自らの想う物と相手の考えることの隔たり
・・・そうしてエドは阿笠との会話を一端打ち切り、食事の準備を行い食卓に料理を並べて二人で向かい合うように食事を取り出す。
「・・・時にじゃが、新一とは学校ではどうなんじゃ?帝丹高校に通い出してから顔を合わせる頻度は増えたと思うんじゃが・・・」
「別に変わりねーよ。向こうは二年でこっちは一年だから、特に顔を合わせる事もないしな。だから何もない」
「むぅ・・・高校に入れば少しは変わるかと思ったんだがのぅ・・・」
「変わんなきゃなんねーのは俺の方じゃなくてあいつの方だよ。つーか近いからってだけで帝丹高校を進学先に選んだことを後悔してるくらいなんだからな・・・正直うんざりしてるんだからよ。あいつが高校生探偵として有名人だってこともそうだけど、それで自信満々にドヤ顔見せて周りが誉めてるって状況によ」
「・・・今となってはエドの気持ちは分からんでもないから、そう言われると何とものう・・・」
・・・そうしてご飯を食べる中でふと阿笠から口にされた新一という人物についてをエドに問い掛けるのだが、当の本人は嫌な顔を阿笠から視線を外しながらとある方向に向けて隠さず自身の気持ちを語る様子に、何とも言いがたそうな表情と声を漏らす。
・・・二人の中で話題に出た新一という人物についてだが、これは阿笠の家の隣に建つ工藤家の一人息子である。ただこの新一についてだが、エドはハッキリと言って・・・嫌いと言っても過言ではない存在だった。そして阿笠としては新一の事は嫌いではないにしても、エドとの付き合いに加えて新一の成長とその活動を見てきたことから、いかがな物かと思うような考えを多少なりにも身に付けた。
だが何故そんなにエドが新一の事を嫌いなのかと言えば、探偵としての自分の活躍に功績を誇るような姿を見せて影など落としたような様子を一切素振りとして見せないことどころか・・・本当に心に影など落ちていないと見たことだ。
新一が高校生探偵としてどれだけ今まで事件を解決してきたかについてはよくエドの耳に入ってくるし、以前に何回か新一と共に事件に巻き込まれたことがあった。その際に新一が事件を解決する場面とその後の姿をエドは見た上で話した時、根本的に自分と合わないどころか嫌いな考え方をしていると思ったのだ。
一応エドも新一が悪人ではないことは分かってはいるし、事件が起きたなら解決しないでいいとは思ってはいない。だがそうして事件に出会って向き合う際に心底からニヤリと楽しそうに笑った姿に、根本的に合わないとエドは感じてしまった・・・悪人がいることは理解はしているし、救いようもない者がいることも理解はしている。
だが悪人であっても命は命であることもそうだが、前世での経験も相まって命が失われたという事態で笑っていられるような神経は・・・エドからしたなら神経を疑わざるを得なかったのだ。言ってみるなら事件が起きることを望んでいるように見えるし、人の命が失われることを楽しんでると取れてしまったからだ。
そんなイメージを抱いたエドは以前の少年期くらいの頃なら激しく言い合いをしたりしてぶつかりあってただろうが、そこは年月を経た経験により新一と行動を共にしないようにと距離を取る形で済ませることにした。別に新一と共にいるのはともかくとしても、事件に巻き込まれるのは色々と面倒だからというように言って誤魔化す形でだ。
そうして新一と距離を取って過ごすエドに対して家に来られている阿笠は新一との事について聞いていくのだが、時間を共にしていって自分の考えを話していったエドの言葉に阿笠も影響されていくのである。新一の姿勢や考え方、そして周りの状態についてを考えていく形で・・・
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「・・・時にじゃが、新一とは学校ではどうなんじゃ?帝丹高校に通い出してから顔を合わせる頻度は増えたと思うんじゃが・・・」
「別に変わりねーよ。向こうは二年でこっちは一年だから、特に顔を合わせる事もないしな。だから何もない」
「むぅ・・・高校に入れば少しは変わるかと思ったんだがのぅ・・・」
「変わんなきゃなんねーのは俺の方じゃなくてあいつの方だよ。つーか近いからってだけで帝丹高校を進学先に選んだことを後悔してるくらいなんだからな・・・正直うんざりしてるんだからよ。あいつが高校生探偵として有名人だってこともそうだけど、それで自信満々にドヤ顔見せて周りが誉めてるって状況によ」
「・・・今となってはエドの気持ちは分からんでもないから、そう言われると何とものう・・・」
・・・そうしてご飯を食べる中でふと阿笠から口にされた新一という人物についてをエドに問い掛けるのだが、当の本人は嫌な顔を阿笠から視線を外しながらとある方向に向けて隠さず自身の気持ちを語る様子に、何とも言いがたそうな表情と声を漏らす。
・・・二人の中で話題に出た新一という人物についてだが、これは阿笠の家の隣に建つ工藤家の一人息子である。ただこの新一についてだが、エドはハッキリと言って・・・嫌いと言っても過言ではない存在だった。そして阿笠としては新一の事は嫌いではないにしても、エドとの付き合いに加えて新一の成長とその活動を見てきたことから、いかがな物かと思うような考えを多少なりにも身に付けた。
だが何故そんなにエドが新一の事を嫌いなのかと言えば、探偵としての自分の活躍に功績を誇るような姿を見せて影など落としたような様子を一切素振りとして見せないことどころか・・・本当に心に影など落ちていないと見たことだ。
新一が高校生探偵としてどれだけ今まで事件を解決してきたかについてはよくエドの耳に入ってくるし、以前に何回か新一と共に事件に巻き込まれたことがあった。その際に新一が事件を解決する場面とその後の姿をエドは見た上で話した時、根本的に自分と合わないどころか嫌いな考え方をしていると思ったのだ。
一応エドも新一が悪人ではないことは分かってはいるし、事件が起きたなら解決しないでいいとは思ってはいない。だがそうして事件に出会って向き合う際に心底からニヤリと楽しそうに笑った姿に、根本的に合わないとエドは感じてしまった・・・悪人がいることは理解はしているし、救いようもない者がいることも理解はしている。
だが悪人であっても命は命であることもそうだが、前世での経験も相まって命が失われたという事態で笑っていられるような神経は・・・エドからしたなら神経を疑わざるを得なかったのだ。言ってみるなら事件が起きることを望んでいるように見えるし、人の命が失われることを楽しんでると取れてしまったからだ。
そんなイメージを抱いたエドは以前の少年期くらいの頃なら激しく言い合いをしたりしてぶつかりあってただろうが、そこは年月を経た経験により新一と行動を共にしないようにと距離を取る形で済ませることにした。別に新一と共にいるのはともかくとしても、事件に巻き込まれるのは色々と面倒だからというように言って誤魔化す形でだ。
そうして新一と距離を取って過ごすエドに対して家に来られている阿笠は新一との事について聞いていくのだが、時間を共にしていって自分の考えを話していったエドの言葉に阿笠も影響されていくのである。新一の姿勢や考え方、そして周りの状態についてを考えていく形で・・・
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