揺れぬ正義を持つ狼の目 前編
「言われて気付いたといったようだが、それについて指摘をされなかったのはそのスケートボードを使用することとお前が乗っていることが普通だといったようになっていたから、何にも言われなかっただけだろう・・・まぁこの辺りに関しては周りの大人達の認識の甘さもだが、本来なら子どもがこんなものに乗るのは様々な意味で駄目だという事に注意はおろか、注意をするべきと考えることすら出来なかった思考の放棄具合は相当に酷いと思うがな」
「その辺りは僕にとっても耳が痛い話になりますね・・・まぁ今斎藤さんはそのスケートボードの事を例えに出しましたが、新一君は他にもいくつも作られた特殊な道具を誰にも許可を得ることもなく使っている・・・それもこれも事件の解決の為なら許されると許されるというより認められると思い、悪びれる気もしないだろうというように斎藤さんは言った。そしてそういった様子だからこそ結果オーライといったような空気感でやった事実についてを流すようなことをせず、現実的な物の見方をさせるような事・・・今言ったようなスケートボードに赤井の身代わりの死体のような事を言えば新一君は参るだろうとも」
「そ、そんな・・・」
斎藤は呆れながら言葉を続け安室もその言葉を受け止めながら流れを引き継いで話をしていくと、新一は愕然としたようになりながら言葉をうまく発する事が出来なかった・・・事実として二人の言ったように空気感から最善を目指す展開ばかりで生きて成功してきた新一からすれば、本来の法律や常識から見た視点からの言葉は本当はそれらを知っているはずなのに、それを自分に都合に合わせて見るものと見ないものを選んでいると突き付けられたような物だった為に。
「・・・フン。予想はしていたが、やはりこんなものか。清濁を併せ呑んで動いているつもりですらなく、自分が白と思うから灰色どころか真っ黒な物すら白と見るか勝手に白だろうと塗り潰すような都合のいい考え方をするクソガキなんぞ、引き込まなくて正解だったということだ」
「ぅっ・・・!」
斎藤はそこでつまらなそうに鼻を鳴らして辛辣以外何物でもない言葉を口にするのだが、新一は苦い声を口中に抑えるようにするしか出来なかった・・・事実として罪を罪と見ず、自分のやったことは全て正しいことなのだと勝手に結論付けて迷うこともなかったことが間違いだったのだと突き付けられ。
「少しは堪えたといった様子だが、だからと言ってお前や赤井秀一に対して甘くするつもりはない。まぁお前ら二人に関しては公安に任せることになるが工藤優作に有希子・・・この二人に関しては今頃滞在している所に他のインターポールが向かい、その身柄を確保することになっているがな」
「なっ!?何で父さん達がそんなことになるんだよ!?」
しかし続いた斎藤からの両親に対しての行動に、今さっきまで声と身を縮こませるしか出来てなかった新一は心底から理解出来ないと声を上げた。二人は関係無いだろうと言わんばかりに。
「理由は単純な話として工藤新一の協力者となっていることもそうだが、赤井秀一の事で死体の偽装の件及びこの家を赤井が正体だと知りつつ拠点として使うように貸し出したという点からだ。それらからお前らの隠匿についてを追求する為だが、同時にお前達に対する助けの手を外部から入れさせないようにするための処置でもある・・・主に工藤優作のツテでお前らの事を有耶無耶にされるような事態になることを避けるためにな」
「ぅっ・・・!」
だが動揺など一切することなく関係は大いにあるからこそと言い切るその中身もだが、自由にさせた場合の危険性もあると返す斎藤に新一は反論が出来ずに息を詰まらせた。推測でこそあるが、新一としても優作なら知り合いも含めて事態の打開が出来る可能性は有り得ると思って。
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「その辺りは僕にとっても耳が痛い話になりますね・・・まぁ今斎藤さんはそのスケートボードの事を例えに出しましたが、新一君は他にもいくつも作られた特殊な道具を誰にも許可を得ることもなく使っている・・・それもこれも事件の解決の為なら許されると許されるというより認められると思い、悪びれる気もしないだろうというように斎藤さんは言った。そしてそういった様子だからこそ結果オーライといったような空気感でやった事実についてを流すようなことをせず、現実的な物の見方をさせるような事・・・今言ったようなスケートボードに赤井の身代わりの死体のような事を言えば新一君は参るだろうとも」
「そ、そんな・・・」
斎藤は呆れながら言葉を続け安室もその言葉を受け止めながら流れを引き継いで話をしていくと、新一は愕然としたようになりながら言葉をうまく発する事が出来なかった・・・事実として二人の言ったように空気感から最善を目指す展開ばかりで生きて成功してきた新一からすれば、本来の法律や常識から見た視点からの言葉は本当はそれらを知っているはずなのに、それを自分に都合に合わせて見るものと見ないものを選んでいると突き付けられたような物だった為に。
「・・・フン。予想はしていたが、やはりこんなものか。清濁を併せ呑んで動いているつもりですらなく、自分が白と思うから灰色どころか真っ黒な物すら白と見るか勝手に白だろうと塗り潰すような都合のいい考え方をするクソガキなんぞ、引き込まなくて正解だったということだ」
「ぅっ・・・!」
斎藤はそこでつまらなそうに鼻を鳴らして辛辣以外何物でもない言葉を口にするのだが、新一は苦い声を口中に抑えるようにするしか出来なかった・・・事実として罪を罪と見ず、自分のやったことは全て正しいことなのだと勝手に結論付けて迷うこともなかったことが間違いだったのだと突き付けられ。
「少しは堪えたといった様子だが、だからと言ってお前や赤井秀一に対して甘くするつもりはない。まぁお前ら二人に関しては公安に任せることになるが工藤優作に有希子・・・この二人に関しては今頃滞在している所に他のインターポールが向かい、その身柄を確保することになっているがな」
「なっ!?何で父さん達がそんなことになるんだよ!?」
しかし続いた斎藤からの両親に対しての行動に、今さっきまで声と身を縮こませるしか出来てなかった新一は心底から理解出来ないと声を上げた。二人は関係無いだろうと言わんばかりに。
「理由は単純な話として工藤新一の協力者となっていることもそうだが、赤井秀一の事で死体の偽装の件及びこの家を赤井が正体だと知りつつ拠点として使うように貸し出したという点からだ。それらからお前らの隠匿についてを追求する為だが、同時にお前達に対する助けの手を外部から入れさせないようにするための処置でもある・・・主に工藤優作のツテでお前らの事を有耶無耶にされるような事態になることを避けるためにな」
「ぅっ・・・!」
だが動揺など一切することなく関係は大いにあるからこそと言い切るその中身もだが、自由にさせた場合の危険性もあると返す斎藤に新一は反論が出来ずに息を詰まらせた。推測でこそあるが、新一としても優作なら知り合いも含めて事態の打開が出来る可能性は有り得ると思って。
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