焔に触れお嬢様の目は変わる

「ねぇおじ様・・・さっきルークと話したんだけれど、そういった考えになってるんなら協力してくれないかしら?」
「協力?」
そこに園子が協力を願う声を向けてきたことに、小五郎はどういうことかと眉を寄せる。
「いいのかよ、園子?毛利さんにその事を切り出して・・・」
「これはおじ様にもというか、蘭やあのガキンチョにも関わることよ。だからここでおじ様を省くなんて事はしない方がいいわ・・・それにちょっとさっき私の携帯に気になる情報が入ってきたのよ・・・」
「気になる情報?」
ルークはすぐにいいのかと確認を向けるが、そこで園子が複雑そうな顔を見せる様子に眉を寄せる。
「私もまだどういうことなのかよく分からないけど、多分このまま進んでいったら何か変な事になりそうだって思うのよ。だからおじ様にもちょっとガキンチョや蘭にも秘密って形で協力してもらった方がいいかなって思ったんだど・・・どう、おじ様?」
「・・・二人に秘密でが条件なのか?」
「えぇ、協力出来ないなら出来ないで二人には何も言わないで黙っていてほしいの・・・ルークに感謝してるならお願い、おじ様・・・」
「・・・分かった。何があるのかは分からねーが、俺も協力する。あの二人には内緒でな」
「ありがとう、おじ様・・・」
園子はその情報とやらに不安を感じつつも秘密は確約して協力するかどうかを投げ掛けると、小五郎もそれなりの付き合いのある園子のあまり見ない真面目な願いにその通りに協力すると真剣に頷き、園子はそっと礼を呟いた。


















・・・そんな事件の後から数日程時間が経つのだが、新一はその間入院をすることになって学校を休むことになった。これは何故かと言えば新一の顔の傷は深くて何針か縫わなければ大きな痕になって残ると言われ、抜糸までの処置も含めて入院した方がいいと言われた為だ。

それで幸いにも入院をして処置をすれば綺麗に痕が残らないような物になると言われた新一は、ならそうするとすぐに頷いたというか頷かざるを得なかった・・・何せ新一からしたなら自分が『江戸川コナン』の体から元に戻った時、『江戸川コナン』であった時の傷など残っていてはどうなるか分かったものではないという考えがあったからだ。

それで数日の間入院して抜糸まで済ませて以降の経過を確認して後は自然にしていれば小さな痕も無くなっていくと先生からの太鼓判をもらった新一は、迎えに来た小五郎と共に病院を後にして住みかに戻っていった。






「・・・えっ?どうしてここに園子お姉ちゃんとルークお兄ちゃんがいるの・・・?」
・・・ただそこで小五郎の事務所に入った所で正面にいた蘭はまだしも、その脇に腕組みをする園子と何とも言えない表情を浮かべるルークの姿があったことに新一は困惑の表情と声を漏らす。
「最初はコナン君が退院するっていうのを聞いて私と一緒にお出迎えするためにここに来たのかなって思ったんだけど、そうじゃないんだって・・・それで何で来たのかって聞いても、コナン君が帰ってきてから言うからで園子達はそれ以上何にも言ってくれなくて・・・」
「えっと・・・じゃあどうして来たの、二人とも?」
「・・・今回ここに来たのはお前の事について話をするためだよ。そしてその中身に関しちゃ毛利さんには先に話してる」
「えっ・・・お、おじさんどういうこと・・・?」
蘭もどういうことか分からないと困惑する中でも新一は先を促すのだが、そこでルークが口にした中身に隣にいた小五郎を見上げるように視線を向けると・・・小五郎は複雑そうに眉間にシワを寄せながら目を閉じて頭をかいた。









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