いつかを変えることの代償 終幕(前編)
「ま、そんな感じだから今回結婚自体しなかったことはおじ様にとっては相当良かったことだと思うわよ。と言っても蘭が毛利の名字じゃないことにおじ様が蘭のお父様でないって知った時には驚いたけれどね」
「待て!・・・蘭は、いるのか?俺と英理の子どもじゃねぇってのに?」
だが続いた言葉の中で小五郎は園子を止め、恐る恐ると確認した・・・自分と英理が結ばれてないのに、なんで蘭が存在しているのかと。
「えぇ、いるわよ。と言っても名字は妃で、おば様の所で暮らしているようだけれどね」
「おば様の所でって、まさか・・・」
「おば様はもう離婚しているそうよ。それで親権はおば様が持ってて、名字も妃にしたってことらしいわ」
「やっぱそういうことか・・・」
園子はその問いにあっさり答えてついでに英理が結婚相手ととうに離婚していると答え、小五郎は予想が当たったことに頭を下ろして脱力しかけるがふと動きを止める。
「・・・待て。何でそんなだそうだとからしいって言葉ばっか出てくるんだ?」
そこから頭を上げ、何故園子は明言ではなく曖昧な言い方をしているのかと問う。園子なら蘭の事はよく知っているのではないかと。
「だって今回は私、蘭と友達になってないもの」
「はぁっ!?」
・・・だが園子からあっさりと告げられたまさかの事実に、小五郎は思わず驚きに声を上げた。蘭の第一の友人は誰かと言われれば新一を除けば園子だと小五郎は思っていたのに、当人が今回友達になってないと返したことに。
「驚いてるようね、おじさん」
「まぁおじ様のリアクションも分からないでもないけど、こうして逆行した後だとどうしても新一君とセットの蘭と交流するのはキツいのよね~」
「新一って・・・また蘭と新一は前のような関係だってのか?俺が親じゃないってのに?」
志保が当然の反応と淡々と口にして園子はその理由を簡潔に口にするが、その中で出てきた新一という名に小五郎は反応する。蘭と新一の関係は変わってないのかと。
「えぇ、そうね。最初は毛利呼びだったのが妃呼びに変わったくらいで、それこそ前のまんまの関係よ。だからって言うのもなんだけど、あのままならあの二人はまた同じように結婚して同じように失敗すると思うわ」
「いや、なんでそんな他人事なんだよオメー・・・」
「だって他人事だものっていうか、他人事にしたいのよ今回は。そしてそれは私だけじゃなくてこっちの志保もそう思ってることなの」
「他人事にしたい・・・?」
「さっき言ったでしょ、色々蘭達に関して愚痴だったりに付き合ってきたって。前は付き合いの時間もそれなりにあったから多少は我慢はしてきたけど、もう一回あれを経験しろなんて嫌よ」
「・・・そんなに嫌なのかよ・・・そして宮野も同じだってのか・・・」
その声に答えつつも本当にどうでもよさそうに話をした上で蘭達に関わることは本気で嫌だと語る園子に、小五郎はまた脱力しかけながら志保へと視線を向ける。そこには小五郎を哀れむような志保の顔があった。
.
「待て!・・・蘭は、いるのか?俺と英理の子どもじゃねぇってのに?」
だが続いた言葉の中で小五郎は園子を止め、恐る恐ると確認した・・・自分と英理が結ばれてないのに、なんで蘭が存在しているのかと。
「えぇ、いるわよ。と言っても名字は妃で、おば様の所で暮らしているようだけれどね」
「おば様の所でって、まさか・・・」
「おば様はもう離婚しているそうよ。それで親権はおば様が持ってて、名字も妃にしたってことらしいわ」
「やっぱそういうことか・・・」
園子はその問いにあっさり答えてついでに英理が結婚相手ととうに離婚していると答え、小五郎は予想が当たったことに頭を下ろして脱力しかけるがふと動きを止める。
「・・・待て。何でそんなだそうだとからしいって言葉ばっか出てくるんだ?」
そこから頭を上げ、何故園子は明言ではなく曖昧な言い方をしているのかと問う。園子なら蘭の事はよく知っているのではないかと。
「だって今回は私、蘭と友達になってないもの」
「はぁっ!?」
・・・だが園子からあっさりと告げられたまさかの事実に、小五郎は思わず驚きに声を上げた。蘭の第一の友人は誰かと言われれば新一を除けば園子だと小五郎は思っていたのに、当人が今回友達になってないと返したことに。
「驚いてるようね、おじさん」
「まぁおじ様のリアクションも分からないでもないけど、こうして逆行した後だとどうしても新一君とセットの蘭と交流するのはキツいのよね~」
「新一って・・・また蘭と新一は前のような関係だってのか?俺が親じゃないってのに?」
志保が当然の反応と淡々と口にして園子はその理由を簡潔に口にするが、その中で出てきた新一という名に小五郎は反応する。蘭と新一の関係は変わってないのかと。
「えぇ、そうね。最初は毛利呼びだったのが妃呼びに変わったくらいで、それこそ前のまんまの関係よ。だからって言うのもなんだけど、あのままならあの二人はまた同じように結婚して同じように失敗すると思うわ」
「いや、なんでそんな他人事なんだよオメー・・・」
「だって他人事だものっていうか、他人事にしたいのよ今回は。そしてそれは私だけじゃなくてこっちの志保もそう思ってることなの」
「他人事にしたい・・・?」
「さっき言ったでしょ、色々蘭達に関して愚痴だったりに付き合ってきたって。前は付き合いの時間もそれなりにあったから多少は我慢はしてきたけど、もう一回あれを経験しろなんて嫌よ」
「・・・そんなに嫌なのかよ・・・そして宮野も同じだってのか・・・」
その声に答えつつも本当にどうでもよさそうに話をした上で蘭達に関わることは本気で嫌だと語る園子に、小五郎はまた脱力しかけながら志保へと視線を向ける。そこには小五郎を哀れむような志保の顔があった。
.