真実は一つ・・・と言うが・・・

(裁判の場にて)






新一(元の肉体)「・・・俺の死因について、話す?」

鬼灯「はい。少々と言うかかなり貴方の死に方は特殊でしたので、その道の専門家にどういうことかの調査を依頼しました・・・入ってきてください」

白澤「どうも」

新一「え・・・貴方は?」

白澤「僕の名前は白澤。君なら僕の事を伝承か何かで聞いたことあるかもしれないけど、僕の事を信じるかどうかなんてどうでもいいから君の死因についてを話させてもらうよ」

新一「あ・・・な、ならどうして俺は死んだんですか?」

白澤「まぁ小さくなった体を一時的に元に戻す試験薬を飲んで死んだってことは分かるだろうけど、どうして死んだかについては分からないだろ?今の君の様子じゃ。でも答えは単純だよ・・・簡単に結論だけ言うならあの薬の飲み過ぎさ」

新一「薬の飲み過ぎって・・・そんな常備薬のようにあの薬をポンポン飲むような事はしてないんですけど・・・」

白澤「いやいや、あの薬の内容を調べるまでもなく話を聞いただけで分かったよ・・・試験薬だから何か不安要素があったとかそんな理由なんかじゃなく、単純に体の伸び縮みを繰り返させた事に心臓やら細胞とかの体のあらゆる部位に負担がかかりすぎて耐久力やら寿命を一気に削りすぎたんだよ。それこそもう本来生きるはずだった年月分のを使ってね」

新一「!?」

白澤「心底意外だって顔をしてるね。それなら一つ聞くけど、小さい体からその体に戻っては完全な薬じゃないからまた戻っての繰り返しをする時に心臓を始めとして体に激痛が走るみたいに言ってたそうだけど、その痛みが体が伸び縮みする際の痛みだっていうのは分かるよね?」

新一「まぁ、それは・・・」

白澤「分かるんなら続けて言うけど、人間に限らず生き物っていうのは精神はともかく肉体的には生きていく上で成長をするものさ。でもそれは本来緩やかに、時間の流れのままに成長するもの・・・ただ最初に君が飲まされた薬はそんな成長した体を意図してなかったとは言え無理矢理体を縮めてしまい、試験で作った解毒薬は一時的に体を元に戻すことは出来ても時間が経てばまた体が小さな状態に戻る・・・急成長に急退行を十年分繰り返す痛みに精神はどうにか耐えれても、肉体が限界に来るのは当然だってことさ。単純計算して一回伸び縮みをして寿命が十年縮んだとしたなら、君は簡単に思い返す限りでも片手じゃ足りないくらいには薬を飲んできたんだろ?ならむしろこれまでよく生きてこられたって思うべきだよ・・・寿命にして言うなら軽く五十年分は君は使ってたんだからね」

新一「!?・・・そ、そんな・・・」

鬼灯「では単純に死ぬ可能性やら体に負担がすさまじく来ることを考えていなかったからの不注意に限界が来たから、その事故で工藤さんは亡くなったと言うわけですか」

白澤「そういうことさ・・・まぁ薬を作ったっていう彼女は抗体が出来ることだとか副作用なんかの予期せぬデメリットを心配していたようだけど、彼女がこのことに気付かなかったのが悪いんじゃなくて自分が薬を使いたいって別に使わなくていいだろってタイミングでばかり使ってきたのが悪いでしょ」

鬼灯「そうですね。元々工藤さんは彼女からの忠告もろくに聞かず薬を何度も使っていましたから、自殺に限りなく近い自業自得と言っても差し支えないでしょう」

新一「っ・・・!」









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