苦い思いの乱れる未来
「色々と言いたいことはあるかもしれませんが、先程の話の中でさも私は局部的にしか話を知らないといったような話し方をしていましたが、別に私は全てを聞いていないとは言っていません。ただそういったように印象づけてもらって、蘭を遠ざける為にあのように話をするようにしただけです」
「なっ・・・そ、そんな回りくどいことまでしてお前は何がしたいんだよ頼人・・・!?」
「これから聞かせる話を蘭に聞かせては意味がなくなるどころか、むしろさっきのような形で蘭を激昂させることになるのは目に見えていたからです・・・新一達のそもそもの判断についてをこちらが口にしてもね」
「な・・・何を言うつもりなんだよ・・・?」
頼人はそのことについてを平然と蘭がいては話が出来ないといったように話をしていくが、新一は今までの話の傾向からか恐る恐るといったように先を促す。
「そもそもの話として貴方が毛利さんを隠れ蓑にして組織とやらを追っていたのは、周りに事情をみだりに説明するのはその人達を巻き込みかねないから良くないといった阿笠さんからの助言からだそうですが・・・それで毛利さんを巻き込まないと決めて何も知らせずに元の体に戻るまでいたんですよね?」
「あ、あぁ・・・そうだが・・・」
「自分の事情に巻き込まない為に何も言わないというのと、自分がやりたいことの為に言わないと決めた誰かを利用するのは同じことだとイコールで繋げていいものなんですか?」
「っ!?」
・・・だが前置きから口にされた頼人の疑問の声に、新一はたまらずに息を呑んで顔を青ざめさせた。頼人が言っていることが何なのか、それをその言葉から理解させられてしまったためにだ。
「どうしたんですか?肯定か否定くらいは返してくださいよ・・・と言っても今になってここまで来てからようやく気付きましたよね?貴方のやったことはイコールで繋げてはいけないことをイコールにしてしまい、あまつさえそんなことを考えもせずに動いていたことを」
「っ!」
「そして父さん達に関してはよりタチが悪いんです。話に聞いた限りでは一度阿笠さんと話をして新一に組織を追う危険性を認識させるための芝居をして、新一が引かなかったからそうすることを認めたということですが・・・それはつまり毛利さんを何も知らない新一の操り人形にしてしまうことと同義だった事を分かって言ったんですか?」
「「っ!」」
そんな表情に新一の内心を見透かすように話をしていき更に息を呑ませた頼人だが、そこで話の矛先を新一の活動を認めた夫婦二人に向けるとこちらも同じように息を呑んだ・・・そんなことを考えていなかったというのが今の反応から丸わかりな様子でだ。
「・・・先程私は『江戸川コナン』と『沖矢昴』の事についてを言いましたが、話を聞く前から二人を怪しいと思っていたのは嘘ではありません。ただ話を聞いてからより一層に私が感じたことが何かと言えば、今言ったように毛利さんに何も言わないことが当然でいて利用することもまた当然と疑念を徹頭徹尾抱いていなかっただろうということです・・・毛利さんが気付かないならそれでいいだろう、という考えでね」
「・・・そしてそんな風に考えてるだろうって聞かされた俺が抱いた気持ちってヤツが、さっきの俺の言葉だ・・・あんたらの中でこうしたらいいだろうって考えてたってのもあるんだろうが、あんたらに都合が良すぎやしねぇかってな・・・!」
「「「っ!」」」
そうして頼人が淡々と言葉を紡ぐ中で小五郎がまた怒りを浮かばせつつ三人へ向けると、三人は揃って体をビクリと揺らした。明らかに小五郎の迫力とその話の中身に圧されたというよう。
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「なっ・・・そ、そんな回りくどいことまでしてお前は何がしたいんだよ頼人・・・!?」
「これから聞かせる話を蘭に聞かせては意味がなくなるどころか、むしろさっきのような形で蘭を激昂させることになるのは目に見えていたからです・・・新一達のそもそもの判断についてをこちらが口にしてもね」
「な・・・何を言うつもりなんだよ・・・?」
頼人はそのことについてを平然と蘭がいては話が出来ないといったように話をしていくが、新一は今までの話の傾向からか恐る恐るといったように先を促す。
「そもそもの話として貴方が毛利さんを隠れ蓑にして組織とやらを追っていたのは、周りに事情をみだりに説明するのはその人達を巻き込みかねないから良くないといった阿笠さんからの助言からだそうですが・・・それで毛利さんを巻き込まないと決めて何も知らせずに元の体に戻るまでいたんですよね?」
「あ、あぁ・・・そうだが・・・」
「自分の事情に巻き込まない為に何も言わないというのと、自分がやりたいことの為に言わないと決めた誰かを利用するのは同じことだとイコールで繋げていいものなんですか?」
「っ!?」
・・・だが前置きから口にされた頼人の疑問の声に、新一はたまらずに息を呑んで顔を青ざめさせた。頼人が言っていることが何なのか、それをその言葉から理解させられてしまったためにだ。
「どうしたんですか?肯定か否定くらいは返してくださいよ・・・と言っても今になってここまで来てからようやく気付きましたよね?貴方のやったことはイコールで繋げてはいけないことをイコールにしてしまい、あまつさえそんなことを考えもせずに動いていたことを」
「っ!」
「そして父さん達に関してはよりタチが悪いんです。話に聞いた限りでは一度阿笠さんと話をして新一に組織を追う危険性を認識させるための芝居をして、新一が引かなかったからそうすることを認めたということですが・・・それはつまり毛利さんを何も知らない新一の操り人形にしてしまうことと同義だった事を分かって言ったんですか?」
「「っ!」」
そんな表情に新一の内心を見透かすように話をしていき更に息を呑ませた頼人だが、そこで話の矛先を新一の活動を認めた夫婦二人に向けるとこちらも同じように息を呑んだ・・・そんなことを考えていなかったというのが今の反応から丸わかりな様子でだ。
「・・・先程私は『江戸川コナン』と『沖矢昴』の事についてを言いましたが、話を聞く前から二人を怪しいと思っていたのは嘘ではありません。ただ話を聞いてからより一層に私が感じたことが何かと言えば、今言ったように毛利さんに何も言わないことが当然でいて利用することもまた当然と疑念を徹頭徹尾抱いていなかっただろうということです・・・毛利さんが気付かないならそれでいいだろう、という考えでね」
「・・・そしてそんな風に考えてるだろうって聞かされた俺が抱いた気持ちってヤツが、さっきの俺の言葉だ・・・あんたらの中でこうしたらいいだろうって考えてたってのもあるんだろうが、あんたらに都合が良すぎやしねぇかってな・・・!」
「「「っ!」」」
そうして頼人が淡々と言葉を紡ぐ中で小五郎がまた怒りを浮かばせつつ三人へ向けると、三人は揃って体をビクリと揺らした。明らかに小五郎の迫力とその話の中身に圧されたというよう。
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