偵事務所を畳んで転職する用意はもう出来ている・・・ということから工藤夫妻は言うことが無くなり、呆然とした中で部屋を出ていったということだった。その後のアフターケアをした園子と違い、あくまで新一の事を優先しようとして小五郎のその後の事など一切考えてなかったことを突き付けられた事によってと。

・・・ただ全てが全て順調だったわけではなかった。それが何かと言えば、『江戸川コナン』と交流のあった子ども達についてである・・・






「・・・新一達の事も終わったし、優作さん達の事も終わった・・・後はあの子ども達が大人しくしてくれることだけが望みなんだけど、マジでこれはな・・・」
「阿笠博士がストッパーとして働いてくれるって思いたいけど、そもそもあの人が新一君がおじ様の所に入り込むことにした原因だからイマイチどころじゃなくてかなり信用ならないのよね~・・・」
・・・小五郎と英理の二人としばらく話をした後、二人が出ていった部屋にてルークと園子はテーブル越しに対面上に椅子に座りながら話をしていた。と言っても話の中身が中身なだけに何とも言い難い気持ちを互いに抱きながらであるが。









.
27/31ページ
スキ