揺れぬ正義を持つ狼の目 後編
そう言われて新一はたまらずあの人はなんでそんなことをと怒りを滲ませながら口にするのだが、組織に身を置いていたということには変わりはないということもそうだが自覚の有り無しは別にしても新一に手を貸してきた事・・・その中で最も大きなこととして、解毒薬を作ることに着手していた事を斎藤は挙げたと安室は告げた。
最初はそれが一体何で責められるようなことなのかと分からずにいた新一だったが、「そもそもが小さくした薬もそうだがそれをどうにかするための解毒薬を作ること自体が違法な行為である自覚はないのか?医者でもない上に国からの許可も出ていないのに、誰かがそれを作っていいと許可を出してもいない違法な薬を勝手に作ってるという自覚は」・・・というよう斎藤が言ったことに宮野も言われてハッとしたといった表情になって顔色を青くしたと安室は言い、そう聞いた新一もハッとしたといった表情を浮かべた。確かに見方を変えれば何の許可も出してない違法薬物に対して、更に違法薬物を勝手に作って対処しているような物だと。
だがそこで新一が気を取り直して言い訳をするより先に安室が「今回の君達が元の体に戻る薬を作るようにしたのはあくまでもそれらの事については表に出ないようにした上で、主に君が元の体に戻ることを諦めきれないと以降も言い続けるだろう事からその声を表に出させないために特別に許可を出された物だ。つまり君の為にその薬を作ってもらうように動いたんだが、ここに来てからの事はもし表に露呈はしても僕達にも責任はあるが・・・それまでの事に関しては薬を作るように願った君もだが、違法だということもそうだが小さい体のまま生きようと説得して止める事なく、薬を作るようにしてきた彼女や阿笠さんにも責任があるのは確かだ」・・・と言ってきたことに、新一は絶句して顔色を青くするしかなかった。何故なら新一としては自分達が元に戻る事が正しいと力説しようとした気持ちが、本来はこうあるべきという正論に併せてそんな気持ちを見透かされた言葉を口にされたことに。
だがそれでも尚不満を言うようであれば薬を作るためにかかった費用をここから出てすぐ、それも両親からの助けなど受ける事なく耳を揃えて返すようにと薬を作るためにかかった金額についてのリストを安室から手渡されたのだが・・・そこにあった金額に新一はたまらず目を丸くすることになった。何故ならそこにあった金額は優作達からの生活費の送金で暮らしているだけで、自分で金を稼いだことのない新一では絶対に払いようがない大金の値が書かれていた。
思わずこれはどういうことだと漏らした新一だが、安室から研究環境自体を整えるだけでもそうだが解毒薬に使うための材料もタダではない上、体を小さくした元の薬に使われていた材料もまた希少な物ばかりが含まれていて、それに合わせる為にいかな材料を使わねばならないのかを考えた上にデータがあるから一発で解毒薬を作れる・・・なんて筈もないからまた更に試行錯誤を繰り返さなければならない・・・その繰り返しをするからこそ成功率が上がると共に、それだけ金がかかったのだと言われたことで新一はこんなに金がかかるもんなのかと未だに信じられないといった様子を見せた。
しかしそこで金がかかっているなんて阿笠が見せなかったのは元々の阿笠邸にあった環境から然程研究環境を整えることには苦労しなかったこともそうだが、阿笠が新一もそうだが宮野の為に協力することに金なんか気にしないといったスタンスでいたからだろうと安室は告げた。そしてそこには阿笠があの立地にあれだけの広さの家を建ててそこに住み続けるだけの金の余裕が口では色々と言うが何だかんだであったからこそであり、その阿笠の厚意というか考えなしの手助けを無償は無しにしても当然の物として受け止めて疑問にも思っていなかった新一の幼稚さがあったから、金の問題になることなどならなかったのだろうと。
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最初はそれが一体何で責められるようなことなのかと分からずにいた新一だったが、「そもそもが小さくした薬もそうだがそれをどうにかするための解毒薬を作ること自体が違法な行為である自覚はないのか?医者でもない上に国からの許可も出ていないのに、誰かがそれを作っていいと許可を出してもいない違法な薬を勝手に作ってるという自覚は」・・・というよう斎藤が言ったことに宮野も言われてハッとしたといった表情になって顔色を青くしたと安室は言い、そう聞いた新一もハッとしたといった表情を浮かべた。確かに見方を変えれば何の許可も出してない違法薬物に対して、更に違法薬物を勝手に作って対処しているような物だと。
だがそこで新一が気を取り直して言い訳をするより先に安室が「今回の君達が元の体に戻る薬を作るようにしたのはあくまでもそれらの事については表に出ないようにした上で、主に君が元の体に戻ることを諦めきれないと以降も言い続けるだろう事からその声を表に出させないために特別に許可を出された物だ。つまり君の為にその薬を作ってもらうように動いたんだが、ここに来てからの事はもし表に露呈はしても僕達にも責任はあるが・・・それまでの事に関しては薬を作るように願った君もだが、違法だということもそうだが小さい体のまま生きようと説得して止める事なく、薬を作るようにしてきた彼女や阿笠さんにも責任があるのは確かだ」・・・と言ってきたことに、新一は絶句して顔色を青くするしかなかった。何故なら新一としては自分達が元に戻る事が正しいと力説しようとした気持ちが、本来はこうあるべきという正論に併せてそんな気持ちを見透かされた言葉を口にされたことに。
だがそれでも尚不満を言うようであれば薬を作るためにかかった費用をここから出てすぐ、それも両親からの助けなど受ける事なく耳を揃えて返すようにと薬を作るためにかかった金額についてのリストを安室から手渡されたのだが・・・そこにあった金額に新一はたまらず目を丸くすることになった。何故ならそこにあった金額は優作達からの生活費の送金で暮らしているだけで、自分で金を稼いだことのない新一では絶対に払いようがない大金の値が書かれていた。
思わずこれはどういうことだと漏らした新一だが、安室から研究環境自体を整えるだけでもそうだが解毒薬に使うための材料もタダではない上、体を小さくした元の薬に使われていた材料もまた希少な物ばかりが含まれていて、それに合わせる為にいかな材料を使わねばならないのかを考えた上にデータがあるから一発で解毒薬を作れる・・・なんて筈もないからまた更に試行錯誤を繰り返さなければならない・・・その繰り返しをするからこそ成功率が上がると共に、それだけ金がかかったのだと言われたことで新一はこんなに金がかかるもんなのかと未だに信じられないといった様子を見せた。
しかしそこで金がかかっているなんて阿笠が見せなかったのは元々の阿笠邸にあった環境から然程研究環境を整えることには苦労しなかったこともそうだが、阿笠が新一もそうだが宮野の為に協力することに金なんか気にしないといったスタンスでいたからだろうと安室は告げた。そしてそこには阿笠があの立地にあれだけの広さの家を建ててそこに住み続けるだけの金の余裕が口では色々と言うが何だかんだであったからこそであり、その阿笠の厚意というか考えなしの手助けを無償は無しにしても当然の物として受け止めて疑問にも思っていなかった新一の幼稚さがあったから、金の問題になることなどならなかったのだろうと。
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