焔に触れお嬢様の目は変わる

・・・それでそんな空気になった後以降は、阿笠に行動を起こされる前に早く行動しないといけないということから二人は小五郎と別れを告げた。後に今の新一により出来上がった名探偵という名を考えれば出来る限り早く今の事務所を畳んで探偵を辞めた上で、次の仕事についてを鈴木財閥で斡旋するための話し合いに来ることを告げた上でだ。

その辺りは流石に小五郎のその後を考えたなら下手に放っておくことは出来ないと園子が見た上で、小五郎も今のままで探偵を続けてもだが単に探偵を辞めても再就職は今の年齢では困難だということから、やれる仕事があるなら何でもやるという姿勢を見せた。

それで小五郎と別れを告げた二人は探偵事務所を後にし、園子は阿笠の方に行くことにしてルークは少年探偵団の方に向かうことになった・・・この分かれ方に関しては園子が阿笠の方に行くのは前から知っている期間が長いことからだが、ルークが少年探偵団の方に行くのは『江戸川コナン』が転校及び遠くの精神科の病院に転院して長期の治療をするために挨拶も出来ずに別れをせざるを得なかったから、それを聞いたルークが説明に来たというようにするためである。

・・・これは『灰原哀』もそうだが『江戸川コナン』をもういないものとして社会的に消すこともそうだが、子ども達に『江戸川コナン』がいなくなる正当化した理由を伝えると共に、その在り方が子どもどころか大人でも有り得ないといったような印象を探偵団の子ども達に抱かせる為の設定を考えた為の物だ。

話にも出てきたが新一がやってきたことは本来の小学生低学年程度の普通の子どもでは到底出来るようなことではなく、むしろ子どもだからこそ有り得ないと見られるのが普通のことだ。だが新一は自分の体がそんな年齢の物であることなど考えたことなどなく、子ども達に危険と向き合う自分の姿勢を存分に見せてきた・・・だが灰原もそうだがそんな新一は遠く離れた場に連れていかれることになって、戻ってこれたとしても元の体になってからになる。

なのにそれで残された子ども達がもう『コナン』達がいないんなら、自分達があいつらの分も事件を解決していくんだとなってもし凶悪犯と相対する事になったら・・・一応は対抗手段を持っていた新一と違って何も持たない子ども達が生き残れる可能性など、火を見るより明らかだ。そしてそうなった時に後悔だったり悲しむのは子ども達当人もだが、親を始めとした周囲の人々になるのも明白である。

・・・この辺りはもし自分がいなくなった後の子ども達の事を考えなかった新一の迂闊さだったり楽観さがまた見えてくる物だが、だからこそルークに園子はそんな新一の事をちゃんと後始末をつけるという意味も含めてある程度でもそういった無鉄砲さを緩和出来ないかと考えたのである。実は『江戸川コナン』の行動は勇気からの行動ではなく、精神的に異常があったからこその物だから銃に撃たれても事件が解決出来るのだからと笑っていられたのだというような風に印象付けられるようにと。

勿論子ども達がそういった事を言われて素直に言うことを聞くかという話にはなるが、そこはルークが真剣でいて願うように話をしていく予定である。前回のペンションにおける事件がいかに危なかった事に、都合よく自分や誰かが助けに来るようなことなんて毎回起きる訳じゃないし、何より『コナン』が何回も傷を負っても全く恐怖を覚えなかったのは本当はおかしいことなんだと理解してもらうように・・・









.
26/31ページ
スキ