変わらないままではいられない、変わらずいてはいけない
・・・そもそも二人は以前から一貫して、警察の上層部に『江戸川家』の事についての不審な点を報告はしていなかった。報告をしたとしたならまた調べて出てきた新たな事実に関して、考えなしに事実が表に出たなら様々な問題が現れたであろう為にだ。
その為、二人は『江戸川家』の事に関しての後ろ楯に関しては全く持ってない状態にあり、工藤家もろとも一網打尽というか後腐れないように一度で全て終わらせる形にしないとどういうことだと警察上層部に言われかねないのだ。そんな秘密を抱えていたのは背信行為ではないのかと言われることもだが、工藤家という一般の家族といってもよいか分からないが有名人と扱って差し支えない人物達相手に証拠不十分で問題行動を起こしたと見られれば二人にとってあまりにも大きな問題となる。
一応は完全には『江戸川家』が悪人だとはまだ確定はしてないにしても、そんなことを不用意にしてしまえば『江戸川家』や工藤家に関して大きな負い目を作ることになるのはまず避けられなくなるだろう。ましてやそこでその負い目を利用されて新一が現場で堂々と意気揚々と出来るような環境にまた戻されれば、元の木阿弥どころではない。それこそ蘭が事故ででも人を殺すだとかレベルの事が新一サイドで起きなければ、新一達は事件への関与を止めるつもりはなかっただろう。
・・・そういったもしもの事を考えれば『江戸川家』と工藤家については安易な行動は取れないと二人は考え、敢えて自分達は『江戸川家』のことは知っているということをちらつかせていくくらいで済ませたのだ。官兵衛が言ったようにここまで来てもう引き下がるようならこれでよしとし、半兵衛が言ったようにこれで新一ではなく優作達が釣れるような事態になればそれこそ『江戸川家』の真実を全て明かすと共に、警察に二度と気楽に関われないようにしてやろうと言う考えを持って・・・
「・・・まぁ何はともあれ、今日はこれで終わりだ。私は上がるが、卿はどうする?」
「ん~、俺も上がるけど今日は一緒にご飯に行かない?何か疲れたし、官兵衛さんには手伝ってもらったから今日は俺が奢るけど」
「これも仕事だ。貸し借りといったことは気にしない」
「いーからいーから。たまには俺に奢られようよ・・・ね?」
「・・・まぁいいだろう。ただそう言うならその次は私が払う。それで貸し借りは無しだ」
「官兵衛さんらしいや。ま、そういうことなら早く出ようか。俺もうお腹空いた~」
そして官兵衛が話すべきことは話終えてもう帰ることを口にすると、半兵衛が一緒にご飯をと誘い少しのやり取りを経た後に条件付きだと頷くとお腹を押さえながら笑みを浮かべるその姿にそっと官兵衛も口元を笑ませた。いつもの半兵衛らしく、それでいて一仕事を終えた事を苦労したと微塵も感じさせないその様子に。
・・・そしてそれ以降、二人の耳に新一達が何かをしでかしたという報告が耳に入ったということはなかった。流石に今回の件で色々と懲りたというか、妙なことはしない方がいいと思ったのだろう。
ただ事件が起きて新一はいるが、蘭は前ほどの頻度では現場には来ていないとの報告が二人の耳に入った。その事から小五郎達から口酸っぱく言われたことの影響は受けつつも、新一と別れることに踏ん切りがつかないままに隠れて付き合うことにしたからこそ一緒にいる頻度が減ったのだと考えた・・・と言ってもその一緒にいる頻度が減った中で出会った時に事件が多発するとなるのは、様々な観点から見て不憫だと言わざるを得ないだろう。
だがそれでも二人からの話が効いたのは明白であり、事件が起きればすぐに通報されるようになったことは確かな成果だと言えた・・・まぁそれで事件現場でやけに事件について関わりたそうにしている新一の視線に関しては、現場の刑事達は半兵衛の教えもあり総スルーというか現場に首を突っ込ませないようにとしている。ここで少しでも同情的だったり何らかから新一を事件に関わらせることは、そこを足掛かりにどうにか協力関係を結べるようにといった新一からしての希望になりかねないという懸念からだ。
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その為、二人は『江戸川家』の事に関しての後ろ楯に関しては全く持ってない状態にあり、工藤家もろとも一網打尽というか後腐れないように一度で全て終わらせる形にしないとどういうことだと警察上層部に言われかねないのだ。そんな秘密を抱えていたのは背信行為ではないのかと言われることもだが、工藤家という一般の家族といってもよいか分からないが有名人と扱って差し支えない人物達相手に証拠不十分で問題行動を起こしたと見られれば二人にとってあまりにも大きな問題となる。
一応は完全には『江戸川家』が悪人だとはまだ確定はしてないにしても、そんなことを不用意にしてしまえば『江戸川家』や工藤家に関して大きな負い目を作ることになるのはまず避けられなくなるだろう。ましてやそこでその負い目を利用されて新一が現場で堂々と意気揚々と出来るような環境にまた戻されれば、元の木阿弥どころではない。それこそ蘭が事故ででも人を殺すだとかレベルの事が新一サイドで起きなければ、新一達は事件への関与を止めるつもりはなかっただろう。
・・・そういったもしもの事を考えれば『江戸川家』と工藤家については安易な行動は取れないと二人は考え、敢えて自分達は『江戸川家』のことは知っているということをちらつかせていくくらいで済ませたのだ。官兵衛が言ったようにここまで来てもう引き下がるようならこれでよしとし、半兵衛が言ったようにこれで新一ではなく優作達が釣れるような事態になればそれこそ『江戸川家』の真実を全て明かすと共に、警察に二度と気楽に関われないようにしてやろうと言う考えを持って・・・
「・・・まぁ何はともあれ、今日はこれで終わりだ。私は上がるが、卿はどうする?」
「ん~、俺も上がるけど今日は一緒にご飯に行かない?何か疲れたし、官兵衛さんには手伝ってもらったから今日は俺が奢るけど」
「これも仕事だ。貸し借りといったことは気にしない」
「いーからいーから。たまには俺に奢られようよ・・・ね?」
「・・・まぁいいだろう。ただそう言うならその次は私が払う。それで貸し借りは無しだ」
「官兵衛さんらしいや。ま、そういうことなら早く出ようか。俺もうお腹空いた~」
そして官兵衛が話すべきことは話終えてもう帰ることを口にすると、半兵衛が一緒にご飯をと誘い少しのやり取りを経た後に条件付きだと頷くとお腹を押さえながら笑みを浮かべるその姿にそっと官兵衛も口元を笑ませた。いつもの半兵衛らしく、それでいて一仕事を終えた事を苦労したと微塵も感じさせないその様子に。
・・・そしてそれ以降、二人の耳に新一達が何かをしでかしたという報告が耳に入ったということはなかった。流石に今回の件で色々と懲りたというか、妙なことはしない方がいいと思ったのだろう。
ただ事件が起きて新一はいるが、蘭は前ほどの頻度では現場には来ていないとの報告が二人の耳に入った。その事から小五郎達から口酸っぱく言われたことの影響は受けつつも、新一と別れることに踏ん切りがつかないままに隠れて付き合うことにしたからこそ一緒にいる頻度が減ったのだと考えた・・・と言ってもその一緒にいる頻度が減った中で出会った時に事件が多発するとなるのは、様々な観点から見て不憫だと言わざるを得ないだろう。
だがそれでも二人からの話が効いたのは明白であり、事件が起きればすぐに通報されるようになったことは確かな成果だと言えた・・・まぁそれで事件現場でやけに事件について関わりたそうにしている新一の視線に関しては、現場の刑事達は半兵衛の教えもあり総スルーというか現場に首を突っ込ませないようにとしている。ここで少しでも同情的だったり何らかから新一を事件に関わらせることは、そこを足掛かりにどうにか協力関係を結べるようにといった新一からしての希望になりかねないという懸念からだ。
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