変わらないままではいられない、変わらずいてはいけない

・・・元々新一や蘭に関する一連の流れに関して、半兵衛は仕事を片付ける傍らで目暮班の後を継いだ者達から聞き及んでいた。新一が戻ってきてからやけに事件が多発することや、そんな新一の関わる事件が警察が来る前に片付いている事ばかりだと。

この時点で半兵衛は新一のやっていることに気付き、その刑事達に証拠集めをさせた。現場の者にはいつに事件が起きたかに通報時間はいつなのかを電話記録から照らし合わせ、これだけのタイムラグがあるのだと調べる形で敢えて通報を遅らせているという証拠をだ。ちなみにそれらに関しては新一がしらをきろうとしていたなら遠慮なく使うようにと半兵衛は官兵衛に資料を手渡しておいたのだが、そこは新一があっさり観念したことで無用の物になった。

まぁそういう事から半兵衛はどうするべきかを考えたが、まずは上層部に報告をした。自分だけで事に当たるのは面倒だと思ったのもあるし、事が事なだけに自分の中で収めるのはいけないと思ってだ。

そうして報告をして少し経った後、半兵衛は警察上層部の人間に呼び出された。そこに官兵衛もいる形でだ。

それでそこで上層部から半兵衛が言い渡されたことが何かと言うと、新一もそうだが蘭の事に関しての問題解決と・・・新一について将来的に警察に入ると確約するなら事件に特例として関わることを認めるがどうするか、という問い掛けをしてほしいと言われた。

その命令に関しては半兵衛は素直に受けることにしたのだが、何故官兵衛がここにいるのかと聞いた。そこで返ってきたのは新一の事を特例として出すのなら判断を下すための誰かを派遣した方がいいのではないかと出た上で、監察官という立場もあるが半兵衛と繋がりもあって相性のいい官兵衛を出すことにしたのだと返ってきた。

そういった返しから新一達への注意喚起から特例で事件に関わることについての流れに関して、半兵衛は少し考えた後に一連の流れについてを自分達に任せてくれるかの確認をした後にそうすると頷いた。他の人物達の介入がないならいいという言質を取る形でだ。

・・・そうして官兵衛と二人で新一達についてを話すことになった半兵衛は、何故二人だけで行動することにしたのかと官兵衛から聞かれた時にこう答えた・・・「官兵衛さんもどうせ分かってるでしょ?特例って形の許可を出しても出さなくても工藤君がこれからも事件に関わってくるのは間違いないし、面倒事を起こしてくるのもまず間違いないって。それに彼を警察に迎え入れるにしても相当な爆弾を抱えてる・・・だからさ、官兵衛さんからしたら良くないだろうとは思うけど工藤君については警察に入らないような流れにしない?」と。

この半兵衛の提案に少し眉を寄せて官兵衛は考える間を設けたが、すぐに官兵衛はその言葉に頷いた。何故そう頷いたのかと言えばそれは半兵衛の言ったよう、新一に特大の爆弾があったからである・・・それは・・・






「というか新一君のあの反応を見る限りだと、確実に『江戸川家』に関して何も知らないなんて言えるような状態じゃなかったでしょ。むしろあの反応だと確実に断片とかじゃなく、何か核心って言えるものを知ってたのは確実だろうね~」
「そしてそれを決して言いたくないし公にしたくないといった反応だったのは、日の目を見るより明らかであった。そしてそれは毛利家には伝えてはいないだろうこともな」
それで半兵衛と官兵衛の二人は新一と『江戸川家』の事に関してを話すが、後ろ暗いものがあることは確定しているだろうと二人は見ていた。とても公言出来る物ではないだろうと。









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