焔に触れお嬢様の目は変わる

「・・・その辺りの所に関してはまさかって思ったけど、新一君に瓜二つっていう事実もあるから本当にそうなのかそうじゃないのかを調べなきゃいけないって思ったの。それであんまり良くない事だっていうのは分かってはいたけど・・・おじ様に頼んで蘭が持ってた工藤家の合鍵を秘密で持ってきてもらって、それで誰もいない平日の内に工藤家の中を調べてもらったわ。主に新一君が触っていただろう所から出てきそうな指紋と、何処かしら探せば出てくる可能性のある抜け毛とかからこのガキンチョと一致するかを試すための材料をね」
「っ!?」
「そ、そこまでやったっていうの園子!?」
ただ園子は断定の前にまだ確認作業として工藤家から証拠集めをさせたと言い、新一がたまらず園子に驚愕の顔を見せて蘭は批難めかせたような声の問い掛けを向けた。
「言ったでしょ、良くない事だって分かってはいるって。そこについては承知はしてるけど、ならこのガキンチョが何の証拠も無いのにあんたは新一君なのみたいに聞いたって、事情があるなら自分の正体はこうだなんて言い出さないだろうってルークが言ったのもあって、先に証拠集めをしようってなったのよ」
「そう聞いた俺も否定出来ねーどころか納得した上で、どっちかの推測が正しいってんならこのガキが俺らを騙してるってことだから、最悪優作さん達には俺が許可を出したから責任は俺が取るって形で確かめてもらった方がいいって思って鍵を持ち出したんだよ」
「そしてそれで業者の人に色々調べてもらった上で工藤家の中で見つかった指紋と抜け毛のDNAを『江戸川コナン』と照合してみたら・・・一致するデータが見付かったって言われたよ。念のために前に来た時に触ったからついた指紋や抜け毛だみたいな言い訳をされないためにも、子どもの手が届かないような場所についた所だとかの指紋も見付けた上で照合したり、普段掃除されないような所の奥にあるような隙間にだったり本の間に挟まってる可能性も考てそこまで手を伸ばして見付けた抜け毛とかからな」
「っ!!」
だが園子が悪びれることなく覚悟済みだといった言葉を口にしていって小五郎もルークもその後に続くのだが、そこでの調査結果がハッキリと黒だと言われたことに新一はたまらずよろける形で後退してしまった。そこまで徹底して言い訳を潰すための行動を起こして証拠を集めたという事を聞かされ。
「う、嘘・・・そんな、嘘だよ・・・!?」
「嘘なんかじゃないわ、蘭。私も本当なのかって調べた人達に確認したんだけど、双子でもDNAはまだしも指紋に関してだけは同じような形にはならないらしくて、偶然同じ形になるなんて滅茶苦茶低い確率なんてだけで言えないものだってのもそうだけど、ここまで小さい頃の新一君に似てて指紋までもが同じだってのは、もう同一人物以外に有り得ない・・・そういったように言われたわ。ただそこでクローンなのか新一君が小さくなったのかどっちなのかって話だけど、そこに関してはクローンで人間を作った前例なんてないからどうなのかは分からないって言われたからどっちなのかまでは分からなかった・・・けれどそこでルークが言ったのよ。前に聞いた有希子さんが『江戸川コナン』は自分の親戚だって言ったらしい言葉は、言ってみればその特殊な事実に関してを知っていたから親戚なんて言葉を使って有希子さんが蘭を誤魔化しにかかってたんじゃないかってね」
「っ!?」
だが未だに蘭が震えながら信じられないと漏らす様子に園子が本当だと語っていく中、有希子が事実を知っていた上で騙してきた可能性の方が高いとルークが推測したとのことに青い顔色になって愕然としたような表情を浮かべた。それがさも事実だと言わんばかりに平然と有希子が蘭を騙していたという事に。









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