変わらないままではいられない、変わらずいてはいけない
「・・・そこまで聞いたなら分かるだろうが、僕が君の助けになることは出来ないよ。元の体に戻ってからの君の活動については聞いたが、とても僕から何か言えるような物ではないからね・・・」
降谷はそんな様子の新一に改めて手を出すつもりはないと、苦さを感じつつ口にする・・・確かに新一を助けたいという気持ちは今も降谷に無くはないが、今回告げられた様々な言葉の数々は警察という立場から考えればそれを認めろという方がおかしな物だと否応なしにわかる代物だった為に。
『・・・それは無理だって言うのは俺も分かってます・・・俺が聞きたいのは二人は組織の事に関して、どんな形でも知ってないかに関わってないのかって聞きたいんです・・・』
「二人が?どういうことだい?」
だが新一も分かっているといった言葉から別に聞きたいことがあると重く切り出した題目に、降谷は眉をひそめる・・・組織に関しては完全に公安関係の者達の間でだけしか話はしておらず、公安に二人が何らかの形ででも関わってないのは降谷はよく知っていた為に。
『・・・俺が警察に入らないって言った後、まだ少し話があったんですけど・・・そこで俺は言われたんです』
『もし君がこれまでの話を聞いた上で我々やその周辺に関することの批判なりの何かがあったと耳に入ったなら・・・江戸川コナンを始めとした江戸川家についての追求をすることにする、と・・・』
「なっ!?」
・・・だが次に新一が一段と空気を重くして口にした言葉に、降谷は驚愕の声を上げざるを得なかった・・・その言葉通りなら、二人は江戸川コナン=工藤新一という図式について知っていて敢えて口にしたのではないかと降谷も感じて。
『・・・あの二人は俺が探偵として動きたいからって断った後、黒田監察官はこう言ってきたんです・・・ここまでの話を聞いて敢えて探偵のままで事件に関わりたいというなら日本にいるより、探偵稼業に寛容なイギリスを始めとした外国に行った方がいいだろう。君も名前を聞いているかは分からぬが、白馬警視総監の息子である白馬探君も探偵として活動していたとのことだから、少なくともイギリスなら我々の目がある日本よりは活動しやすいだろうから・・・と』
「・・・それで、君はどう返したんだい?」
『・・・その言葉にどう答えようか悩んでいた所に、次は竹中警視がこう言ってきたんです。話はちょっと変わるけど、江戸川家とは時々でも交流はしてるの?と・・・最初いきなりなんでこんな脈絡のない質問をしてくるのかって思ったんですけど、最近はしていないって答えたら竹中警視はイタズラを思い付いた子どものような楽しそうな笑顔を浮かべながら言ってきたんです・・・君は今江戸川家と関係があるといったように言ったし、毛利さん達を始めとした周囲の人達も親戚関係だみたいに聞いてたようだけど、ちょっと調べたら分かったんだ~・・・江戸川家なんてどこで暮らしてるかとかそれが分からないとかじゃないどころか、存在そのものが戸籍も含めて何も見付からないって事がね・・・と』
「なっ・・・!?」
・・・今回の電話で二度目とも言える驚愕の事実に降谷は戦慄せざるを得なかった。新一の重さを感じさせる言葉がそのまま話された物だというなら、それはすなわちどう少なく見たところで新一達が新一の立場を誤魔化す為に作った『江戸川家』という架空の家が存在しないことを二人が知ったということが確定してるということに。
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降谷はそんな様子の新一に改めて手を出すつもりはないと、苦さを感じつつ口にする・・・確かに新一を助けたいという気持ちは今も降谷に無くはないが、今回告げられた様々な言葉の数々は警察という立場から考えればそれを認めろという方がおかしな物だと否応なしにわかる代物だった為に。
『・・・それは無理だって言うのは俺も分かってます・・・俺が聞きたいのは二人は組織の事に関して、どんな形でも知ってないかに関わってないのかって聞きたいんです・・・』
「二人が?どういうことだい?」
だが新一も分かっているといった言葉から別に聞きたいことがあると重く切り出した題目に、降谷は眉をひそめる・・・組織に関しては完全に公安関係の者達の間でだけしか話はしておらず、公安に二人が何らかの形ででも関わってないのは降谷はよく知っていた為に。
『・・・俺が警察に入らないって言った後、まだ少し話があったんですけど・・・そこで俺は言われたんです』
『もし君がこれまでの話を聞いた上で我々やその周辺に関することの批判なりの何かがあったと耳に入ったなら・・・江戸川コナンを始めとした江戸川家についての追求をすることにする、と・・・』
「なっ!?」
・・・だが次に新一が一段と空気を重くして口にした言葉に、降谷は驚愕の声を上げざるを得なかった・・・その言葉通りなら、二人は江戸川コナン=工藤新一という図式について知っていて敢えて口にしたのではないかと降谷も感じて。
『・・・あの二人は俺が探偵として動きたいからって断った後、黒田監察官はこう言ってきたんです・・・ここまでの話を聞いて敢えて探偵のままで事件に関わりたいというなら日本にいるより、探偵稼業に寛容なイギリスを始めとした外国に行った方がいいだろう。君も名前を聞いているかは分からぬが、白馬警視総監の息子である白馬探君も探偵として活動していたとのことだから、少なくともイギリスなら我々の目がある日本よりは活動しやすいだろうから・・・と』
「・・・それで、君はどう返したんだい?」
『・・・その言葉にどう答えようか悩んでいた所に、次は竹中警視がこう言ってきたんです。話はちょっと変わるけど、江戸川家とは時々でも交流はしてるの?と・・・最初いきなりなんでこんな脈絡のない質問をしてくるのかって思ったんですけど、最近はしていないって答えたら竹中警視はイタズラを思い付いた子どものような楽しそうな笑顔を浮かべながら言ってきたんです・・・君は今江戸川家と関係があるといったように言ったし、毛利さん達を始めとした周囲の人達も親戚関係だみたいに聞いてたようだけど、ちょっと調べたら分かったんだ~・・・江戸川家なんてどこで暮らしてるかとかそれが分からないとかじゃないどころか、存在そのものが戸籍も含めて何も見付からないって事がね・・・と』
「なっ・・・!?」
・・・今回の電話で二度目とも言える驚愕の事実に降谷は戦慄せざるを得なかった。新一の重さを感じさせる言葉がそのまま話された物だというなら、それはすなわちどう少なく見たところで新一達が新一の立場を誤魔化す為に作った『江戸川家』という架空の家が存在しないことを二人が知ったということが確定してるということに。
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