三つの思うようにはいかなかった未来

ただこれは今まで平然とした様子で青子達と接してきたのに何故それが出来ないと考えたのかと言えば、仮に時間が経って青子と恋人関係から結婚となった後に自分の家で暮らすと考えた時に・・・もしもの可能性を感じてしまったのである。一応怪盗キッド関連の物がしまっている部屋に関しては隠し部屋となっているから余程じゃなければバレる可能性はないが、それも絶対というわけではないという可能性を。

快斗としてはそんなこと起きないと信じたいと思っている上で、青子との仲を進めたいと思いたかった。だが白馬の言葉を受けてから青子達に対する申し訳なさと共にもし青子達にそれらを話して軽蔑されることになったらと、戦慄せざるを得なかったのである。事情があったんだからと説明しようにもそれが受け入れられなかったらというか、様々に表に出せないことが色々ありすぎる・・・筆頭として父だけでなく母も泥棒として動いていたこともだが、事故死の形に見せかけて殺されていたと思っていた父が実は死んだと思わせておいて生きているという事実があるのだ。

そして他にも色々と言えないことが多くあるのだが、それらを説明出来ないというなら自身が言える事などたかが知れているどころか核心をほとんど言うことが出来ないのだ。そんな状態でどうにか言い訳をすることなど怪盗キッドとして活動していたという特大の厄介ネタを口先だけで丸く収めるなど、常人とは比べるべくもない程に頭がいい快斗でも無理難題としか言いようがないし・・・もし失敗したらと考えるととても頑張ろうという気になれなかったのである。

だから快斗は一人でどうするかと考えた結果として、もう青子に対する想いを諦めると共に青子を始めとした人達と距離を取ろうと決めたのである・・・怪盗キッドの事がバレないようにする為でもあるが、今更ながらに罪悪感が出てきたからでもあった。怪盗キッドである事を言わず青子達を騙していたこともそうだがもし何もせずこのまま行くなら、これからもずっと青子達を騙す事になるのをそれでもいいのかというよう。

そんな考えから快斗は青子達と面と向かいあうことを避けるように動いていったが、やはり想いを寄せていた青子からの悲しげな何故といった様子は非常に堪える事になったがそこは必死に耐えると共に、そんな状況だからこそ快斗の中にある考えが思い浮かぶようになった・・・それがもう高校卒業と共に家を出ることもそうだが、少なくともその時にはキッド関連の部屋に関してどうにかしないといけないという物だった。

家を出ることに関しては手っ取り早く青子達と距離を取るのに最適な手段だから、これは傍から見れば妥当というように思うことだろう。だがキッド関連の部屋に関してどうにかというのはどういうことかと言えば、前述のよう簡単にキッド関連の部屋に入れるとは思わないがかといってそのままずっと放置してもいいと快斗が思わなかった事にあった。たまに家に帰るくらいはするかもしれないがもう自分は高校卒業以降は家に戻る気にはなれないし、怪盗キッドとして再び表舞台に立つ気になれないからキッド関連の部屋についてを片付けるようにして、その痕跡を残さないだとか見付けられないようにしたいということでだ。

だから快斗は母親にもだが全てが終わったからということで表舞台には立てずとも話が出来るようになった盗一にも連絡を取る形で話をしたのだが、最初こそはそこまでしなくてもいいだろうし何ならそういったことを乗り越えてこそだろうというよう、青子達の事も誤魔化すようにすればいいというように言ったのだが・・・その瞬間に快斗は怒りも浮かんだがそれよりも涙が溢れてしまったのである。俺も俺で怪盗キッドとしての活動を楽しんでいたという部分があったから言えることじゃないのは承知しているが、それでも白馬の言葉からずっと青子を何も言わずに騙し続けてしまうことなんて出来るわけなんてないとしか思えなくなったんだと、慟哭していく形でだ。









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