変わらないままではいられない、変わらずいてはいけない
『・・・そこまで言われて俺はもうどう言っていいか分からないとか、そんな状態どころじゃなくなってました・・・でもそこまで言って二人は一応は犯罪らしい犯罪はしてなくて姿形が見えない江戸川家を今、敢えて追求する理由はないって言ったんです』
「え・・・二人がそこで引き下がるなんて・・・」
『勿論それだけじゃなくて、さっき言ったことに繋がるんです・・・ただこれから君がどういった人生を歩むかは分からないが、もしこれからの人生において警察に対して捜査妨害及び名誉毀損の動きが見られたならこちらは遠慮なく江戸川家の事を切り出させてもらう・・・と』
「っ!・・・つまり存在しない江戸川家を持ち出すことで、君に圧をかけてきたということか・・・それも君だけじゃなく、両親にも問題が起こる形で・・・」
『・・・だから組織関連の事を知ってないかって聞いたんです・・・後で考えれば考えるほど、組織の事を知ってなきゃこんな回りくどく言わないんじゃないかって・・・』
「・・・そういうことだったのか・・・」
更にそこで新一から口にされたやり取り及び推測に、降谷も複雑な表情を浮かべながら納得の声を漏らした。新一の立場からしたならこれだけの材料が揃ってるのに、何故直接その事を言って行動の制止にかからないのかという気持ちは・・・だがここで降谷は表情を引き締め、首を横に振る。
「・・・君の言いたいことは分かった。確かに話を聞く限りでは二人が暗に組織の事を仄めかし、その事実を持って君の制止に取り掛かろうとしているのではないかということは。だがそこを踏まえた上で言わせてもらうが、もしそうだったとしてもそうでないにしてもその事を二人に口にすることは望ましくない」
『そんなっ、なんで・・・!』
「さっきも言ったが二人は組織関連の事に関しては公安に関わってないし、二人もそういったことに考慮して君の言ったようなことを言った可能性があるが・・・恐ろしいのはそうでなかった時の場合だ」
『なっ・・・!』
「聞くが、君は完全にあの二人がそうだと明かしてはないにしても組織の事を知っているといった言葉を少しでも口にしたかい?」
『・・・それは・・・』
「そう、今の話を聞いた限りではそうだと確信出来るような部分はなかった。あくまで聞いた限りでは江戸川家に関することを知ったといった中身ではあって、確実に組織の事を知っているといった中身じゃない。それに例え君の事から組織の事を知ったとしても、赤井達や水無達との取り決まりの事に関してはそれこそ組織に関わった公安関係者以外には話をしていない・・・それなのに僕や君の先走りで組織とこうこうあってFBIやCIAとこう話し合ったなんて言うこと自体も望まれることじゃないが、もし組織の事は何も知らなかったなんて事だったら目も当てられない事態になる。僕は僕で公安として秘密漏洩をしたことになるし、君は君で協力者という立場に加えて組織壊滅に多大に貢献したことで何もしないことになっていたが、そんな事をしたとなったら僕以外の公安もそうだが赤井達や水無達も動かざるを得なくなるだろう・・・あの組織の事を安易に察知したかどうかはともかく、関係してない他人にバラしたというように見られる形でね」
『っ!』
降谷はそこから事実を知ってるかどうかなど関係無く話が二人には出来る筈がないと理由もつけて告げると、新一が息を飲んで圧されたような音が降谷の耳に届いた。そんなことになりたくないといったような恐れが伴われた音が。
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「え・・・二人がそこで引き下がるなんて・・・」
『勿論それだけじゃなくて、さっき言ったことに繋がるんです・・・ただこれから君がどういった人生を歩むかは分からないが、もしこれからの人生において警察に対して捜査妨害及び名誉毀損の動きが見られたならこちらは遠慮なく江戸川家の事を切り出させてもらう・・・と』
「っ!・・・つまり存在しない江戸川家を持ち出すことで、君に圧をかけてきたということか・・・それも君だけじゃなく、両親にも問題が起こる形で・・・」
『・・・だから組織関連の事を知ってないかって聞いたんです・・・後で考えれば考えるほど、組織の事を知ってなきゃこんな回りくどく言わないんじゃないかって・・・』
「・・・そういうことだったのか・・・」
更にそこで新一から口にされたやり取り及び推測に、降谷も複雑な表情を浮かべながら納得の声を漏らした。新一の立場からしたならこれだけの材料が揃ってるのに、何故直接その事を言って行動の制止にかからないのかという気持ちは・・・だがここで降谷は表情を引き締め、首を横に振る。
「・・・君の言いたいことは分かった。確かに話を聞く限りでは二人が暗に組織の事を仄めかし、その事実を持って君の制止に取り掛かろうとしているのではないかということは。だがそこを踏まえた上で言わせてもらうが、もしそうだったとしてもそうでないにしてもその事を二人に口にすることは望ましくない」
『そんなっ、なんで・・・!』
「さっきも言ったが二人は組織関連の事に関しては公安に関わってないし、二人もそういったことに考慮して君の言ったようなことを言った可能性があるが・・・恐ろしいのはそうでなかった時の場合だ」
『なっ・・・!』
「聞くが、君は完全にあの二人がそうだと明かしてはないにしても組織の事を知っているといった言葉を少しでも口にしたかい?」
『・・・それは・・・』
「そう、今の話を聞いた限りではそうだと確信出来るような部分はなかった。あくまで聞いた限りでは江戸川家に関することを知ったといった中身ではあって、確実に組織の事を知っているといった中身じゃない。それに例え君の事から組織の事を知ったとしても、赤井達や水無達との取り決まりの事に関してはそれこそ組織に関わった公安関係者以外には話をしていない・・・それなのに僕や君の先走りで組織とこうこうあってFBIやCIAとこう話し合ったなんて言うこと自体も望まれることじゃないが、もし組織の事は何も知らなかったなんて事だったら目も当てられない事態になる。僕は僕で公安として秘密漏洩をしたことになるし、君は君で協力者という立場に加えて組織壊滅に多大に貢献したことで何もしないことになっていたが、そんな事をしたとなったら僕以外の公安もそうだが赤井達や水無達も動かざるを得なくなるだろう・・・あの組織の事を安易に察知したかどうかはともかく、関係してない他人にバラしたというように見られる形でね」
『っ!』
降谷はそこから事実を知ってるかどうかなど関係無く話が二人には出来る筈がないと理由もつけて告げると、新一が息を飲んで圧されたような音が降谷の耳に届いた。そんなことになりたくないといったような恐れが伴われた音が。
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